この本は、主に震災で不安定になった一人のクライエントの夢を取り上げて、
その方の内面の成長を示しながら、それとともに、「近代的な主体」というものが、
いかなる歴史的経緯を経て、どのような社会の変化とともに成立してきたかについて述べている。
生れついて与えられた家柄、身分、役割のみではなく、
自らの欲求、願望、意志というものが、社会が近代に至るまでに
徐々に形成されてきたことが紹介される。
人が自分の部屋で寝るどころか、一人で一つのベッドで寝る、
閉ざされたトイレで排泄するなどが、近代になるにつれて
ごく当たり前のことになったが、それ以前は何人かで一つのベッドを使う、
道や庭で排泄するのが、普通のことだったとのことだ。
いろいろなところで、発達障害について、「主体のなさ」というのが言われるが、
それでは「主体」とは何で、どのように形成されてきたのかを知らなければ、
議論のしようが無いのではないだろうか?
発達障害を理解しようとすると、哲学や歴史についてそれなりに知らなければ、
自らの主体の成り立ちを理解できないので、関わる事は出来ないのではないだろうか?
その方の内面の成長を示しながら、それとともに、「近代的な主体」というものが、
いかなる歴史的経緯を経て、どのような社会の変化とともに成立してきたかについて述べている。
生れついて与えられた家柄、身分、役割のみではなく、
自らの欲求、願望、意志というものが、社会が近代に至るまでに
徐々に形成されてきたことが紹介される。
人が自分の部屋で寝るどころか、一人で一つのベッドで寝る、
閉ざされたトイレで排泄するなどが、近代になるにつれて
ごく当たり前のことになったが、それ以前は何人かで一つのベッドを使う、
道や庭で排泄するのが、普通のことだったとのことだ。
いろいろなところで、発達障害について、「主体のなさ」というのが言われるが、
それでは「主体」とは何で、どのように形成されてきたのかを知らなければ、
議論のしようが無いのではないだろうか?
発達障害を理解しようとすると、哲学や歴史についてそれなりに知らなければ、
自らの主体の成り立ちを理解できないので、関わる事は出来ないのではないだろうか?