Starlight Terrace

オリジナル写真で綴る夜空と夜景がメインのブログ
【注目の天文現象】
 6/3夜明け前 月と火星が接近

大遠征ミッション8・後編(2020/03/26)

2020-09-29 23:11:10 | さいとしーいんぐ

与那国島に渡った日の最後の話です。

アヤミハビル館を出た後、島の東端に向かいました。
ちょっと道に迷ったりしたため15分ほどかかって目的地の入口に到着。

中央に灯台が見えてますが、近くにあった説明板によると、その辺りが島の東端になります。

東崎と書いて「あがりざき」と読みます。太陽が上がってくる方角なので、東=あがりとなったとか。
最西端にあたる西崎(いりざき)と比べると、有難みに欠けるんですけど、なかなかの絶景ポイントなんですヨ。
東埼灯台の手前には、こんな草原が広がっていて、何やら茶色い動物がいっぱいいます。

それは、この四足動物なのでした。

与那国馬っていう、小型のお馬さんでした。柵とかは見あたらず、完全なる放し飼い状態みたい。
少しずつ近づいていきます。

すぐ傍までいっても、我関せずって感じで、ずーっと草を食べ続けてます。
となると、こんな落し物もあちらこちらに沢山あるわけで・・・

足の踏み場が無いようなところも結構ありました。でも、景色は本当に綺麗です。

某スポーツ用品メーカーのCMで、かつて出てきた「ブルーは空から、グリーンは大地からもらった」なんていう
キャッチフレーズを思い出しました(古っ!)。

で、その緑の大地の先には東シナ海の水平線と接する海岸線が続いてました。

波打ち際をクローズアップすると、砂浜ではなくて岩場なのでした。

下まで道が延びていて、駐車場もあるようです。

右手にある灯台方向に歩いていくと、石垣みたいなのが続いており、

灯台の近くは断崖絶壁だったりします。

風が強かったんですが、がんばって足を踏ん張り、手を思いっ切り伸ばして岸壁の下を撮影してみました。

ウォー、おっかなくてガクブル~。良い子はマネしない方が無難です。

端の方をひと回りして、南側から再び灯台を日の丸構図で狙うと、こんな感じ。

で、広々としたこの草原の南端側には展望台もあるんですけど、老朽化のせいで立入禁止状態でした。
日本じゃないみたいな景色を満喫したところで、時刻は16時半になってました。
そろそろ集落に戻り、ホテルにチェックインしようと思って、西へ向かいます。

その途中にも与那国馬が・・・

道沿いには白い個体を発見。

近くには大きな風力発電施設が聳え立ってたりします。

その風車の付け根付近には牛が何頭かいて、とっても長閑な雰囲気なのでした。

で、一泊だけお世話になるホテルにチェックインし、館内の壁を見るとこんな写真が貼られてました。

島の南側の海底に存在する地形の写真なのでした。自然の造形であるとの説と、古代遺跡であるとの説があり、
論争になったりしてますが、個人的には人工的な構造物に見えるんで、遺跡説を支持したくなりますねぇ。
その方がロマンがあるし・・・
実は、この海底地形を半潜水艇で見学するツアーがあって、事前にメールで申し込んでいたんですけどね、
希望日(翌日の3/27)は最低催行人数に達しなかったってことで、おじゃんになりました。んー、残念無念!

