本日、6月21日大阪府教育委員会会議を傍聴しました。9時半開催の予定だったのですが、入試採点ミスについての記者会見の為、大幅に遅れて10時50分から1時間余開催されました。以下はその概要と感想です。
議案は2つ
第1号議案 大阪府立高等学校における知的障がいのある生徒の教育環境整備方針の改定について
第2号議案 平成26年度大阪府公立学校入学者選抜方針等について
第1号議案について、レジュメにそって支援課官吏が早口で説明していく。要するに、新設校の提提案だ。
大阪府は、知的障がいのある生徒の受け入れを支援学校以外、「ともに学びともに育つ」の観点から自立支援推進校と共生推進校の二本立てで行っている。
今回の提案は、泉北・泉南地域高等支援学校(仮称)共生推進教室の設置校として、久米田高校(1年生)と信太高校に新たに設置するというもの。
そもそも、筆者は何度聞いても、「ともに学びともに育つ」教育において、どうして「自立支援推進校」と「共生推進校」の二種に分かれるのかが理解できない。
分けないことがインクルーシブ教育の理念であるならば、障害のある子を2種の教育によって分ける意図はどこにあるのだろうか。
次に第2号議案、これは高等学校課の管轄、やはり同じようにレジュメにそって早口で説明していく。まずこちらは、前期入試の枠を広げるというもの。音楽科のある夕陽丘高校と芸能科のある東住吉高校は、これまでは、専門学科のみ前期入試であったのが、来春からは普通科も前期入試に加わる。
二つの高校は、より入試業務は煩雑になる。今春の入試ミス多発の背景には前・後期入試制度があると筆者は考える。実際多くの現場で悲鳴にも近い声があがっていた。その反省もなく、前期入試の枠を広げる府教委の姿勢は納得できない。
それに、前・後期入試制度は、入試ミスの問題ばかりではなく、競争主義を激化し、受験生や入学生にも悪影響を及ぼしかねない。府教委は、前・後期入試制度の検証をこそまず行うべきではないか。
次に最も質疑応答に時間を費やしたのが3つの工科高校に新たに「工学系大学進学専科(仮称)」を設置するというものだ。
これについては、次回に報告しよう。唖然とする話が続いた。