第二次大戦下のハンガリーでの実話を基にした映画です。
【あらすじ】
第二次大戦の末期、ハンガリーの摂政のホルティ(ベン・キングスレー)は連合国との講和を探りますが、
ドイツ軍が進出し、ユダヤ人は強制労働に駆り出されます。
主人公のエレク(ジョナス・アームストロング)は何とか脱走し家に帰りますが、そこには他のハンガリー人が住んでいるのでした。
そのため身を潜めているユダヤ系の知り合いと合流しますが、そこで偶然にドイツ軍将校を殺害します。
スイス大使館はスイスと関係のあるユダヤ系住民に、身元保証の書類を配り、ナチから彼らを守ろうとしています。
スイス大使館の身元保証の書類を他のユダヤ系の人に配って居るときに、友人がドイツに協力する極右の矢十字党に囚われたため、
エレクはドイツ軍将校の制服を着て救出に行きます。
特に準備もせずに、ドイツ軍将校の制服を着用し、仲間を捕らえた矢十字党のところへ乗り込みます。
矢十字党もドイツ軍の威光を笠にきて暴虐なことをしているので、ドイツ軍の制服を着たエレクが
頭越なしに色々言っても逆らえないのでした。
その後もエレクは様々なところで同じ手を使いユダヤ系の人たちを助けるのでした。
【感想】
最近ハンガリーは、反移民・難民を唱える政権になっているますが、’14年製作のこの映画が
少しはハンガリー人に影響をあたえているでしょうか。
ドイツやロシアなどの大国に挟まれた国の大変さが伝わって来る内容でした。
摂政のホルティを演じたベン・キングスレーさんははまり役でした。
(C)2014 LIBERTY STUDIOS, INC. ALL RIGHTS RESERVED.
キングスレーさんはこれまで様々な映画でイラン人役を演じたりインド人役を演じたりしていますが、
ウィキペディアによるとインド人とイギリス人とのハーフとのことです。
欧米人から見ると、少しアジアぽい感じがするのでしょうか。
テレビで深夜にやっているのを偶然に録画してみたのですが、アタリの映画でした。
1980年頃の少年の成長を描いた映画です。それまでの世代ごとの苦労がわかる映画になっています。
監督の少年時代のことを基にした半自伝的映画とのことです。
【あらすじ】
11歳のポールは絵が好きな少年ですが、教師からは「遅れがある」と見られていて、
同じクラスの黒人少年のジョニーとつるむようになります。
祖父のアーロン(アンソニ・ホプキンス)は彼に色々と関わり、社会の様々なことを教えていくのでした。
ある日、ジョニーとマリファナを吸っているところを教師に見つかったことで、両親に私立学校に
転校させられます。
ジョニーは高齢の祖母と暮らしているので、里子に出されそうになり、ポールの家の庭の小屋に身を隠します。
アーロンたちは東欧系ユダヤ人ということで、それまで様々な差別を受けてきたので、
何かあるごとに社会は不公正なことを教えるのでした。
それまで家と学校の事しか知らなかったポールは社会の様々なことを知るように成るのでた。
【感想】
現在のように黒人差別が可視化されて問題となり、様々なデモの起きるように成る以前の米国社会を
舞台にした映画なので、様々な機会を通して人種による差別などを知っていくところが
時代を感じさせる映画でした。
理不尽なことを経験することで、実際の社会を知っていくポールに温かく接する家族の描き方が
良かったです。
最後にポールがエリート養成校を去っていくところが印象に残りました。
ARMAGEDDON TIME - Official Trailer - In Select Theaters October 28
歴史と現代社会を扱った小説
2020年7月から2021年8月に東京新聞などで連載されていた小説で、22年3月に刊行されたものです。
「日米合同委員会」「日米地位協定」「横田空域」も取り上げている政治エンタメ小説となっています。
小説内では主人公たちが日本の米国への隷属状態をなんとかしようと奮闘しますが、
現実社会では米国と距離を取ろうとすると、外交政策や安全保障を根本から考え直さなくてはならないため、
何かと大変なので政治家や官僚は何もしようとしないのでしょう。
さらに現在の仕組みで利益や地位を得ている人たちが邪魔しにかかったり、現在の状況から利益を得ている
米国もいろいろと邪魔するでしょうから、大きな困難が伴う事が明らかなことも現状を変えようとしない
大きな要因だと思います。
さらに連載後にウクライナで戦争が始まったことにより、国内の中国に対する不安が高まったことで、
防衛予算の大幅増が支持されている現状を見ると、米国から距離を取ることの難しさが解ります。
現状を変えることの困難さが増す中で、これからどうすればいいのかを考えさせる内容でした。
それでも次期主力戦闘機の開発がイギリスやイタリアとの共同でされることに決まったというのは、
政府の様々な部署で現状を変えようとしている動きがあるからだろうと思いました。
現場で働く医療・福祉関係者の参考書にどうぞ。
PSWと公認心理師の資格を持つ著者が、これまでの現場での経験をもとに書いたものです。
うつ病等と診断されていても、投薬やカウンセリングで良くならない人が、いかにその背景に親子関係の未成立や、
愛着の問題を抱えていることが多いかを、当事者の語りを例示しながら解説しています。
世代間連鎖というものを考えながら対応することの必要性がわかる一冊です。
親子関係が成立している中で育った医療、福祉関係者にとっては、そのあたりは見えにくい事とのことです。