そして、部屋に荷物を置いて、夕食ができそうなお食事処を探しに港の方へ向かいます。
Googleマップで調べたら、すぐ近くに「創作Kitchen 風土」っていうお店があるのが分かったんですけど、
行ってみたら準備中とのことで、仕方なく港の近辺を散策しながら時間を潰します。
で、防波堤へ向かう橋の上から、こんな写真を撮ったりしました。

昼過ぎに行ったティンダバナの岩山が奥に、ナンタ浜っていうビーチが手前に写ってます。
この砂浜でも美しい色の海が楽しめるらしいんですけど、夕刻だったせいかイマイチって感じでした。

適当に暇つぶしした後、再びお店に戻ると、さっきは無かった幟が出てました。

この日は宴会の予定が入ってるとのことで、人が大挙して来る前にすぐに注文しました。
で、いただいたのは、この2品と生ビール1杯でした。

ソーメンチャンプルーの味付けは絶妙でしたよ。ラフテーも柔らかくて、これがまた美味!
風土さんのFoodはいずれもおいしゅうございました(なーんてネ、ベタだなぁ・・・)。

ということで、与那国島の滞在初日は、これにて終了。

(翌日につづく)


大遠征ミッション8・中編(2020/03/26)

2020-09-27 14:10:54 | さいとしーいんぐ

与那国島に渡った日の続きです。

日本国最西端之地の碑を拝むことができ、この島での主目的は達成できました。
で、時間は昼過ぎとなり、空港のレストランで昼食を取ろうと思って行ってみたものの、
新型コロナの影響で、なんと休業中でした。仕方なく売店で腹の足しになりそうなサーターアンダギーを購入。
与那国特産の長命草が入っていて、中がほんのり緑色でした(撮るの忘れたー)。
こんな飴も買いましたヨ。

これも長命草入り。青臭さとかはなく、普通のミント味系のど飴でした。
草の名称のご利益があれば寿命が少し延びるでしょうか。

さて、次に目指したのは、こんなでっかい岩がむき出しになってるティンダバナっていう観光名所。

南側の少し離れた所から見るとこんな感じ。

群馬ー長野県境にある荒船山を思い浮かべましたけど、そんなに高くはなく、標高は100m程度のようです。
岩山の中腹に遊歩道があり、その端っこからの眺望が素晴らしいということで、確認しに行くことに。
その入口に行ってみると、こんな説明石碑がありました。

ティンダハナタとも呼ばれるみたいです。
木が結構あって少し薄暗い小道を歩いていくと、

また石碑がありました。

説明にある岩屋っていうのがコレみたいです。

明るめに写しましたが、洞穴なんで中はかなり暗いです。
さらに先へ進むと小さな祠がありました(通り過ぎた所から撮影)。

その先にベンチのようなものが・・・

ここで視界が大きく広がります。その眺望がこちら。

祖納港と手前のナンタ浜、集落から島南東方向の小高い丘までを一望できる好展望地なのでした。
遊歩道はまだ奥に続いていて、湧水が出ているところがあったり、

岩が抉られたようなところに詩碑があったりします。

その先は落石(?)で通り難い箇所があり、

こんな狭いところを抜けると、

ほぼ終点となります。そこからでの眺望もまずまずですが、視界の広さはイマイチでした。

そこで引き返し、歩いてきた道を広角で撮るとこんな状況なのでした。

オーバーハングした箇所が結構続くんですよねー。崩れてきたら大変なことになりそう。

戻る途中で見たことのない蝶が舞ってるところがありました。これはマダラチョウの仲間でしょうか?

撮影しながらゆっくり歩いたんで、30分弱くらいでの往復となりました。

次の目的地に行くため祖納集落に一旦戻り、南東方向の山の方に向かっていって着いたのがココ。

アヤミハビル館っていう施設です。

主にこの昆虫をfeatureしてます。

この蛾の方言での呼び名が「アヤミハビル」なのでした。
世界最大級の蛾とされてます。雄の標本の前に500円玉を置いて撮ったのがこちら。

自分の手のひらくらいの大きさがありそうです。

同じ仲間の蛾は他国にもいるようで、東南アジア産との比較標本も展示されてました。

これは蛹の標本かな?

