ゆるい感じで。

「スレイヤーズ」のガウリナメインの二次創作ブログサイトです。原作者様、関係者様には一切関係ございません。

交錯恋愛24

2010-07-16 19:18:34 | 交錯恋愛(4人組長編/完)
「交錯恋愛23」の続きです(´ω`)

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あたしはゼミの教室で、一人机に突っ伏していた。
「ああううう...」
昨日の記憶が頭の中をぐるぐる回る。
ゼルから謝りの電話があったものの、あたしはあれから落ち着いて眠れなかった。
...どうして、どうしてガウリイの前で泣いたりしたんだろう。
よりによってアメリアの恋人に。
あたしは親友を裏切ったような気分だった。
...別に何かした訳じゃないけど。
ただ単に慰めてもらったようなものだ。ガウリイからしたらアメリアの友人だから優しくしてくれただけだろう。

..だけど。よく分からない罪悪感でいっぱいなのだ。

..ぎい
小さくドアが開く音がして、あたしは机から身を起こした。
「お、早いですねぇリナさん」
振り向くと、そこにはあまり見たくない顔が立っていた。
クラスメイト兼ゼミ仲間のゼロス君である。
「ゼロス。...おはよ」
「おはようございます」
いつも無意味ににこやかなこの男は、今日もやっぱりにこやかだ。
...しかしあたしは知っている。こいつの目はいつも全く笑ってない事を。
黒髪をおかっぱよろしく切り揃え、紫色の瞳と丁寧口調はゼミ生の中でも異様に目立つ。

...そして。
「ゼロス...なんで隣に座るのよ。他にも席あんでしょ?」
「いやですねぇ。リナさんの隣が良いんじゃないですか」
この男は妙にあたしに馴れ馴れしい。

あたしはがたり、と席を立ってゼロスとの間に一つ席を空けた。
「冷たいですねぇ」
残念そうに頬杖をつくゼロスである。
「うっさいわねー。今はあんたに構ってる暇ないの」
不機嫌に言ったあたしに、ゼロスは目をしばたかせた。
「そういえば、さっきちょっと悩んでるみたいな様子でしたが...」
...さっきの見てたのか。
「何かあったんですか?」
ゼロスは聞きながら身を乗り出してあたしの顔を覗き込んだ。
「もしかしてゼルガディスさんと別れたとか」
「冗談!んなわけないでしょ」
あたしの言葉にゼロスは肩を竦めた。
「全く残念です」
「......」
あたしは目の前の男をジト目で睨んだ。
本当に何を考えているか分からない奴である。
それがミステリアスで良いなんて言う女子もいるらしいが、そんな女子の気持ちは全くもって分からない。
...ちなみにゼルもこいつの事が嫌いらしい。二人の間に何があったかは知らないが。

「リナさん」
「なによ」
「ゼルガディスさんと別れたら教えて下さいね」
「何でそんなこと教えなきゃいけないのよ」
「もーリナさんてば鈍いですよ☆」
「...言っとけ」
あたしはとりあえずこの不毛な会話を止めるべく、再び机に突っ伏したのであった。


続く

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ゼロス君ようやく出せました(;´д`)
しかしなんかウザい奴になっちゃったなぁ(汗)


拍手お返事☆

2010-07-16 00:47:02 | 日記・雑記
こんばんはー♪
なんか最近アクセス数が増えてて、嬉しいような怖いような(笑)

見に来ていただいている方をガッカリさせないように、文章も絵ももっと上手く書けるようになりたいものです!

そんなわけで追記から拍手お返事です☆
拍手くださる方、本当にありがとうございます><
いつもすごく励みになります^^

>ゆて様
拍手コメントありがとうございます。早速リンクさせて頂きました~^^
そちらもリンクして頂けるなんて嬉しいです><11月のオンリーも楽しみにしてますね♪
こちらこそどうぞよろしくお願いします!


交錯恋愛23

2010-07-14 17:24:51 | 交錯恋愛(4人組長編/完)
「交錯恋愛22」の続きです(´ω`)
...今回アメリア母捏造してます(笑)

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朝。
わたしはベッドから起きて小さく伸びをした。
...ああ、またいつもの一週間が始まる。

──あんたは、幸せか?

