Starlight Terrace

オリジナル写真で綴る夜空と夜景がメインのブログ
【注目の天文現象】
 6/3夜明け前 月と火星が接近

今年最後のみずがき詣で

2011-11-28 21:00:00 | 遠征日誌

先週土曜日の晩、みずがき山自然公園へ星撮り目的で出掛けました。

家を出たのは16時ごろ。いつものように最寄の八王子icから中央道に乗るため

国道16号を南下したのですが、多摩川を渡った先で渋滞に嵌りました。

ラジオの交通情報によると八王子料金所で車両火災が発生し、

下り線は圏央道と接続する八王子JCTまで通行止めになっているとのこと。

国道16号の渋滞はそれに伴うものでした。

ちなみに、youtubeにアップされていた事故の報道がこちら↓

料金所ETCレーンにおいてワンボックスカーが柱か隔壁に衝突、炎上した模様で、

5時間以上も通行止めが続いたほど、酷い状況だったようです。

とりあえず圏央道からはアクセスできそうなので八王子西icに向かいましたが、

同様な考えの人が結構いるのか、同じ方向に行く車が多くて、やはり混雑してました。

ようやく高速に入ったのが17時半ごろ、現地到着は20時過ぎになってしまいました。

出発直後になんかケチがついたものの天気は快晴でした。新月近くで月明りもなく、

絶好の撮影条件ということで、天文ファンの車は15台ぐらい停まっていたでしょうか。

旧HPで紹介してから10年ほど経ち、随分とメジャーな観測地になりました。

で、到着してすぐに機材のセットアップを開始。

主砲の口径18cm反射鏡筒は改造のためメーカー送りとなっている関係で、この夜は

赤道儀架台にカメラ+200mm望遠レンズを載せただけの簡単なシステムでの撮影です。

15分ほどで組上げた後、車内で遅い夕食をとるなどして、レンズが外気温に馴染むまで

数十分待ちます。そうしないと折角ピントを合わせても温度変化でズレてしまうのです。

本撮影開始は21時過ぎから。最初に西天に傾いた天域の某天体を狙いましたが、

写りが悪くて結局ボツ。次に撮影したのがコレでした↓

【M45と周辺の星雲】
 キヤノンEOS kiss digital x + 200mm望遠レンズ使用 ISO1600 F2.8
 総露出時間50分(露出5分×10コマ加算) 赤道儀使用

中央の星の集まりは有名な星団「すばる」です。以前に口径18cm反射鏡筒で撮った

ドアップ画像を紹介しましたが、今回はそれより広い範囲を捉えています。

星とともに何やらモヤモヤしたものがいっぱい写っているのが分かると思いますが、

これは撮影中に雲が出たわけではなく、レンズが夜露で曇ったためでもありません。

約400光年の彼方にある「すばる」の周辺に存在する淡い星雲なんです。

「すばる」を構成する星たちのすぐ傍にあるごく一部の星雲は明るめなので、

少し大きい望遠鏡を使うと実際に目で見て確認できたりもしますが、

星たちから離れたところのモヤモヤは写真でないと存在が分かりません。

それらは「分子雲」とも呼ばれている星間物質に相当します。

次に撮ったのがこちら↓

【M36,38~勾玉(まがたま)星雲付近】
 キヤノンEOS kiss digital x + 200mm望遠レンズ使用 ISO1600 F2.8
 総露出時間50分(露出5分×10コマ加算) 赤道儀使用

これはぎょしゃ座の中央部付近にある2つの星団(M36とM38)とその南西にある

赤い散光星雲を狙ったものです。星雲はその形が古墳などから出土する古代の

アクセサリーに似ていることから、「勾玉星雲」と呼ばれています。

残念ながらこれも眼視では分かり難い天体です。

これを撮影した直後ぐらいから、南天より雲が流れてくるようになりました。

そのため、次に狙った対象は星が滲んでしまう画像ばかりが撮れてしまい、

コマ数を稼げませんでした。それでも何とか仕上げたのがこちら↓

【M35~くらげ星雲~モンキー星雲】
 キヤノンEOS kiss digital x + 200mm望遠レンズ使用 ISO1600 F2.8
 総露出時間25分(露出5分×5コマ加算) 赤道儀使用