何と!本物の蛹もありましたぁ。

羽化する時期はもうすぐとのことでした。成虫の実物を見るにはちょっと早かったようで。

さらに、幼虫の成長過程を示した説明入り写真や

プラ製の実物大(?)レプリカも展示されてました。

山中でこんなのに遭遇したらちょっと怖いかも。

その一方、キレイな蝶の標本もありました。

これを見て、ティンダバナの遊歩道で撮った蝶はリュウキュウアサギマダラだったことが分かりました。

あと、島の名前を冠した「ヨナグニマルバネクワガタ」の写真とか

固有種の蛇「ヨナグニシュウダ」が脱皮して残った抜け殻とか

様々な展示物の他、与那国町の資料ビデオ上映などを見させてもらい、小一時間ほど過ごしました。

(島内巡りはまだつづく)


大遠征ミッション8・前編(2020/03/26)

2020-09-26 12:11:56 | さいとしーいんぐ

前日にチェックインしたホテルの宿泊階は5Fでベランダがあり、そこからの眺望が割とイイ部屋でした。

しかも正面がほぼ真南で、視界は概ね良好。晴れたら念願の南十字星が見えるかも?
しかーし、問題は街の中心地なんで、低空の星々が光害にかき消されないものか気になるところです。
そして日付が変わる頃、ベランダに出てみると雲の切れ間から星がちらほら見えてたんで、
急いでコンデジ+三脚をセットアップし、ダメ元でサザンクロス・チャレンジを敢行。
雲がひっきりなしに流れていく状況で、いつ好条件になるか分からないんで、タイムラプス撮影で迎撃です。
で、後でチェックしたところ、こんな画像をGetしてたんです。

中央からちょっと左下に三角形の星の並びがありますが、これが南十字星の北側の3星なのでした。
実際のところ肉眼での確認は無理でしたが、持参した小型双眼鏡を使うとしっかり見えてました。
でも、南端の星は見えず、十字架は確認不能でした。もしかして建物に隠れてたのかな?
それを検証するため、星空シミュレーションに実際の地上風景を重ねてみると、こんな感じ。


(AstroArts社ステラナビゲータによるシミュレーション)

十字架の南端の星は何とか見えるはずでした。ということは、低空の雲に阻まれてた可能性が高いです。
念のため、タイムラプス画像を全部合成してみたら・・・

北側の3星は雲で途切れたりしてますが、一応日周運動による円弧を描いてます。
しかし南端の星が描くはずの光跡は全く写ってませんでした。
ということで、この夜は「南十字星」ならぬ「南"へ"の字星」の観望・撮影で終了。もう、ふて寝です。

翌朝、眠い目を擦りながら食堂に行って、いただいた朝食がこちら。

これぞ身の丈に合った朝食って感じでした。この旅で納豆を食べるのは初めてだなぁ。
食事後、慌ただしく荷物をまとめてチェックアウト。
でも明日には再び同じホテルに泊まるんで、フロントの方に交渉して大きなカバンを預かってもらうことに。
で、リュックに必要最低限のものを詰めてタクシーで空港に急行。
受付カウンターでフライトの確認をして、

こんなプロペラ機に搭乗し、

眼下に石垣島北西部と

鳩間島と

西表島北部を見て、

たった30分ほどのフライトで着いたのがココ。

日本最西端の与那国島でした。今回の離島巡りで5番目の上陸島になります。
空港を出てすぐの所にこんな大きい観光マップがあります。

ここでも前もって足となる手段を予約していて、お迎えのクルマで島内最大の祖納集落へ。
ちなみに今日の宿泊ホテルも同じ集落内にあります。
足の確保後、真っ先に向かったのは島の西部で、久部良港って所に立ち寄りました。
その近くにある日本最西端の郵便局がこちら。

