Starlight Terrace

オリジナル写真で綴る夜空と夜景がメインのブログ
【注目の天文現象】
 6/3夜明け前 月と火星が接近

飛び石連休は☆撮り三昧(3)

2014-09-30 12:00:00 | 遠征日誌

一連の記事の最後になります。
ようやく全画像の処理が終りました。ε=( ̄。 ̄;)ふぅー
今回撮影した中で最も遠方にある天体がコレ↓

ngc1300_14.jpg

【棒渦巻銀河 NGC1300】
 キヤノンEOS60Da+口径18cm写真撮影用反射望遠鏡,ISO1600,F2.8,
 総露出時間36分(3分×12コマ),中型赤道儀使用,トリミングあり

エリダヌス座にある銀河で、ユルーい巻き具合の腕が印象的です。
4年ぶりの撮影で、これも当ブログでは2度目の登場になります。
以前より淡い部分まで写ってると思いますが、ノイジーな感じなので
まだ改善の余地ありですね。感度を落として長時間露光が必要かな?

残るは銀河系内の散光星雲2つ↓

ic348_14.jpg

【散光星雲 IC348】
 キヤノンEOS60Da+口径18cm写真撮影用反射望遠鏡,ISO800,F2.8,
 総露出時間56分(7分×8コマ),中型赤道儀使用

 

sh2-231-233_235_14.jpg

【散光星雲 Sh2-231,232,233,235】
 キヤノンEOS60Da+口径18cm写真撮影用反射望遠鏡,ISO1600,F2.8,
 総露出時間32分(4分×8コマ),中型赤道儀使用

いずれも知名度の低いマイナーな天体です。
IC348はペルセウス座にある非常に淡い星間雲で、秋の撮影対象としては難物です。
Sh2-231~235はぎょしゃ座にあるHⅡ領域で、これも明るい天体ではないので、
描出が難しい対象です。どちらも露光不足で、かなり不満な撮影結果だったので、
いずれリベンジしたいところです。

2014年9月の小型連休中の撮影成果は以上です。
ちなみに来年の敬老の日は遅めの21日となり、23日の秋分の日との間の1日も
いつだったかの法改正で休みになるため、土曜日から水曜日まで5連休になりそう。
5年前にも「シルバーウィーク」なんて呼ばれ方で同じような中型連休がありましたが、
その第2弾ということになるようです。来年の同期間は何を狙っていることやら。


夕方の4天体ランデブー

2014-09-28 21:58:00 | 天文現象

今日の日没後、南西の空にこんな光景が見えました↓

4天体ランデブー_20140928a.jpg

【アンタレス・火星&三日月・土星のランデブー】
 キヤノンEOS60Da+17-50mmズームレンズ(@38mm),ISO400,F4,5秒露出

月はすぐ分かるので、それ以外の天体名を入れると・・・

4天体ランデブー_20140928b.jpg?

さそり座の1等星アンタレスは「火星に対抗するもの」という意味の「アンチ・アレス」が
語源だそうで、今日はまさに両者が近づいてその赤さを競っていたのでありました。
一方、月と土星についてはアップでも狙ってみました↓

月と土星_20140928.jpg

【月と土星のランデブー】
 キヤノンEOS60Da+400mm超望遠レンズ,ISO800,F8,2秒露出

両者は夕刻に近づいて見えてましたが、実は今日の日中に土星が月に隠される現象である
「土星食」が起こったのでした。夜間の現象だったら見事だったんでしょうけどねぇ・・・


飛び石連休は☆撮り三昧(2)

2014-09-28 12:00:00 | 遠征日誌

前の記事の続きです。
彗星以外では見掛けのサイズが小さい天体ばかり狙ってました。
その中で一番メジャーなのがコレ↓

m001_14.jpg

【M1 かに星雲】
 キヤノンEOS60Da+口径18cm写真撮影用反射望遠鏡,ISO800,F2.8,
 総露出時間60分(5分×12コマ),中型赤道儀使用,トリミングあり

おうし座にある超新星残骸で、当ブログでは2度目の登場になります。
以前に撮った時よりも画素数の多いカメラを使ったため、細部の写りが向上し、
比較的短焦点の光学系でも赤いフィラメント構造が結構分かるイメージになりました。

続いては惑星状星雲3つ↓

ngc7635_14.jpg

【NGC7635 バブル星雲】
 キヤノンEOS60Da+口径18cm写真撮影用反射望遠鏡,ISO800,F2.8,
 総露出時間56分(7分×8コマ),中型赤道儀使用,トリミングあり

 

ngc0246_14.jpg

【NGC246 ドクロ星雲】
 キヤノンEOS60Da+口径18cm写真撮影用反射望遠鏡,ISO1600,F2.8,
 総露出時間30分(3分×10コマ),中型赤道儀使用,トリミングあり ※下が北です。

 

sh2-274_14.jpg

【Sh2-274 メデューサ星雲】
 キヤノンEOS60Da+口径18cm写真撮影用反射望遠鏡,ISO1600,F2.8,
 総露出時間48分(4分×12コマ),中型赤道儀使用,トリミングあり

バブル星雲はカシオペヤ座にあり、シャボン玉のような構造が特徴的です。

ドクロ星雲はくじら座にあり、画像の向きを下が北になるようにすると、
名前の通りの姿をしているのが分かります。

メデューサ星雲はふたご座にあります。メデューサはギリシャ神話に出てくる女怪物で、
髪の毛が毒蛇という恐ろしい姿で、目が合った者はたちまち石になってしまうという
デンジャラスなキャラですが、それに似てるってことなんでしょうね、多分。
しかしまぁ、天体も色んなものに見立てられるものですネ。
(つづく)


飛び石連休は☆撮り三昧(1)

2014-09-27 12:00:00 | 遠征日誌

20日と22日の夜は長野県松原湖高原で☆撮りしてました。
両夜とも天気に恵まれたことで久々の大漁!
ちょっと撮り過ぎたせいで画像処理が進まず、今頃記事ネタにしてます。
まずは見頃の彗星2つの撮影釣果です↓

cr399-Jacques.jpg

【コートハンガー星団に近づくジャック彗星(C/2014 E2)】
 キヤノンEOS60Da+口径18cm写真撮影用反射望遠鏡,ISO1600,F2.8,
 露出時間3分,中型赤道儀使用 ※下が北です。

 

2012k1_20140923.jpg

【9/23明け方のパンスターズ彗星(C/2012 K1)】
 キヤノンEOS60Da+口径18cm写真撮影用反射望遠鏡,ISO1600,F2.8,
 総露出時間20分(2分×10コマ),中型赤道儀使用,トリミングあり

ジャック彗星は地球から遠ざかって暗くなったものの、写真ではまだ尾が確認できました。
これを撮影した晩はこぎつね座にある通称「コートハンガー星団」に近づいていたので、
両者をバランスよくフレーミングしてみました。
一方、夜明け前の東空に姿を現してきたパンスターズ彗星はもうすぐ旬を迎える見込みで、
これを撮影した日は2種類の尾を伸ばした姿が捉えられました。
右に伸びる淡い尾はイオンテイルで青っぽい色で写ってます。
左に伸びる明るい尾はダストテイルで黄味がかった色で写ってます。
このダストテイルは見掛け上太陽方向に伸びたいわゆるアンチテイルの恰好になってます。
頭部の青緑色のコマを挟んでこんな風にほとんど逆向きに2種類の尾を伸ばす彗星が
最近多い感じがしますが、気のせいかなぁ?
(つづく)