ラクウショウとメタセコイアの実生苗。
背の高い2本がラクウショウで背の低い3本がメタセコイアです。
前回はラクウショウとメタセコイアの実生苗を育てていることをブログしました。
一般にこの両者の違いはラクウショウの葉は互生。メタセコイアは対生であると説明されています。
それで成木を観察すると、まず枝が対生になっているのがメタセコイアでラクウショウはランダムのようです。
また葉1枚を観察すると、これはかなり高い場所なので確認しずらいのですが、やはり小葉の配列がメタセコイアは対生で、ラクウショウは互生と見えていました。
ところが実生苗の葉を間近で見るとメタセコイアは一部乱れがあるようにも見えますが確かに対生です。
実生苗のラクウショウの葉
でもラクウショウの小葉の並び方がちょっとちょっと違うことに気づきました。
互生なのですが、時々片側に2枚の小葉がついています。
片側2枚ずつ交互に葉がつくのはサルスベリなどに見られます。これをコクサギ型葉序というそうです。
ところがラクウショウの小葉では2枚ないし3枚互生して、次に2枚連続して同じ側についているのが確認されました。
ラクウショウの実生苗の葉
このような変則の小葉の付き方は実生苗特有のことなのかとネットで成木の葉を確認したところ、やはり同じように、小葉が片側に2枚続けているのが確認できました。
小葉に葉腋側から順番に番号を付けてみました。
写真が不鮮明で、葉腋近くと葉の先端近くは一部誤りがあるかもしれません。
片側2枚の次には左右に1枚ずつ小葉が互生している場合と、
片側2枚の次に3枚の小葉が互生している場合があります。
前者の場合は片側2枚が反対側になります。
後者の場合は片側2枚が同じ側に続きます。
片側2枚が続いて同じ側にるくか、反対側になるかには規則性がわかりません。
観察枚数を増やすと片側2枚が続くのと、すぐに反対側に移ることの規則性・あるいはランダムなのかがわかってくると思います。
とにかく、ラクウショウの小葉は、互生とコクサギ型葉序が組み合わさっているということです。
それでこのタイプの小葉の葉序を「ラクウショウ型小葉葉序」と名付けてみました。
ラクウショウの葉が単なる互生なのか、あるいは小葉と同じような「ラクウショウ型小葉葉序」なのか、はたまたその他なのか調べてみたいものです。
これを前提に考えると、ラクウショウの長枝の分岐にも、短枝の長枝への付き方にも、”ラクウショウ型”が一部みられるのではないでしょうか。
私は短枝に単葉がついたまま短枝が落ちているものもあるので、生物の先生からはメタセコイアではないほかの植物で一緒に落ちるのは一枚の葉ですと聞いたことがあって、てっきり短枝と単葉で一枚の羽状複葉の葉と思っておりました。
メタセコイアもラクウショウも短枝の両側に単葉がメタセコイアは対生またラクウショウは互生でたくさんならんでついているということですね。
しかもメタセコイアの短枝の先端には冬芽が付くこともありと。
また長枝に短枝が同じく対生、あるいは互生するはずと教えていただきまして、目から鱗が落ちる思いです。ありがとうございます。
メタセコイアでは長枝に短枝が対生しているのは見ていますが、ラクウショウでは長枝に短枝がどのようについているかの規則性を確認してみたいと思います。
またラクウショウの短枝の先端にも冬芽のつくことがあるのかなと思ったりしますが、観察してみたいと思いますが難しそうですね。
仮称「ラクウショウ型小葉葉序」とよびましたが、「コクサギ型葉序」にならって「ラクウショウ型葉序」と仮称してもよいかなと思うのですがいかがなものでしょうか。
今後ともご指導よろしくお願いいたします。