そう言えば最南端の波照間郵便局は見逃したなぁ・・・なんて今ごろ気付きました。まぁ、別にいいけど。
で、港の防波堤の先っぽに行って撮った写真がこちら。

海の色が凄ーくキレイです。やっぱり海を撮るなら晴天の日ですねぇ。
高い所に見えている灯台付近には、後で行く予定です。
テトラポッドにはカニさんがいました。

調べたらミナミイワガニって奴のようです。 ちょっとグロい雰囲気。
港からすぐのところには「ナーマ浜」っていうこじんまりとしたビーチがあります。

浅瀬らしく、海の色はエメラルドグリーンです。砂浜は割と大きめの石が多いような感じ。

ここにも防波堤があって、そこから見る海の色に癒されました。

先日行って感動したハテルマブルーの海にも劣らない色調で、なかなか素晴らしい眺めでしたヨ。

少しだけ波と戯れた後、本日のメインとなるポイントへGo!
そこへアクセスする道の前には、この島の名物であるカジキを模ったオブジェがありました。

ヒレが折れてますけど、尖った上顎の先端は西の果ての西崎展望台と灯台を指し示しているのでありました。
その方向を目指して少し急な坂道を登っていくと、西埼灯台が大きく見えてきます。

ところで「西崎」は「いりざき」って読むんですよ。西は日の入りの方角なんで、西=入りとなったとか。
ここで振り返ると、さっきまでウロついてた久部良港の眺望が広がります。

で、さらに登ると、左手に何やらモニュメントのようなものが見えてきました。

それが日本国最西端之地を示す石碑です。ここに来ることが、この旅行で2番目に重要なミッションなのでした。

ちなみに第3の重要ミッションは波照間島の日本最南端之碑に行くことだったんで、
これで5つの最重要ミッションのうち3つが完遂です。
ついでに、ちょっとだけ離れたところにあったモニュメントも撮影。

国体の炬火の採火式がここで行われたことの記念碑でした。昭和62年の秋のことだったみたいです。
さらに灯台の方へ少し歩くと、こんな真新しい石碑もありましたよ。

「3万年前の航海 徹底再現プロジェクト」という実験航海の成功を記念して建てられた石碑でした。
その除幕式は、つい3週間ほど前に行われたことを後で知りました。どおりでピカピカなわけだ。
この石碑の裏側にある柵の先は断崖絶壁で、東シナ海の水平線を臨み、手前にはこんなモノも見られます。

「トゥイシ」と呼ばれてる岩なんですが、実はこれが本当の日本最西端の陸地なのでした。
満潮時でも海に沈まないことが2017年に確認され、昨年になって国土地理院の地形図に掲載されたとか。
最近になって隆起したわけではなく、昔から存在していたようですが、認定が遅くなったってことみたいですよ。

以下、西崎からの素晴らしい眺望を紹介しておきましょう。

久部良港防波堤の先に広がる海

久部良港付近

ナーマ浜方向

この日は天気に恵まれたなぁ。

(つづく)


大遠征ミッション7(2020/03/25)

2020-09-21 09:38:40 | さいとしーいんぐ

西表島では3泊4日でそれなりに観光ができましたけど、期待していた星空に出会えたのは一晩だけ。
それも短時間だった上に、切望していた南十字星の観望・撮影は叶わないまま石垣島に戻ることになります。

朝8時台にホテルのクルマで大原港まで送ってもらい、高速船を待つ間におみやげを買ったりして過ごしていると、
旅客待合所内の壁にこんなポスターが貼ってあるのに気付きました。

「マイボトル」「水」「おかわり」をローマ字表記した際の頭文字を取って "MMO" ですか。
プラごみを極力出さない取り組みはイイですね(但し、新型コロナ感染拡大防止のため4月から休止中の模様)。
帰る間際になって知ることとなりましたが、次に来る機会のために記憶に留めておきましょうかね。