ふと、昨日言われた台詞を思い出した。
「幸せ...か」
確かに、わたしは優しい家族や彼に囲まれて過ごしている。
「これで幸せじゃないなんて言ったら怒られちゃうわ」
──誰に?
「...誰かに」


こんこん。
部屋のドアを叩かれる。
「アメリア?ちょっといいかしら」
がちゃりとドアを開けて入ってきたのは母だった。
「どうしたの?」
ちなみにわたしはまだパジャマである。

「明日からアルフレッド君がこっちで一人暮らしするらしいのよ」
「アルフレッドが?」
アルフレッド。彼はわたしの遠い親戚であり、幼なじみでもある。
「そう、ここら辺に住むらしいから、また仲良くしてあげてね」
「ええ!..久しぶりね~。10年ぶりくらいかしら」
同い年くらいの彼は泣き虫な男の子だった。
今はどんな感じになってるのかしら..。

「あ、それから」
「?」
「パジャマ、裏返しよアメリア」
「......」
母さんはそれだけ言うと、もうご飯の用意は出来てるわよ、などと言いつつドアを閉めた。

「言うのが遅いと思うわ...」
わたしはぶつぶつ言いながら着替えを始めたのであった。


続く

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今回はちょっと短めです。
まさかのアルフレッド登場(笑)


交錯恋愛22

2010-07-14 16:29:03 | 交錯恋愛(4人組長編/完)
「交錯恋愛21」の続きです(´ω`)

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手が痛い。
一日中働きづめとはまさにこの事だ。
今日は昼からずっとここで働いている。
「ゼルガディス君、この皿洗ったら最後ね」
笑顔の先輩はがしゃり、と十枚ほどの皿を目の前に置いた。
「はい...」
俺は返事をしつつ小さくため息をついたのだった。


「お疲れさまです」
「おう...」
結局夜中のクローズまで働いてから店を出た。
ずっと一緒に働いていたアメリアは、ふらふらした足取りで隣を歩く。
「...大丈夫か?」
「ええ、体力には自信ありますから」
「そうか」
そう言うアメリアは今にもその場に寝そうな面持ちで、俺は思わずぽん、と彼女の肩を叩いた。
「あんまり無理するなよ」
「...はいっ」
ふわりと笑ったアメリアは、なぜか向日葵を連想させた。

「そーいえば、今日の午前中はリナとどこか行ったんですか?」
ふと思い出したように聞いてくるアメリア。
「...なんでだ?」
「なんでって、今日はリナとゼルガディスさんの記念日じゃないですか」
「.....!」
思わず立ち止まった俺を見て、アメリアは元から丸い目をさらにまん丸くさせた。
「まさか...忘れてたとか?」

確かに、昨日リナから今日の予定を聞くメールがあった。
...それで、俺は何かを忘れているような気がしていたのだ。

しばらくしてから、俺は小さく両手を挙げた。降参だ。
「忘れてた....」
「駄目じゃないですかーっ!」
アメリアが大声を出した。
「今からでも遅くないわ!会いに行って下さい」
「今からじゃさすがに遅いだろう...」
夜中に押し掛けたら迷惑だ。
「じゃあ、電話くらいしてあげて下さい」
必死な様子のアメリアに、俺は首を傾げた。
「今さらだし、リナもそこまで気にしてないんじゃないのか...?」
そう言うと、アメリアはきっと視線を鋭くさせた。
「リナは意地っ張りだけど、きっと今頃落ち込んでるわ。..絶対」
「...分かった。」

俺は鞄から携帯を取りだしリナの番号を探す。
「わたし離れてますね」
アメリアは小さくそう言って俺から離れる。
俺は無言で頷いて電話をかけた。

呼び出し音。

『...もしもし、ゼル?』
リナの声は思いの外小さかった。
「悪かった。...今日、記念日だったな」
『!』
「今さら思い出した...」
『ホント今さらなんだから』
怒ったような呆れたような声に冷や汗が流れる。
「...すまん」
『なんてね。そんな怒ってないわよ』
「本当か?」
『次会うときパフェおごりで勘弁したげる♪』
「...了解」
『そんじゃおやすみ。バイトお疲れ』
リナは明るい声で会話を締めくくった。

俺は安堵のため息をついて胸を撫で下ろす。
...やっぱりリナはリナだ。

「どうやら大丈夫そうだ」
少し離れたアメリアに声をかけると、彼女はジト目をこちらに向けた。
「ホントですかー?」
「...あんたもなかなかお節介だな」
「リナは親友ですからね」
えへん、と胸をそらすアメリア。
「だから、ちゃんと幸せにしてあげてください」
真面目な瞳に、俺はまた立ち止まる。
「あんたはどうなんだ?」
「へ?」
「今、『幸せ』なのか?」
問いかけると彼女は優しげに微笑んだ。
「...ええ、とっても」


続く

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なんでレポートやらないでこっち更新してるんだろう...(´・ω・`)
そんなわけで次回に続きます!


ぎゃあああっ!

2010-07-14 00:12:50 | 日記・雑記
今さら気づいたんですが、「交錯恋愛」にてリナがゼルと3ヵ月記念日とか言ってましたが、1ヵ月の間違いでしたぁぁぁ(´д`)

だってダブルデートの時に「一週間前に付き合い始めた」って言ってるのに3ヵ月って...!
私のばかばかばかっ(ノ_<。)

そんなわけで間違い発見しちゃったので、出来るだけ早く訂正します。
申し訳ありませんm(__)m

...行き当たりばったりで書いてるからだなぁ(汗)