信田さよ子さんの扱ってきたような依存症などのケースの家族の成員が、
診療所や心理センターに行くと、治療者からは、夫婦間の性格の不一致の問題や、
妻や子供の精神的な疾患や問題だったり、単なる学校への不適応や
非行行為として見られるのではないだろうか。
殆どの医療関係者や心理士は、夫や父親の暴力や脅迫で、妻や子供が具合が悪くなると言うことを
知らず、想像もできないので、妻や子供の問題として取り組み、何とかしようとしそうである。
妻や子供が夫や父親の暴力で、実際に怪我をしてからでないと、夫や父親から
引き離すなどの対応をしないのだろう。
それなりに恵まれた家庭に育った医療関係者は、自分の周りと比べて、
自分は普通の家庭で育ったと思っているので、学校どころではない家庭などについては
知識もなく、想像もしたことがないのだろう。
精神医療や心理臨床においても、社会的階層の違いで、相手のことを理解できなかたり、
想像すら出来ないことは多いのだろう。