石垣島行きの高速船は予定通りに出港。その頃には天気が回復して船内からはこんな景色が見えました。

1枚目は出港直後、2枚目は竹富島のすぐ横を通過中、3枚目は石垣島が近づいた時に、それぞれ撮った写真です。
海の色が変化しているのが分かります。多分、深さによって色味が違ってくるんでしょうね。
帰りも大して揺れずに船酔いすることもなく、40分ほどで石垣港離島ターミナルに到着。
今日の行動予定は石垣島内でまだ行ってないダム巡りと全5箇所分のダムカードGetがメインです。
必要となる足については事前に予約していて、お迎えが来るまで離島ターミナル内をうろついて時間潰しです。
で、5日前に下調べに来た時に気付いてたんですが、西の端っこにこんな施設があるんですよ。

2019年の夏にオープンしたばかりのプラネタリウムです。滞在中に時間があれば入ってみようかなぁ。
投影室の外には八重山諸島で撮られた天の川の写真が展示されていて、どれも素晴らしいものでした。

さて、移動のための足を確保した後、真っ先に向かったのは石垣市役所でした。

市役所に何の用があるの?って思われそうですが、5日前に行った3つのダムのうちの一つが県の管理ではなく、
市の管理になっていて、ダムカードの配布場所が市役所になってるんです。で、1枚目のカードを無事Get!

用が済んだらそそくさと建物を出て、島内で2番目に大きいダムへ急行。

名蔵ダムです。せっかく来たのに、ここの管理事務所では残念ながらダムカード配布が休止中のようでした。
で、ダム堤頂の道から北西を眺めていたら、山の中腹に純白の構造物を発見。

望遠にして撮ると、何やらお椀状のものが・・・

なんか動いてるし・・・

通信用のパラボラアンテナかな? とっても気になったんで、その方向に伸びていく道を進んでいってみます。
すると、こんなものが聳え立っているのでありました。

入口の門にはこんな銘板と、近くにはでっかい説明看板があります。

何と!コイツは口径20mの電波望遠鏡なのでした。いやー驚きましたぁ。
反対側に回って撮るとこんな感じ。

門が開いていたんで勝手に足を踏み入れましたけど、奥の建物にも入れるようで、割とWelcomeな感じでした。
で、こんなパンフレットを頂戴しましたヨ。

昨年春に話題となったブラックホールシャドウの撮影に関わった研究者も参画するプロジェクトの観測所が
石垣島にあるとはねぇ。好天の日にダム巡りをしなければ、ココに来ることは多分なかったと思います。

さて、そんな幸運(?)を味わった後、次に目指したのは島内最大規模を誇るこのダムでした。

底原ダムです。管理事務所に行ってみると敷地の門は開いてます。

ところが、事務所入口の扉にはこんな貼紙が・・・

マジか? ここでは石垣ダムのカード配布場所でもあるのに・・・
このままではミッション・インコンプリートになってしまいます。
諦め切れず、ダムサイトに戻って訪問したことの証拠写真を撮影後、市街地まで下りて向かったのがココです。

各ダムの事務所で職員不在の場合にカード受取可能な所に指定されてます。それにしてもスゲー立派な建物!

念のため入舎する前に、2つの担当部署に電話を入れたら、配布OKとのことだったので貰いに行きました。
ということで、ちょっと心配な状況もありましたが、無事に残り4枚のダムカードをGet!
このミッションはめでたく完遂となりました。島内での位置関係に合わせて5枚全部を並べるとこんな感じ。

 

一仕事終えた後、よく晴れていたんで、5日前にも行った川平湾に再び出向きました。

やっぱり晴天下だと映える写真が撮れますね。

本日の活動はここまで。今夜は石垣市街中心部にあるホテルに一泊し、明日は5番目の島へ向かいます。
(旅はまだ終わらない・・・)


大遠征ミッション6・後編(2020/03/24)

2020-09-20 09:21:12 | さいとしーいんぐ

前回の続きです。

西表島の幹線道路は県道215号線1本だけで、野原崎展望台はそのほぼ北東端にあたります。
展望台から少し北へ進んだところからは「ウ離島」(うばなりじま)という無人島が見えてきます。
潮が引くと浅瀬を歩いて渡れるとか。写真は撮ってませんが、遠くには石垣島の西端部が微かに望めました。
道はその先から北西方向に進路が変わり、海岸線からは東シナ海方向の水平線を眺めることになります。
そのまま右側に海を見ながら4~5km程度進むと大見謝(おおみじゃ)ロードパークっていう所に着きます。

