ゆるい感じで。

「スレイヤーズ」のガウリナメインの二次創作ブログサイトです。原作者様、関係者様には一切関係ございません。

交錯恋愛21

2010-07-13 13:59:13 | 交錯恋愛(4人組長編/完)
「交錯恋愛20」の続きです。
どうしよう...まだ全然書きたい所が書けてない(;´・ω・`)

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ぽすん。

気がつけば、なぜかあたしはガウリイに引き寄せられていた。
...おいおいおいっ

「ちょっと!なにす...っ」
ぐりぐりぐり。
文句を言う間もなく頭をかなりの力で撫でられる。..ちょっと痛い。
「なんなのよ...」
「すまん。ただ、なんか...」
「?」
「こうしたくなったんだ」
「.....」
目の前のガウリイの蒼い瞳は困ったように揺れていた。
...そんな顔されたら、押し退けられないじゃない。

「お前さん、いつもこうなんだろ」
「何がよ...」
「自分の気持ち押し込めて、寂しいとか切ないとか、そーゆーの全部、感じないふりしてるだろ」
「.....!」
「お前さん、我が儘みたいに見えるけど、単に意地っ張りなんだよな」
もう一度、今度は優しく頭を撫でられた。

...なんで、なんで。

なんで、そんなこと分かんのよ。

気が付くと、なぜか頬が濡れていた。
...なんで、あたし泣いてんの?
ゼルの前でだって、泣いたことないのに。
ガウリイはすべてを見透かしたようにあたしの背中をぽんぽん叩いた。
「彼氏の前で泣けないなら、オレの前で泣けば良いさ...お前さんプライド高そうだしな」
「うるさっ..い」
あたしはしばらく、ガウリイの肩を借りて泣いたのだった。


しばらくして、あたしはガウリイからそっと離れた。
「ごめん...ありがと」
「どーいたしまして」
優しい声が頭から降ってくる。
でも、あたしはガウリイの顔が見れなかった。
冷静になるとかなり恥ずかしい。
...とんでもない醜態を晒してしまった気がする。
そして口から出たのはちょっとした非難。
「悪かったわね...我が儘っぽくて」
ぼそりと呟くと、ガウリイの笑い声。
「女の子はちょっとくらい我が儘な方が可愛いって言うだろ?」
...ますます顔を上げられなくなった。
変な動悸が止まらない。
どーして、こーゆーことをさらっと言えるのだろうか。

「ゼルガディスだってきっとそう思ってるさ。そのうち謝りのメールくらい来るんじゃないか?」
「...!」
あたしはがばりと顔を上げた。
...そうだ。ガウリイは根っからの善人で、お節介なのだ。だからきっと、下心なんて全然無いのだ。
そう思ったら、途端に罪悪感が込み上げる。ゼルにも、アメリアにも...。
一瞬でも、ガウリイに惹かれそうになったあたしは罪深い。

「もう..大丈夫だから」
あたしは立ち上がった。
「ほんとか?」
「うん、すっきりしたし...迷惑かけて悪かったわね」
あまりガウリイの目を見ずに笑って見せる。
「...そっか。じゃあ、オレはそろそろ帰るよ」
「うん」
ガウリイも立ち上がって、小さく伸びをした。
「飯旨かったよ。また作ってくんないか?」
「だーめ、今日は特別なんだから。自分でちゃんと自炊しなさい」
「へーい」
...大丈夫。ちゃんと会話出来てる。

「それじゃ、またね」
「おやすみ」

ぱたん、と玄関のドアが閉まってから、あたしはその場に座り込んだ。

自分の...ばか。


続く

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次回に続く!


ぎゃああああああ

2010-07-12 01:47:26 | 日記・雑記
びっくらしました。

regist searchでこのブログがランキング1位になってる・・・!

し ん じ ら れ な い

そんなわけでびっくりしすぎてPC画面写メっちゃいました。
なんでだろ・・・昨日の日記になんか凄いこと書いたっけ?チョコバナナ??
なんかアクセス数多かったし・・・。

ま、たまたまですよね。なんか大げさに騒いですみません^^;

そーいえば、「交錯恋愛」凄い中途半端なとこで止まってますが、今完全テスト期間入っちゃったのでちょっと更新遅くなりそうな気配です><
レポート終わらん・・・。
あ、あと関係ないですが今日生まれて初めて選挙行ってきました^^
成人しちゃったんだなあと実感。

ではではこの辺でおやすみなさい♪


交錯恋愛20

2010-07-09 17:56:50 | 交錯恋愛(4人組長編/完)
「交錯恋愛19」の続きです(´ω`)
まさかここまで続くとは...(汗)