右上の星の集まりはM35という散開星団、中央左寄りの赤い星雲は「くらげ星雲」

右下の赤い星雲は「モンキー星雲」とそれぞれ呼ばれている天体で、これらは

ふたご座とオリオン座の境界付近に並んでいます。

M35は明るいので肉眼でも存在が分かりますが、赤い星雲2つは例によって望遠鏡を

使ってもはっきりとは見えない天体です。星撮り屋が撮りたがるのはそんなのばかり。

で、この撮影を終えたのが深夜2時過ぎ。その後、急激に空の状態が悪くなったので、

早めに見切って機材を撤収し、帰途につきました。

来月上旬には林道が冬期閉鎖されるので、今年のみずがき遠征はこれが最後でしょう。

「みずがき山自然公園」地図


コメント
--------これより以下のコメントは、2013年5月30日以前に-----------
あなたのブログにコメント投稿されたものです。
とりぷるあい [2011年11月30日 23:16]
私も土曜日は今年の最初で最後のみずがき山だったんですよ。今年はお天気が悪かったので、大勢の天文ファンが来ていましたね。後半はガスが出て来たようで残念でしたが、みずがきらしい良い空が楽しめました。イプは改造でしょうか。楽しみですね。
fornax8 [2011年12月1日 7:41]
とりぷるあいさん、コメントありがとうございます。
出端をくじかれて現地到着が遅れてしまい、皆さんとは少し離れたところに
陣取るしかありませんでした。ご挨拶もできずにすみません。
天気はGPVの予報どおり、未明近くに崩れてしまい本当に残念でした。
カーボン化改造後のイプは昨日引き取ってきました。
1週間早ければ、みずがきでデビューできたんですけどねぇ・・・
本格稼動は今月後半に大月の山中あたりで、ということになりそうです。

これで36冊目

2011-11-22 12:00:00 | きまぐれ日記

その年の天文情報や天文データなどをまとめた本である「天文年鑑」を購入。

毎年11月下旬に翌年版が発売され、先週末ぐらいに2012年版が本屋に並んだようです。

個人的には1977年版から毎年欠かさず購入してきまして、これが36冊目になります。

ネット全盛の今の時代でも、天文現象などをチェックするのに重宝してます。

内容が毎年ほとんど変らないようなページもあるんですけどね。

2012年版の表紙には2010年1月15日に中部アフリカ~インド洋~ミャンマー~中国で

観測された金環日食の写真が採用されてました。2011年版も同日の金環日食の連続写真

が使われてたんですが、2012年版にも採用された訳は、5月21日に日本国内の広い地域で

金環日食が観測できるためと考えられます。なにせ来年最大の天文イベントですからね。

で、鬼に笑われそうですが、金環日食以外で来年期待できそうな天文現象等をチェック

してみたところ、次のようなものが目にとまりました。

①2~3月頃:ガラッド彗星が見頃を迎える(予想光度6等級)。
②6月6日:金星が日面通過(太陽の前を金星が横切っていく現象)
③8月14日:金星食(金星が月に隠される現象)
④11月27日:金星と土星が見かけ上大接近
⑤12月13日:ふたご座流星群が活動ピークを迎える(月明の影響が皆無で絶好条件)。

②は2004年にも観測されましたが、実は皆既日食や金環日食よりも希な現象で、

来年起こった後は、なんと2117年まで見られないそうです。失明しないように十分な

減光対策をして観望したいですね。肉眼でもなんとか見える可能性があるので、

5月の金環日食の観望で必須となる「日食メガネ」を使い回すといいかも?