駐車場が狭いので大型バスが停まるのは厳しい感じで、前日のツアーでは残念ながら素通りとなりましたが、
ガイド兼任ドライバーさんからはマングローブ林の中を散策できるオススメの場所だって聞いてました。
散策する前にちょっと気になるものを撮影。

道の側溝がU字ではなく浅いV字なんですよねー。その理由はイリオモテヤマネコの子猫が側溝に落ちても
ケガをせずにすぐ這い出て難を逃れるよう配慮してるためだそうです。また、県道215号線には道路の下に
小動物が通れるレベルの小さなアンダーパスがいくつか作られ、イリオモテヤマネコが車道を横断せずに
移動できるようになってるとか。いずれも前日のツアーのドライバーさんから聞いた情報です。
ヤマネコファーストの様々な取り組みには恐れ入りました。
さて、駐車場にはこんな案内図があります。

色褪せ・汚れ・剥がれが酷いですが、これを参考にして、まずは左の展望台へ行って海を撮ったのがコレ。

ちょっとだけエメラルドグリーンの海が見えてますが、やっぱり天気がぁ・・・(このボヤキばっかり)
少し戻って、途中の階段を降りると大見謝川のすぐ傍に出ます。そこからの河口方向の眺望はこんな状況。

なかなかイイ雰囲気の岩場と清流って感じです。奥には海側末端のマングローブが見えます。
駐車場に一旦戻って大見謝川の上流方向へ下りると、こんな所に出ます。

県道215号線の橋の下にあたる所で、川底には穴がいっぱい見えてますが、これは「ポットホール」と言う
ものらしく、硬い岩が砂岩質の川底の窪みに嵌り、長い歳月の中で削られて出来た自然の造形らしいです。
2日前に忘勿石付近の海岸で見たポコポコ地形も成因が同じなのかな?
奥の方のズームショットはこんな感じ。

流れは比較的静かですが、水量はそれなりにありますね。
再び駐車場に戻り、今度は右方向の「散策路」に行ってみると、こんな木道が続いてます。

西へ延びる木道の先端からの眺望がコレ。

マングローブの末端部と海がよく見える場所でした。この辺にある木々はヤエヤマヒルギの仲間らしく、
「支柱根」っていうタコ足のような根っこが地面から上に突き出ているのが分かります。
反対の東に延びる木道はマングローブの懐に入っていく感じで、ちょっと薄暗いです。
そこから見える地面はこんな出っ張りだらけの奇妙な状態。

こちらはオヒルギっていう木が多いようで、地面から突き出た独特な形状の根が点在しているのが見えます。
よく見ると逆V字型になっていて、膝を立てたように見えるので「膝根(しつこん)」と呼ぶそうですが、
地面の上に出ているのは呼吸のためだとか。このトリビアも前日のツアーのドライバーさんからの情報です。
そしてココで最後に撮ったのは赤いカニさん。

茹ってるのかと思うくらい真っ赤ですね。後で調べると、どうやらベンケイガニって奴みたいです。
結局45分くらい見て回ったでしょうか。同時間帯に訪れた人は3~4人程度で、ひっそりしてました。

次に向かったのは前日のツアーの休憩ポイントだった船浦橋手前のスペース。再びコレを狙ったのでした。

ピナイサーラの滝です。遠いので望遠レンズに換えてクローズアップ画像も撮りました。

この橋の近くにもマングローブ林があって、支柱根を伸ばすヤエヤマヒルギが並んでいるのが見えました。

県道215号線をさらに進むと、西表島の北西側の玄関口となる上原港のデンサターミナルに着きます。

石垣港離島ターミナルからはこちらへの航路もありますが、南東側の大原航路と比べると欠航になる確率が
少し高いようです。でも、上原地区の方がメジャーなホテルなどの宿泊施設が多い感じなんで、
こっちの港の方がほとんどの旅行客にとって利便性が高いかもしれません。
ちなみに上原地区の高級リゾートホテルといえば、ココが一番でしょう。

