プロレスって大変だな。
「ロック、ストック&トゥー・スモーキング・バレルズ」「スナッチ」などを監督した
ガイ・リッチー監督の’20年の作品です。
「アラジン」のようなファンタジーも撮っていましたが、本作は初期のような犯罪モノに
なっています。
【あらすじ】
イギリスで広く大麻ビジネスをしているミッキー・ピアソン(マシュー・マコノヒー)が引退しようということで、
大麻ビジネスの買い手を探し、ユダヤ系富豪に持ちかけたことから、様々なグループや人物が
動き始めるのでした。
【感想】
イギリスでは大麻ビジネスは違法なことから、それに群がってくるのも裏社会の面々なので、
目的のために違法行為や暴力も行使するので、誰が何を画策してどう動いているのかを、
様々なことから推測しながらミッキーやその片腕のレイモンド(チャーリー・ハナム)が行動します。
暴力や違法行為の中で生き延びていくことの大変さが解る内容ですが、そのことをコメディタッチに
描いているところが良かったです。
貧しい若者の面倒を見ている「コーチ」(コリン・ファレル)の義理堅さでなんとかなることから、
いかに損得以外の関係が大事なのかが分かる内容でした。
日本の昔のヤクザ映画なら、色々とけじめを付けたり逃亡せず警察に捕まったりしますが、
文化が違うとそのような発想は無いのでしょう。
犯罪行為をしていても正々堂々としようという文化がいかに犯罪に歯止めを掛けていたのかが
解ります。
映画『ジェントルメン』予告編
30才くらいのときに、精神科医にカウンセリングということで時間を取ってもらい
会っていたが、偶然、プロレスの話になったときに、「え、◯◯負けたん?」と帰ってきた。
こちらのことと芸能のこととは関係はないのだが、そこでそう返ってくるというのは、
相手は週刊誌の見出しを見るような感じでこちらの話を聴いていたのだろうか。
その医師は有名進学校から国立大に入り医師になったとのことだったが、
学校の勉強や部活以外は関わったり、興味を持ったりせずに医師になったのだろうか。
他にも医療系のワーカーと話していた際、その相手は米ドラマの“ツイン・ピークス“が好きで、
「映画も観に行った」と話していたが、何を扱ったドラマなのか自体を解っていなかった。
自分とは異なる育ちや暮らしをしてきた人というものを、考えた事自体が無かったのだろう。
家に居場所がない、と言っても、
「この家に居ても夢を叶えられそうもない」
「なんとなく居づらい」「息苦しい」
から、
「この家にいるとじきに殺されそう」
「この家でこんな扱いを受け続けるなら死んだほうがマシ」
まで、様々なものがあるだろうが、団塊の世代の左翼の人たちは、
前者しか想像できないのだろう。
学校に行って勉強をして、部活とかをしていればいいという層が、
大学に行って左翼になって活動していて、身近に居た貧しい人や虐待されている人には
関心を持たなかったのだろう。
団塊の世代の左翼の人とかは、子供を世話して育てたり、教育したりというのが、
当たり前の家しか見たことがない人がほとんどで、それ以外は見たことがないので、
想像もしたことがない人がほとんどなのかもしれないと思いました。