③も意外と珍しい現象です。双眼鏡があると、より一層楽しめると思います。

⑤はここ数年で最良の条件のようで、一晩中観測すれば数百個ほど目撃できるかも

しれません。


コメント
--------これより以下のコメントは、2013年5月30日以前に-----------
あなたのブログにコメント投稿されたものです。
パワーおやじ [2011年11月23日 18:39]
びっくり!
こんな年鑑があるんですね!

私は、星とかには、まったく縁が無いので
内容も解りませんが、趣味の世界は、深い・・・・・

ですね。

fornax8 [2011年11月23日 19:29]
パワーおやじさん、マニアックな記事にコメントを頂き恐縮です。
一般の方々にはほとんど知られてない本だと思います。
来週にはコレとは別の出版社から「星空年鑑2012」という本も発売されます。
そちらはイラストや写真が多くて分かりやすく、DVDなんかも付いてるようです。
似たような書籍は他にもあるんですが、個人的には「天文年鑑」を愛用してます。

滋養豊富 風味絶佳

2011-11-19 16:30:00 | お菓子なこと

・・・とパッケージに書かれているお菓子といえば森永謹製キャラメルですね。

昨年も記事にしましたが、最近はバリエーションが豊富です。

今年買ったものには、こんなのがあります↓

「いちご」は春に季節限定で売られてました。来年も再販するかな?

「あずき」は以前にも紹介しましたが、結構おいしいです。

「杏仁」は初夏の完全限定販売品で、今は入手困難かも? 興味深い味でした。

「珈琲」ってハイソフトの商品系列で昔あったような・・・ ほろ苦い味がイイです。

「さつまいも」はこの中で個人的に一番ハマりました。季節限定品。

「プリン」はちびまる子ちゃんが出てくるテレビCMで宣伝してたりしますね。

ソフトキャンディ「ハイチュウ」の二重構造みたいに、カラメルソース味の層が

真ん中に入ってたりしたら、感動的でしたが・・・ 製造工程的に無理かな?


紅葉まつり2011(@国営昭和記念公園)

2011-11-13 00:00:00 | きまぐれ日記

今月5日から27日まで「紅葉まつり」開催中の国営昭和記念公園に行ってきました。

まずは立川口からすぐの噴水広場「カナール」の両側にあるイチョウ並木をご紹介↓

都内でもそこそこ有名なイチョウ並木で、都心より早く色付きます。

並木道を抜けた先にある大噴水側から撮るとこんな感じ↓

外側から見ると、なんと!角刈りでした。

公園の奥にある日本庭園では紅く色付いたモミジが見られます↓

そのエリアの一角にある盆栽園ではこんな展示作品も↓

樹齢70年だそうです。

家族連れの多い「みんなの原っぱ」の南端では紅葉の他に、こんな花が見られました↓

花の名は「コウテイダリア」。結構高いところで下向きに咲いてました。

公園の西端、運動広場の横にはもう一つのイチョウ並木が↓

こちらは角刈りじゃないようです。

で、並木道の入口にあるイチョウの木1本を見上げるようにして撮ってみました↓

並木道はそこから300mほど続いています↓

奥はなかなかいい雰囲気の散歩道でした↓

「紅葉」というより「黄葉」がメインって感じですかね。


コメント
--------これより以下のコメントは、2013年5月30日以前に-----------
あなたのブログにコメント投稿されたものです。
mashさん [2011年11月13日 12:19]
fornax8さん、こんにちわ。

見事なイチョウ並木です。
都内でもこのような風景が見られるんですねェ。
見頃を迎えイチョウの葉がヒラヒラ落ちる様が見てみたいです。
でもお掃除が大変ですかね。(^^♪
fornax8 [2011年11月13日 17:43]
mashさん、連日のコメント恐縮です。
東京でイチョウ並木といえば、明治神宮外苑のものが知名度では一番ですね。
都下ですと、この公園のものと八王子の甲州街道沿いのものが比較的有名です。
ただ、あのオイニーは好きになれないんですよねー(^_^;)