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「うまい...!」
リナの手作りチャーハンは、想像以上に美味かった。
「ふふん、家事全般は母ちゃんと姉ちゃんに仕込まれたからね」
「ふぅん、お前さん姉ちゃんいたのか」
手を動かしながら問うてみる。
「ガウリイには兄弟いないの?」
「兄貴が一人...だな」
あんまり話題に出したくはない人物ではあるが。
「へぇ...」
オレの表情から何か伝わったのか、彼女は適当に相づちを打ってTVの電源をつけた。
いつもは観ないクイズ番組...なんか新鮮な気分だ。

ふと机を見上げると、見覚えのあるクラゲが目に入った。
「クラゲ...飾っててくれたのか」
あんなに文句言ってたのに。
「一匹はゼルにあげちゃったわよ。...なんか捨てるのも忍びなかったし」
ちょっと照れたような反応に、可愛いな、と思ってしまう。
「他のは?」
「引き出しの中」
「そっか。すまんな」
「別に良いわよ。なんか愛着湧いちゃったし...」

しばらく無言でチャーハンと玉子スープに手を付けていると、彼女が頻繁に携帯を気にしている事に気が付いた。

...携帯を開いては、小さくため息をつく。
「元気ないのな」
「へ?」
「なんかあったのか?」
「...何にもないわよ」
苦笑する彼女は、絶対に何にもないようには見えない。
「ふぅん?」
ジト目で見つめると、彼女はまたため息をついて降参した。
「ホントにたいした事じゃないの。今日がゼルとの1ヶ月記念日ってだけ」
「じゃ、今日はデートしてきたのか?」
「いや、アイツは忘れてるみたいね。バイトだって言ってたし、メール一通も寄越さないくらいだし」
「...なんで自分から言わないんだ?」
「バイトで忙しいのに、わざわざそんな事言って煩わせるわけにいかないじゃない。...こんな事で落ち込むなんて、あたしも大概ばかよね」
彼女は髪をかきあげた。
少し憂いの顔。
オレは思わずため息をついた。
「お前さん....相当の意地っ張りだな」
「...なによ」
「向こうもたまたま忘れてるだけなんだから、こっちから言えば良いだけだろ」
「だって...そんなこと気にしてるって思われたくないし」
「なんで?」
「なんでって...重い女みたいじゃない」
「.....」
オレは思わず黙った。
リナはとんでもない思い違いをしている。
「...ほら、もう良いでしょ?あたし大丈夫だから、そろそろ帰って」
そういう彼女は、これで終わりという風にオレに一瞥をくれる。
「....」
「ガウリイ?」

オレは思わず、彼女の手を引いていた。

続く

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次回に続く!


交錯恋愛19

2010-07-08 19:44:05 | 交錯恋愛(4人組長編/完)
「交錯恋愛18」の続きです(*´∀`*)

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オレは死にそうだった。
...空腹で。

「腹へったぁ~」
月末というのはいつも食費が足りなくなるものだ。
...まぁ、ちゃんと自炊しないで買い食いばっかりしてるから悪いのは自分でも承知している。

ベッドの中で転がって空腹をやり過ごす。
きゅうう...と腹から音がして切なくなった。
「アメリアぁぁ...」
社長令嬢のアメリアなら夕飯くらい奢ってくれたりするのだが、時間が時間だ。
午後9時。
こんな時間に女の子を一人呼び出すのは良くない。...確か男の家には行っちゃいけないとか言ってたしな。

オレはそろそろ耐えられなくなって、ベッドから起き出した。
...決めた。リナのところへ行こう。
米くらい分けてもらえるかもしれん。


ぴんぽーん。
呼鈴を鳴らすと扉の向こうからがたがたと音がした。
「どちらさまですかー?」
「すまん、リナ。助けてくれ!」
「..ガウリイ?」
声で分かったのか、彼女はすぐにドアを開けてくれた。

髪を無造作にまとめたTシャツ短パンの彼女は、突然のオレの訪問に困惑した表情だった。(当たり前か...)
「どしたの?」
「米を分けてくれないか」
「はぁ?」

変な顔をするリナに事情を説明すると、彼女は盛大にため息をついた。
「あなたね、自炊くらいしなさいよ」
「いやぁ、自炊しなくてもなんとかなるかと思って」
「現に今食うに困ってるじゃないの」
「...」
ジト目の彼女に反論する言葉もない。
「しょーがないわね、夕飯くらいご馳走したげるわよ」
腰に手を当てて、リナはやれやれといった風に苦笑する。
「え...?」
「だから、今日はあたしがご飯作ったげるっつってんの。分かったらさっさと上がんなさい」
オレはさすがに驚いた。
「え、良いのか?男なんて部屋に上げて..」
戸惑うオレにきょとんとするリナ。
「へ?別に良いわよ?...なによ、あたしの親切を無駄にするわけ?」
「や、すまん。ありがたくご馳走になります」
慌てて頭を下げたオレは、リナの無防備さ加減に驚き、少し心配になったのだった。


続く

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次回に続きます(´ω`)