6月16日、2.11全国集会実行委員会「日の丸・君が代」強制反対ホットライン大阪より、支援者の方々に送付した報告とお礼の文書を掲載します。今後ともご支援よろしくお願いします。
「君が代」不起立処分撤回・人事委員会闘争の現状
昨年の卒・入学式における「君が代」不起立などを理由とした戒告処分や再任用拒否に対しては、7名が大阪府人事委員会に不服申し立てをおこないました。このうち、山田肇さん(高槻・小学校)の人事委員会審理が準備手続きに入っており、まもなく公開審理に入る予定です。しかし、全体としては人事委員会の審理は停滞気味で、府教委側代理人からの答弁書提出も遅れるのが常態化しています。
今春に新たに処分された教職員のうち、4名が人事委員会に不服申し立てをおこないました。また、昨年入学式での不起立などを理由に再任用を拒否され、今年の不起立で減給処分を受けた辻谷博子さんや2回目の不起立(職員基本条例下では1回目)で減給処分を受けた奥野泰孝さんも、改めて不服申し立てをおこなっています。
さらに、昨年度から人事権が大阪府から委譲された豊中市教委によって再任用を拒否され、今年の卒業式での抗議行動で減給処分を受けた佐藤訓子さんは、豊中市公平委員会に不服申し立てしましたが、再任用拒否については申し立てそのものを受理しないという不当な決定がなされました。
再任用拒否については、教育委員会による100%の裁量を主張する答弁書が出されており、年金支給までの雇用保障という本来の趣旨を全く無視した教育行政の姿勢には怒りを禁じえません。現在、府教委からは「人事評価で最低ランクのC評価であった場合、再任用しない」という理不尽な提案がおこなわれており、これとの関連でも再任用拒否の不当性を明らかにしていかなければならないと痛感しています。
トータルすると、不服申し立ては、戒告処分11件(昨年7件、今年4件)、減給処分3件(今年)、再任用拒否5件(昨年2件、不受理となったものを含めて今年3件)にのぼります。この闘いを不服申し立て者、支援者とともに担っている弁護団には新たに2名の若手弁護士が加わり、さまざまな理論的研究も含めて、弁護活動が進められています。人事委員会審理が停滞する中、一部の事案については裁判への移行も検討されているところです。
「君が代」不起立処分撤回闘争への支援カンパのお礼
5月11日の集会に先立って送らせていただいた「君が代」不起立処分撤回闘争への支援カンパ要請に対して、全国の皆さんから多くのカンパが寄せられました。この場をお借りして、厚くお礼を申し上げます。
皆さんからのカンパは、郵便での振替だけで6月5日現在、664,664円に達しています。その他、各集会でのカンパ、団体カンパなどを含めると918,355円になります。これらのカンパは、新たに人事委に不服申し立てをおこなった事案や昨年に引き続いて処分を受け、改めて不服申し立てをした事案の弁護団費用として既に支出させていただきました。
人事委員会闘争や来るべき裁判闘争は長期にわたる闘いになると予想されます。また、来年以降の新たな処分・不服申し立てにも備える必要があります。今後とも、ご支援をよろしくお願いします。