自分の泊まってるホテルも宿泊代が結構高いんですが、ココはその1.8倍ほどの料金です。
旅行プランを立てる際に宿泊先候補に挙げてはいましたが、小市民としてはさすがに手が出ませんでした。
で、このホテル入口看板から数十mほど西に歩くと、こんな砂浜に出ます。

トゥドゥマリの浜っていうキレイなビーチです。「月が浜」とも呼ばれるようです。
ここから見る夕日は絶品らしいんですけど、天気が回復する見込みはなく、日没まで粘っても無駄って感じで、
ただ立ち寄っただけとなってしまいました。

再び県道215号線に戻り、1kmほど南下すると内浦橋に至ります。その橋の袂にある展望台からの眺めがこちら。

内浦川っていう結構大きな川の河口近くにあたり、ここにもマングローブ林が広がってます。

この川でも遊覧船によるジャングルクルーズが楽しめるようです。
ジャングルの奥深くにある滝まで行くツアーメニューもあるとのことでしたが、
その最終便は14時ということで、残念ながら終わってました。
とりあえずここで引返し、帰る途中に立ち寄った2箇所で撮った写真がこちら。

中野海岸(天気が良ければねぇ・・・って、そればっかだなぁ)

前良橋から見るマングローブ

明日の午前中には石垣島に戻るので、これで西表島観光は終了となりました。

で、宿泊部屋に戻ったら、こんな可愛いお客様が遊びに来てました。

ヤモリちゃんです。縁起がいい生き物に遭遇!ってことは、今夜は待望の星空にありつけるかも?
なんて思ったんですけどね、深夜まで粘ったものの晴れることはありませんでした。
果たして南十字星を拝むという最大のミッションは遂行できるのか・・・
(旅はまだつづく)


大遠征ミッション6・前編(2020/03/24)

2020-09-19 10:30:00 | さいとしーいんぐ

記事ネタも最近ないんで、中途半端になっていた八重山諸島旅行記の続編を再開することにしました。
東京はまだ対象外ですが、GoToトラベルキャンペーン中ですし、離島の魅力を少しでも伝えられればと思います。
ということで、豊かな自然が残る西表島の滞在3日目についての話からリスタートです。

この日も7時半頃に起床。8時過ぎにホテルのレストランに行き、そこから撮った景色がこちら。

前夜も曇っていて、念願の南十字星を拝むことはできなかった上に、朝になっても天気がすぐれず、
美しいはずのオーシャンビューも台無しって感じ。どうも持ってないなぁーって少し落ち込みました。
前日の朝食は紹介しませんでしたが、食材が豊富なビュッフェスタイルで、こんなのをいただきました。

ご飯の上に載せたのはもずくの佃煮で、もずく酢しか食べたことのない者にとっては新鮮な味わいでした。

さて、今日は前日のツアーで回れなかったところを気ままに巡る予定にしていて、その足となる移動手段を
事前に交渉済みだったんですが、そのお迎えが来るまで余裕があったんでホテル周辺をちょっとだけ散策。
宿泊棟から南へ2分くらい歩けば「マーレの浜」っていうプライベートビーチっぽい砂浜海岸に出られます。

ここも晴れてたら絶景なんでしょうが、やっぱり冴えない眺めでした。海の透明度が高いのは分かります。
好条件に恵まれれば、3日前に渡った波照間島をほぼ正面に望めるらしいです。

ホテルのメイン棟に戻ってお迎えを待っていると、ロビーの壁に貼られたこんなポスターを発見。

あー、やっぱり美しい星空が観光資源の1つなんだなって認識しました。認定されたのは2018年の春らしく、
まだ2年しか経ってないんですね。石垣島では市街地から離れた北部だけが星空保護区になってるようですが、
ここ西表島は市街光が本当に少なくて、どこへ行っても飛び切り綺麗な星空に出会えそうな印象。
天気さえ良ければ、まさにポスターの写真にあるような格別な天の川を拝めそうな気がしました。
果たして今夜は、感動的な星空にありつけるんでしょうか?

