「交錯恋愛23」の続きです(´ω`)
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あたしはゼミの教室で、一人机に突っ伏していた。
「ああううう...」
昨日の記憶が頭の中をぐるぐる回る。
ゼルから謝りの電話があったものの、あたしはあれから落ち着いて眠れなかった。
...どうして、どうしてガウリイの前で泣いたりしたんだろう。
よりによってアメリアの恋人に。
あたしは親友を裏切ったような気分だった。
...別に何かした訳じゃないけど。
ただ単に慰めてもらったようなものだ。ガウリイからしたらアメリアの友人だから優しくしてくれただけだろう。
..だけど。よく分からない罪悪感でいっぱいなのだ。
..ぎい
小さくドアが開く音がして、あたしは机から身を起こした。
「お、早いですねぇリナさん」
振り向くと、そこにはあまり見たくない顔が立っていた。
クラスメイト兼ゼミ仲間のゼロス君である。
「ゼロス。...おはよ」
「おはようございます」
いつも無意味ににこやかなこの男は、今日もやっぱりにこやかだ。
...しかしあたしは知っている。こいつの目はいつも全く笑ってない事を。
黒髪をおかっぱよろしく切り揃え、紫色の瞳と丁寧口調はゼミ生の中でも異様に目立つ。
...そして。
「ゼロス...なんで隣に座るのよ。他にも席あんでしょ?」
「いやですねぇ。リナさんの隣が良いんじゃないですか」
この男は妙にあたしに馴れ馴れしい。
あたしはがたり、と席を立ってゼロスとの間に一つ席を空けた。
「冷たいですねぇ」
残念そうに頬杖をつくゼロスである。
「うっさいわねー。今はあんたに構ってる暇ないの」
不機嫌に言ったあたしに、ゼロスは目をしばたかせた。
「そういえば、さっきちょっと悩んでるみたいな様子でしたが...」
...さっきの見てたのか。
「何かあったんですか?」
ゼロスは聞きながら身を乗り出してあたしの顔を覗き込んだ。
「もしかしてゼルガディスさんと別れたとか」
「冗談!んなわけないでしょ」
あたしの言葉にゼロスは肩を竦めた。
「全く残念です」
「......」
あたしは目の前の男をジト目で睨んだ。
本当に何を考えているか分からない奴である。
それがミステリアスで良いなんて言う女子もいるらしいが、そんな女子の気持ちは全くもって分からない。
...ちなみにゼルもこいつの事が嫌いらしい。二人の間に何があったかは知らないが。
「リナさん」
「なによ」
「ゼルガディスさんと別れたら教えて下さいね」
「何でそんなこと教えなきゃいけないのよ」
「もーリナさんてば鈍いですよ☆」
「...言っとけ」
あたしはとりあえずこの不毛な会話を止めるべく、再び机に突っ伏したのであった。
続く
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ゼロス君ようやく出せました(;´д`)
しかしなんかウザい奴になっちゃったなぁ(汗)
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あたしはゼミの教室で、一人机に突っ伏していた。
「ああううう...」
昨日の記憶が頭の中をぐるぐる回る。
ゼルから謝りの電話があったものの、あたしはあれから落ち着いて眠れなかった。
...どうして、どうしてガウリイの前で泣いたりしたんだろう。
よりによってアメリアの恋人に。
あたしは親友を裏切ったような気分だった。
...別に何かした訳じゃないけど。
ただ単に慰めてもらったようなものだ。ガウリイからしたらアメリアの友人だから優しくしてくれただけだろう。
..だけど。よく分からない罪悪感でいっぱいなのだ。
..ぎい
小さくドアが開く音がして、あたしは机から身を起こした。
「お、早いですねぇリナさん」
振り向くと、そこにはあまり見たくない顔が立っていた。
クラスメイト兼ゼミ仲間のゼロス君である。
「ゼロス。...おはよ」
「おはようございます」
いつも無意味ににこやかなこの男は、今日もやっぱりにこやかだ。
...しかしあたしは知っている。こいつの目はいつも全く笑ってない事を。
黒髪をおかっぱよろしく切り揃え、紫色の瞳と丁寧口調はゼミ生の中でも異様に目立つ。
...そして。
「ゼロス...なんで隣に座るのよ。他にも席あんでしょ?」
「いやですねぇ。リナさんの隣が良いんじゃないですか」
この男は妙にあたしに馴れ馴れしい。
あたしはがたり、と席を立ってゼロスとの間に一つ席を空けた。
「冷たいですねぇ」
残念そうに頬杖をつくゼロスである。
「うっさいわねー。今はあんたに構ってる暇ないの」
不機嫌に言ったあたしに、ゼロスは目をしばたかせた。
「そういえば、さっきちょっと悩んでるみたいな様子でしたが...」
...さっきの見てたのか。
「何かあったんですか?」
ゼロスは聞きながら身を乗り出してあたしの顔を覗き込んだ。
「もしかしてゼルガディスさんと別れたとか」
「冗談!んなわけないでしょ」
あたしの言葉にゼロスは肩を竦めた。
「全く残念です」
「......」
あたしは目の前の男をジト目で睨んだ。
本当に何を考えているか分からない奴である。
それがミステリアスで良いなんて言う女子もいるらしいが、そんな女子の気持ちは全くもって分からない。
...ちなみにゼルもこいつの事が嫌いらしい。二人の間に何があったかは知らないが。
「リナさん」
「なによ」
「ゼルガディスさんと別れたら教えて下さいね」
「何でそんなこと教えなきゃいけないのよ」
「もーリナさんてば鈍いですよ☆」
「...言っとけ」
あたしはとりあえずこの不毛な会話を止めるべく、再び机に突っ伏したのであった。
続く
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ゼロス君ようやく出せました(;´д`)
しかしなんかウザい奴になっちゃったなぁ(汗)