Starlight Terrace

オリジナル写真で綴る夜空と夜景がメインのブログ
【注目の天文現象】
 6/3夜明け前 月と火星が接近

GW中の☆撮り成果【彗星編】

2016-05-29 23:30:00 | 遠征日誌

かなり間が空いてしまいましたが、GWの釣果についての続編です。
今回はGW中に撮影した4彗星の画像をご紹介。

まず連休初っ端に狙ったのはこの彗星↓

252p2016_03.jpg

【4月29日の252P/リニア彗星】
 キヤノンEOS60Da+口径18cm写真撮影用反射望遠鏡,ISO800,F2.8,
 総露出時間36分(3分×12コマ),中型赤道儀使用,八ヶ岳高原にて撮影,
 トリミングあり

この彗星を撮るのは約2週間ぶりでした。旬の時期は過ぎ、さすがに衰えましたが、
撮影時の光度は8等台で、まだ双眼鏡で見えました。
今はもう10等程度まで暗くなったようなので、もうすぐ見納めになるかも?

続いてはこちら↓

2014s2_03.jpg

【5月4日のパンスターズ彗星(C/2014 S2)】
 キヤノンEOS60Da+口径18cm写真撮影用反射望遠鏡,ISO1600,F2.8,
 総露出時間6分(2分×3コマ),中型赤道儀使用,長野県八ヶ岳高原にて撮影
 トリミングあり

こちらは前回の撮影から3ヶ月近く経過しており、暗くて小さい姿になってました。
光度は10等台でしょうか? 暗めな割に、尾が写ってるのが確認できます。

で、撮影日が前後しますが、同名の彗星でこんなのも撮ってました↓

2015wz_01.jpg

【5月2日のパンスターズ彗星(C/2015 WZ)】
 キヤノンEOS60Da+口径18cm写真撮影用反射望遠鏡,ISO1600,F2.8,
 総露出時間16分(2分×8コマ),中型赤道儀使用,新潟県十日町市にて撮影
 トリミングあり

この彗星は昨年の11月17日に発見された新彗星で、4月半ばに太陽に最接近したばかりです。
小振りの彗星で、太陽へもさほど近づかなかったので、あまり明るくはなりませんでした。
撮影時の光度は12~13等ぐらいかと思います。現在は既に太陽から遠ざかりつつありますが、
地球との距離は縮まってきており、写真ならまだしばらくの間は追跡できそうです。

最後はこちら↓

2013x1_02.jpg

【5月8日のパンスターズ彗星(C/2013 X1)】
 キヤノンEOS60Da+口径18cm写真撮影用反射望遠鏡,ISO1600,F2.8,
 総露出時間3分(30秒×6コマ),中型赤道儀使用,長野県湯の丸高原にて撮影
 トリミングあり

この彗星を撮影するのは1月2日以来です。一旦、太陽と同じ方向に位置していたため、
観測困難でしたが、4月後半から明け方の東天低くに姿を見せ始めたのでした。
光度は7~8等と思われますが、太陽からはまだ十分に離れていないため、
東の空が白んでくる時間帯で低空にしか見えず、観測条件はよくありません。
写真でも長時間露光ができなかったため、写りがイマイチでした。?

しかしまぁ、数年前までの彗星界はリニアだらけでしたが、今はパンスターズばかり・・・
いずれも新天体発見マシンのようなものですから、アマチュアが望遠鏡を覗いて探すという
昔ながらの捜索方法では太刀打ちできず、人の名が付く彗星もめっきり少なくなりました。
名前だけ見ればどうも個性が無く、かと言って認識符号(C/20XX ○○)で見分けるのも
何か寂しい感じがますね。地球を守る監視のためには仕方ないかな・・・(ん、守れるのか?)