そんなことを考えてるところにお迎えのクルマが到着。大原港の近くにある事務所まで連れてってもらい、
簡単な手続きをして移動手段を確保。真っ先に向かったのは環境省管轄の施設であるココでした。

建物内は土足禁止でスリッパに履き替えて中に入ると目の前にこんなでっかいマップがドーン。

近づいて見ると、島内に棲息する野生動物の目撃情報の書き込みがびっしり。

特にイリオモテヤマネコの目撃場所についてはオレンジ色の張り紙に記載され目立ってました。
どうやら北東部で見られることが多いらしく、中には3日前の目撃情報もあって、もしかすると今日どこかで
会えるかも?なんて期待感が膨らみました。よく見ると目が×マークで頭上に天使の輪があるネコマークが
散見されますが、その場所はイリオモテヤマネコの交通死亡事故発生地点ということです。
どのくらいの頻度で交通事故が発生しているのかを示した年表のようなものも別途掲示されてました。

緑色のネコマークは事故後に救助/保護された個体を示しており、1996年保護の仔ネコは石垣島の動物病院で
治療を受けた後、この保護センターで足掛15年も飼育されたとのこと。愛称は「よん」様。平仮名ですよ!
その説明パネルの展示が結構あります。

剥製も展示されてました。

剥製と言えば、こんなのもありました。

カンムリワシです。ボクシングの元世界チャンピオン具志堅用高さんのニックネームになってる鳥です。
島内の生息数は少なく、見掛けたらラッキーだとか。幼鳥は「あやぱに」と呼ばれるらしい。
島内に棲む代表的な生き物をイラストにまとめたパネルもありました。

建物の入口近くにある大きなTVモニターでは生前の「よん」様を写したビデオも流したりしており、
1時間程度も長居してしまって、時刻は正午になろうとしてました。
お腹もすいてきたんで、施設を出てお食事処を探しに島を北上。前日のツアーで渡った由布島へ向かう
水牛車乗り場の近くに、こんなお店を見つけたんで、迷わず入りました。

「猪狩家」と書いて「かまいとぅやー」と読み、「かまい」はイノシシで「とぅやー」は狩人のことだって
メニューに書いてありましたよ。そのせいかメニューのトップに猪肉炒め定食が載ってました。
そう言えば、店の前に檻があってイノシシが何頭かいたなぁ。

この子たちは食材用なのかと思ったら、単なるペットなんだそうです。
で、オススメらしい猪肉をいただいてもいいんですけど、牛肉の方が好きな自分は八重山牛丼を注文。
コレです。

右のお椀は「アーサ汁」ってやつなんですが、メニューの記載によるとアーサは青海苔のことだそう。
食後にはこんなドリンクを追加で注文。

実はコレ「さとうきび生ジュース」なのでした。ちょっと微妙な色味ですけど、とても上品な甘味があって、
なかなかの美味でした。お店で持ってる畑で採れたサトウキビをそのまま搾って提供してるようです。
いやー、いろいろと島独特のものをいただけて大満足でした。

腹ごしらえした後はすぐに島内巡りを再開。
少し北上した野原崎展望台ってところで小休止。そこからは小浜島が見えました。

でも、やっぱり天気がぁ・・・。晴れてれば、さぞかし綺麗な眺めなんだろうなぁ。ぐや゙じい゙~。
(後編につづく)