本と猫好きの日日社会メモ

本当の豊かさって何?などとたまに考えつつ、日日生活に流されながら、猫と戯れ本を読む・・そんな毎日を時々アップします。

「新・ニッポン開国論」丹羽宇一郎著

2010-04-12 21:37:22 | 本・雑誌、読書
作者は伊藤忠商事の相談役、丹羽宇一郎氏。

朝早起きをしてテレビをつけたら、たまたま教育テレビの「仕事学のすすめ」(木曜日5:35~6:00)で丹羽さんの話をやっていました。

アメリカ駐在の時に穀物相場で大きな含み損を抱えたけれども、自分の目で現場を見て正確な情報を集めることでその損失を取り戻し、利益が出るまでに持って行ったという話がとても印象的で、そのテキスト「NHKテレビテキスト 仕事学のすすめ」を買いに行って、ついでに買ってきた本です。

でもこの本の方は、ハードなことが好きな私でもちょっと厳しすぎてついていけないかなっという内容でした。
(テキストの方はよさげです・・まだ読んでいませんが・・)

日本の現状を憂え、日本が復活するために今後、何をすべきかを書いた本です。

「「オンリーワン」に異議あり」→ナンバーワンを目指せ、「スパルタ教育を復活せよ」、「リーダー層こそ「痛み」は必要だ」などなど目次には過激なタイトルが並んでいます。

誰もが日本のいまの状況を憂える中で、丹羽さんの世代は、かつて一心不乱に働いたようにがんばれば日本はまた復活する、いまは頑張りが足りないと考えておられるのかなと思います。

日本が好きだから、頑張りたいと思うし、共感を持てるところも多いです。

でも大多数の日本人はこの本に書いてあることを実行できないと思います。


読んで感じたのは、誰もが日本の現状に危機感を持って、何かをすべきと思っているけれど、世代や立場の違いでやるべきと思っていることが大きく違っているだろうということ。


みんな自分が正解だと思っていて、このままだとみんなバラバラにいろんな方向に走りだしそう。

いまは日本をよくしたいと思う人すべてが、たとえば年寄りが悪い、若者がしっかりしていないなんて言わないで、日本を良くするためにじっくりといろんな人の意見を聞く時じゃないかなと思います。

議論ばかりしていても駄目だけれど、先入観なしに、いろんな人が自分の目指すところを語り、相手の意見に耳を澄ます。

そして、みんな本気で日本について議論し、そこからこれから進むべき道を見つける。

それからその道をしっかり進んでいく。

沈みゆく日本にみんなが焦りを感じているから、それぞれの熱い想いと頭脳を結集する時ではないかなあと思います。

コメント
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