マチンガのノート

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映画「ひとくず」 監督 上西雄大  感想

2021-01-31 16:16:50 | 日記

大阪のシアターセブンで日曜日の午前中からの上映でしたが、満員となっていました。

本作は海外の様々な映画祭で賞を受賞していて、上西監督も主演男優賞を受賞していますが、

何かと反射的に罵声を浴びせる役柄を演じていました。

鞠役の小南希良梨さんが何かと評価されていますが、母の凜役の古川藍さんの

駄目母役の演技が良かったです。

主人公の泥棒のカネダに罵られても、すかさず口汚く罵り返したり、おしゃれなカフェで

女同士で乱闘したりと、いろいろ熱演されていました。

上西監督のインタビューはこちらです。

映画『ひとくず』上西雄大監督が語る!!児童虐待の連鎖に加担しない 活弁シネマ倶楽部#76

上映後に刑事役の空田浩志さんと主題歌を担当した吉村ビソーさんが舞台挨拶をして、

監督で主演の上西雄大さんと、鞠の母役の古川藍さん、カネダの母役の徳竹未果さんが、

和歌山からリモートで舞台挨拶に加わっていました。

2月からは難波でも上映されるとのことです。

小さな劇団がどのようにこの映画を制作したのかも興味深いところです。

ハリウッドやネットフリックスでは巨大な規模で映画を作っていますが、

大きな予算や人手があるからよい映画が作れるという訳では無いようです。

「ひとくず」公式サイト


デンジャー・ゾーン/Outside the Wire 監督:ミカエル・ハフストローム 出演:アンソニー・マッキー、ダムソン・イドリス

2021-01-30 23:47:46 | 日記

あらすじ

舞台となる2036年の東欧は内戦状態で、米軍が平和維持軍として派遣されています。

海兵隊の小部隊が敵から攻撃を受け、動きが取れないときに、トラックが接近してきたので、

ドローン操縦士のハープ中尉は、上司が止めるのを無視してミサイルで破壊します。

そのため、ハープ中尉は東欧の米軍基地に再教育のために送られます。

AI搭載のロボットのリオ大尉が上官となり、2人で現地の病院にワクチンを届けるという名目で、

敵の武装勢力の情報を収集に行くことになります。

感想

近未来の戦場なので、2足歩行のロボット兵士や犬型ロボットなども登場しますが、

戦闘シーンで使われるのは自動小銃やRPGなどです。

冒頭の米軍の一部隊が、市街地での敵の攻撃により動きが取れなくなり銃撃を受け続けるところは

米兵の感じる恐怖感が伝わってくるところでした。

病院までワクチンを届けに行く途中にもハープ中尉と護衛の部隊は敵の攻撃を受けますが、

ハープ中尉が麻痺状態になるところなどは、実際の米兵などの体験を基にしていそうです。

リオ大尉はロボットなので、単身での戦闘はむやみに強く、拳銃や素手でどんどん敵を倒していっていました。

リオ大尉は自分の計画を実行するために、ハープ中尉を操つろうと、色々と事実を嘘を混ぜて話すので、

最後までどこまで本当のことを言っているのかが解らないという展開になっているのが、

これまでの多くの映画との違いでしょう。

リオ大尉の行動の動機となる考えや、あまりにも敵を簡単に倒しすぎるところの演出がイマイチでした。

『デンジャー・ゾーン』予告編 - Netflix

 

 


中世の感染症とデカルトについて

2021-01-26 17:17:49 | 日記

「我思う、故に我あり」の言葉で有名なデカルトですが、16、17世紀に生きた人なので、

それ以前は考える主体という個人のあり方自体があまり無かったのでしょう。

領主や国王、神父や法王などの決めたことを覚えて行うというのが

人の行動の多くを占めていたのかもしれません。

ヨーロッパは中世に黒死病で3割ほど人口が減ったので、農民など庶民の待遇が良くなり、

考える主体としての個人が増えたことで、科学などの学問が発達し、近代化することに

繋がった面がありそうです。

中国は印刷や羅針盤、火薬などを発明していても、ヨーロッパのような経緯がなかったので、

自ら近代化の方へは行かなかったのかもしれません。

そう考えると、中国は豊かになっても中国共産党の認める範囲でしか言論や行動の自由が無いと、

再びヨーロッパなどに置いていかれるのかもしれません。

Yahoo!ニュースの記事

ナショナル・ジオグラフィックの記事