マチンガのノート

読書、映画の感想など  

スプートニク/Sputnik 監督:エゴール・アブラメンコ 出演:オクサナ・アキンシナ

2021-04-29 22:28:50 | 日記

あらすじ

1983年のソ連が舞台となったSF映画です。

地球への帰還準備中の宇宙船ですが、何かが窓の所に着いているようです。

そうしてカザフスタンに着陸しますが、一人は死亡していてもう一人は

なにか大怪我をしています。

モスクワの医療施設で、査問されていて解雇されそうな女医のタチアナは、

軍の将校に頼まれてカザフスタンの施設に行くことになります。

感想

ジャケットを見ると宇宙生物と戦う内容のようですがそうではありません。

宇宙生物に寄生された宇宙飛行士を助けようとするタチアナと、

自分のために利用しようとする軍の将校の話です。

映画『スプートニク』予告【2021年3月26日(金)公開】

 

 


ノマドランド 監督:クロエ・ジャオ 主演:フランシス・マクドーマンド 感想

2021-04-27 22:14:17 | 日記

あらすじ

もともと住んでいた町の産業が衰退したために、家を手放し

キャンピングカーで暮らすファーン(フランシス・マクドーマンド)は、

アマゾンの倉庫や農場で働きながら、各地のキャンプ場などをめぐり暮らします。

そこで同じようにキャンピングカーで各地を回り季節労働者として働く

高齢者たちと知り合うのでした。

感想

ジェシカ・ブルーダーの著書「ノマド/漂流する高齢労働者たち」を中国出身のアメリカ人の

クロエ・ジャオ監督が映画化したものです。

前作「ザ・ライダー」同様に、静かに米国の田舎の景色をきれいに映像化していますが、

前作と違い本作では雨が降っていたり、靄がかかっていたりする景色も多くなっています。

ジャオ監督は中国出身ということですので、水墨画の影響もあるのかもしれません。

 

全編、淡々とした映画で、米国の田舎の風景をじっくりと見られる映画です。

ほとんどの出演者は、実際に映画の中のような暮らしをしている人とのことです。

『わたしは、ダニエル・ブレイク』などのケン・ローチ監督の映画とは違い、

それほど当事者の悲壮感や怒りなどを感じさせない映画になっています。

国土の広さや歴史、監督による違いが大きいのでしょう。

『ノマドランド』予告編


視点と近代と発達障害

2021-04-18 23:26:41 | 日記

15世紀位から絵画で遠近法が使われ始めて、それによって一つの視点から見た

景色というものが認識されるようになり、そこから自分の視点というものが出てくると、

自分のいる様々な空間や時間も認識されるようになり、主体や個人というものが

生成するようになり、近代化につながったのだろう。

しかしながら、現代のように小さい子供の頃からテレビゲームの中で様々な自分の視点が

移り変わる経験をすると、主体の基礎になる、自分の一つの視点というものが成立せずに、

その後の自分の空間や時間も、生成しにくくなり、発達に支障を来す事も、

ありそうである。

少年による暴力犯罪の原因としてゲームが仮定されることはあるが、

認識の発達への影響のほうが、大きそうである。


中国は周回遅れになるのでは?

2021-04-15 08:43:52 | 日記

EU諸国の価値観は、人権尊重や自然環境保護の方に向かっているようだが、

中国は言論の自由がなく行動も制限されるので、中国国民がお金とモノの価値重視を続けると、

EUがエコ重視の経済圏を作ると、中国は置いていかれるのかもしれない。

つながり過ぎた世界の先に/マルクス・ガブリエル PHP新書