今日の太陽(2016/05/23) ※巨大黒点再登場

2016-05-23 22:00:00 | 天文現象

4月中旬に見えていた大きな黒点が、太陽の自転により再び前面に戻ってきてました↓

sun_20160523.jpg

 キヤノンEOS Kiss Digital X + 400mm超望遠レンズ
 (太陽撮影用減光フィルターND100000使用,擬似カラー処理)

先月より小さくなりましたが、まだ肉眼で確認可能です。巨大だったせいか息が長いですね。

で、いつもながらの注意喚起になりますが、肉眼で確認できる大きさと言っても、
裸眼で太陽を見てはいけません! 見たい方は必ず日食グラスを使いましょう。


パール富士撮影に挑戦(@山中湖・長池親水公園)

2016-05-22 17:00:00 | 星景写真

今日未明は満月。☆撮りには不適ということで、この週末は自宅でのんびりするところですが、
富士山頂に月が沈む「パール富士」でも狙ってみようと思い立ちました。
でも、どこへ行ったらイイのやら? 調べてみたら山中湖の湖畔でバッチリ撮れることが判明。
具体的な場所は北側の湖岸にある「長池親水公園」という所です。
で、AstroArtsのステラナビゲータによるシミュレーション結果がこちら↓

パール富士シミュレーション_20160522.jpg

ほぼ山頂のド真ん中に沈むじゃないですか。でもココは富士山写真家にはかなり有名な場所。
ネットで調べると駐車場はそれほど広くなさそうで、かなりの混雑が予想されます。
天気も微妙なので撮れるかどうか分かりませんが、とりあえず深夜に出撃。
2時半ごろ現地到着すると、案の定、駐車場はほとんど満車状態でした。
やっぱり皆さん狙いは一緒のようです。何とか空きスペースにクルマをねじ込むことに成功。
山頂への月没までまだ1時間半ぐらいあるのに、湖岸の柵の前には砲列ができてました↓

山中湖長池親水公園_20160522.JPG

ざっと見て、3桁レベルの数のカメラが並んでいたでしょうか。なかなかの壮観です。
自分も機材をセットアップして、まずは広角で試し撮り↓

IMG_5769edit.JPG

到着直後は山頂に傘雲がかかってましたが、急速に消えて邪魔者はなくなりました。
月の左下の星は見頃を迎えている火星で、地球に接近中ということで結構明るいです。
ズームアップして撮るとこんな感じ↓

IMG_5779edit.JPG

富士山のシルエットを描出するには数秒の露光が必要で、月の模様は飛んでしまいました。
さらに、レンズによるゴースト発生で暈みたいなのが出ちゃってます。快晴なんですけどね。
ズームレンズは構成光学素子数が多めなので仕方ないとは言え、見映えがイマイチです。
ということで、最終的には単焦点の200mm望遠レンズに替えて、沈むところを捉えました↓

パール富士200mm_20160522.jpg

IMG_5854edit.JPG

IMG_5860edit.JPG

もう少し薄明が早くて富士山が明るく写ってくれることを期待してたんですが、
目論見通りにはいきませんでした。月の模様も一緒に撮るとなると露光条件が難しいです。
んー、なんか不完全燃焼なんで、また機会があればリベンジしたいなぁ。


GW中の☆撮り成果【球状星団編】

2016-05-13 12:00:00 | 遠征日誌

少し間が空きましたがGWの釣果についての続編です。
今回は球状星団の撮影画像を4つまとめて一気にご紹介↓

m004_16.jpg

【M4(さそり座)】

 

m005_16.jpg

【M5(へび座)】

 

m009_16.jpg

【M9(へびつかい座)】

 ※以上3つの共通撮影データ
 キヤノンEOS60Da+口径18cm写真撮影用反射望遠鏡,ISO800,F2.8,
 総露出時間37.5分(4分,2分,1分,30秒の各5コマを加算合成),中型赤道儀使用,
 新潟県十日町市にて撮影,トリミングあり

 

m015_16.jpg

【M15(ぺガスス座)】
 キヤノンEOS60Da+口径18cm写真撮影用反射望遠鏡,ISO800,F2.8,
 総露出時間30分(4分,2分,1分,30秒の各4コマを加算合成),中型赤道儀使用,
 長野県湯の丸高原にて撮影,トリミングあり

 

球状星団と言えば、星がギューっと集まってるだけで、あまり面白みがないんですけど、
見掛け上の大きさや星の密集具合が違っていて、意外と個性があるようです。