夢地蔵

田舎の映像作家の備忘録

HL-79E 見通しがついたぞ

2019-03-14 16:39:08 | Weblog
2ヶ月もてこずってきた古い放送用3管カメラの名機 HL-79E レストアですが私の単純かつ重大なミスで移植作業も大詰めです。
今日は朝から精神統一。Power基板のトランジスタ2個交換と容量抜けの電解コンデンサー交換、調査のために外したパーツを戻します。

これは先日外してチェック、壊れていたトランジスタ Tr13。


こちらは同じ回路のTr14。これも怪しいぞ。


Tr14を取り出します。さっそく昨日買った40Wの半田ゴテの出番です。


やはりこれも壊れていました。調べたらTr13より絶望的です。完全にオープン!


几帳面な性格ではないので逆に慎重に段取りを考えて、取り出したパーツは袋に入れて整理しておきました。


容量抜けしていた電解コンデンサーC30は同じ平滑回路のC29と共に新品と交換します。電圧が正規の6.3Vに対して25Vですが容量は同じ100μFなので問題ないとしましょう。温度ランクは105℃に対して85℃と落ちますが基板上に85℃のコンデンサーもありました。


基板の半田付けなんて苦手ですが。


Tr13です。


だいぶ手際が良くなってきました。


パーツの交換と戻しが完了。ここで一息入れて正常な基板と修理品を並べて目視と導通の簡単なチェック。


ここからが緊張の時間帯です。EXELで作ったチェック表を元にカメラに基板を順に入れてテスターで電圧を調べていきます。煙が出た事件がトラウマになっているのでスイッチは短時間だけ入れます。


問題の-4.8Vです。Tr13とTr14を交換したので大丈夫なはずですが不安です。


+255Vと+730VはペンシルテスターがDC500Vまでしか測れないのでバラック状態のマルチテスターを使います。


基板無しから全部挿入まで測定が終わりました。全部正常でした


全部の基板が収まりました。


修理前は-4.8Vが基板を入れていくと徐々に下がっていきましたが安定しています。


我ながらこのチェック方法は成功だと感心します。


ここまで調べれば一安心。モニターにつないでカラーバーを出してみました。「出たア」。


VFとレンズを装着。


ENC出力で映像が出ました。色が変ですがそれは別途調べるからいいんです。絵が出るのがわかればとりあえずOK。


"R"チャンネルです。


"G"は良好。


"B"は、変です。輪郭しか出ていない感じですが絵は出ています。


ここまで来ればなんとかなりそうです。"B"はプリアンプかも。予備パーツはいっぱいあるのでひとつづつ確認していきます。
レンズのオートアイリスもちゃんと動作するしMPUのバッテリーアラームも出ません。VFが異常に暗かったのも原因はPower基板だったみたいで大丈夫です。
もうVFの上に「7」銘板を貼っても良さそう。

コメント
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