今朝の富士山(2011/11/12)

2011-11-12 12:00:00 | 富士山

ようやく白くなりました↓

月末までにはウチから見える山肌全てが雪化粧するかも。


コメント
--------これより以下のコメントは、2013年5月30日以前に-----------
あなたのブログにコメント投稿されたものです。
お花坊 [2011年11月12日 21:00]
こんばんは~
富士山の雪化粧、だいぶ進みましたね!!
寒さでバイクが冬眠に入る前に、拝みに行きたくなりました。
今年最後の皆既月食まで、あと1ヶ月を切りました。
天気に恵まれる事をひたすら祈っております。

fornax8 [2011年11月12日 22:01]
お花坊さん、いつもコメントありがとうございます。
昨年の記事を確認すると、19日には真っ白になってました。
今年そうなるのはいつ頃になるでしょうかねぇ。
そう言えば、来月は皆既月食がありますね。
ほぼ真夜中に食の最大を迎える絶好の条件ですから、是非見たいものです。
太平洋側では冬晴れが多くなる時期ですので、期待大ですね。
mashさん [2011年11月12日 22:07]
fornax8さん、こんばんわ。

白くなってきましたねェ。(^^♪
なんだかんだで11月も半ばにはいりましたもんね。

来月の皆既月食期待してるんです。ほんと天候に恵まれて
(゚д゚)ホスィ…です。
fornax8 [2011年11月13日 9:33]
mashさん、いつもコメントありがとうございます。
あとは積もるだけで、来春まで消えないかもしれませんね。
来月の皆既月食は、11年ぶりの好条件だとか。
昨年12月の皆既月食は雨で見られませんでしたから、
冬晴れに期待しつつも、やっぱり天気は心配ですね。

信越国境近くで撮った夜空に架かる光のアーチ

2011-11-05 19:00:00 | 遠征日誌

昨夜は上越市の南部にある菖蒲高原にて星撮りしてました。

そこは長野と新潟の県境にあたる関田山脈のすぐ北に位置する高原。

夜には素晴らしい星空が広がるところで、13年ほど前に訪れて以来、

毎年出掛けているお気に入りの場所です。

で、こんなのが撮れました↓

【黄道光と冬の銀河】
 キヤノンEOS Kiss Digital X + 10-17mmズームレンズ使用(10mmに設定)
 ISO1600 F5.6 露出時間5分 赤道儀使用  ※画像クリックで拡大

黄道光は夜明け前の東天や日暮れ後の西天に見られる舌状の光の帯で、

太陽系内に大量に散らばる惑星間塵の粒子が太陽光を反射してほのかに光って

見えるものです。上の写真では、左下から微かに上方に伸びてるのがそれです。

非常に淡いため、空が暗いところで、月が出ていない暗夜でないと観測できません。

国内では見える場所が結構少ないかもしれません。

この季節は夜明け前の東天に見られる黄道光と、南の空に立ち昇る冬の天の川が

天頂付近でクロスする光景が撮れるチャンスということで、魚眼レンズで狙ってみました。

右側の天の川と比べると、黄道光はとても淡いことがよく分かると思います。


コメント
--------これより以下のコメントは、2013年5月30日以前に-----------
あなたのブログにコメント投稿されたものです。
りんく [2011年11月5日 19:39]
こんばんわ~(^O^)/

本当に綺麗な夜空ですね☆
天文学的な事は、全然分からない私ですが(;一_一)
やっぱり夜空に輝く綺麗な星は大好きだし、宇宙にも興味があります(*^_^*)
また素敵な写真アップして下さいね♪
fornax8 [2011年11月6日 9:50]
りんくさん、いつもコメントありがとうございます。
拙い写真ですけど、綺麗と感じていただけると撮り甲斐があります。
残念ながら国内で黄道光が見える場所は年々少なくなっていると言われてますが、
昨今の節電効果で余計な市街光が減っていけば、美しい星空が戻ってくるかもしれませんね。