Starlight Terrace

オリジナル写真で綴る夜空と夜景がメインのブログ
【注目の天文現象】
 6/3夜明け前 月と火星が接近

いよいよ見頃になってきたポンス・ブルックス彗星(2024/03/29)

2024-03-31 17:20:38 | ほうき星

金曜日の宵、観測好期を迎えているこの彗星を撮影。


【ポンス・ブルックス彗星(12P)03/29】
 キヤノンEOS Ra+タカハシFSQ-85EDP+レデューサーCR0.73×,F3.8,ISO3200,StarScapeフィルター,
 総露出時間14分(30秒×28コマ,加算メトカーフコンポジット),タカハシEM-200Temma2M赤道儀,
 口径25mmガイド鏡にて恒星オートガイド,トリミングあり,静岡県西伊豆町にて

この日の午前中は春の嵐って感じの荒れた天気でしたが、昼過ぎから急速に回復するとの予報を信じて出撃しました。
撮影地に到着すると北の空に雲が流れているものの大きな晴れ間が広がっており、西は低空までスッキリと晴れ渡って
彗星の撮影/観望には邪魔者無しという状況。ただ、風が強いため主砲の反射望遠鏡での撮影は諦め、短焦点屈折鏡筒で
狙うことにしました。この日の彗星の予報光度は4.8等。肉眼でも何とか見える明るさに相当しますが、高度が低過ぎる
せいなのか残念ながら裸眼では確認不能でした。口径5cmの双眼鏡では余裕で見つけられ、近くのアンドロメダ大銀河と
同等以上の明るさに感じられました。写真では2.5度(満月を5個並べた長さ)以上伸びた青白いイオンテイルが顕著に写り、
その右隣には暖色系のダストテイルも短いながら確認できます。頭部付近は、コマの緑色とも相俟って何ともカラフルな
感じのイメージです。

さて、彗星の太陽最接近日は4月21日で、上振れすれば3等台まで明るくなる可能性もありますが、日没後の薄明終了時
における地平高度は日毎に低くなっていくので、観測条件的には厳しくなっていく見込みです。春霞の酷い日も増えて
きており、撮影チャンスが減っていきそうですが、4月に入ってからも可能なかぎりパパラッチしたいと思います。


今朝の富士山(2024/03/31)

2024-03-31 10:31:19 | 富士山

昨日より視界が悪化し、残念な見え方です。

<今日のアメダス最低気温>
八王子:8.6℃  富士山:-10.7℃ 

昨日の八王子アメダスの最高気温は24.3℃で、夏日まであと0.7℃に迫る暖かさでした。
今日は午前10時の時点で気温が22.5℃まで上がってきており、25℃超は必至とみられます。
ウチの近く昭和記念公園では、ソメイヨシノの基準木で5輪以上の花が咲いていることが昨日確認され、
開花始めの発表が今日ありました。やはり気温上昇で少し早まったということでしょう。


今朝の富士山(2024/03/30)

2024-03-30 11:53:51 | 富士山

上空はよく晴れてますが、春霞でモヤっとした見え方です。

<今日のアメダス最低気温>
八王子:7.4℃  富士山:-12.1℃ 

昨日ようやく東京で桜(ソメイヨシノ)の開花が発表されました。平年より5日、昨年より15日遅いということです。
ウチから近い昭和記念公園ではまだ蕾の状態らしく、開花は週明けくらいになるでしょうか。
見頃が4月にズレ込むのは久しぶりです。


Sh2-274

2024-03-29 00:07:33 | シャープレス天体アルバム

【Sh2-274】
 赤経:07h29m06s  赤緯:+13゚15' 43"
 星座:ふたご座
 視直径:8'
 他カタログNo.:Abell 21,PK205+14.1
 ニックネーム:メデューサ星雲(Medusa nebula)
 南中日時(@東京):11月24日03時,1月9日00時,2月23日21時 ※あくまで目安です。


 撮影日時:2024/03/13 20:28
 撮影地:静岡県西伊豆町
 撮影機材:キヤノンEOS Ra+タカハシε-180EDC,StarScapeフィルター使用,1.6倍クロップ,
             タカハシEM-200Temma2M赤道儀,ペンシルボーグ+QHY5LⅡM+StellaShot2により恒星ガイド
 撮影条件:ISO1600,露出5分×15コマ
 画像処理:Digital Photo Professional4にて現像,ステライメージVer.8,Photoshop2024にて処理
             トリミングあり
 メモ:ふたご座の南部、こいぬ座との境界近くにある小さな惑星状星雲です。半月形に広がっていて
    写真では複数の赤い弧状フィラメントと共に緑掛かった部分も見られ、超新星残骸のような姿
    にも見えます。この星雲はギリシャ神話に出てくる女怪物の名前を取って「メデューサ星雲」
    と呼ばれていますが、これは星雲に見られるフィラメント構造を蛇でできたメデューサの頭髪
    に見立てたことによるようです。小口径望遠鏡で眼視確認するのは無理ですが、口径40~50cm
    クラスの大きめの望遠鏡に電離酸素の発する輝線に合わせたOⅢフィルターを使用して覗くと、
    人の耳のような姿に見えるらしいです。写真撮影ではそこそこ明るく捉えられるものの視直径
    が小さいので、詳細な内部構造を描出するには長焦点の光学系が必要です。超新星残骸のよう
    に緑と赤の成分が混在した感じの星雲なので、電離酸素が発する緑色のOⅢ光と、電離水素が
    発する赤色のHα光の両方を限定的に透過するデュアルバンドパスフィルターを併用した方が
    より良好なコントラストで写せると思われます。

 星図:


 AstroArts社ステラナビゲータにて作成


今日の太陽(2024/03/27)

2024-03-28 00:10:01 | 太陽

10日ぶりに太陽を撮影。


EOS60Da+EF70-300mm F4-5.6ISⅡUSM(@300mm)+ND10000太陽撮影用フィルター(コレ無しでは危険!) 

西寄りにかなり大きな黒点群があって、割と賑やかな太陽面でした。でも2~3日で裏側に回ってしまうでしょう。
一方、東側には目立った黒点が見えてきてないので、来週はまた寂しくなるかもしれません。


今朝の富士山(2024/03/27)

2024-03-27 10:25:00 | 富士山

よく晴れていて、とってもクリアに見えてます。

<今日のアメダス最低気温>
八王子:2.4℃  富士山:-16.5℃ 

東京の桜(ソメイヨシノ)の開花は遅れに遅れており、今日中に標本木で5~6輪も一気に咲くかどうか微妙な感じで、
発表は明日以降になるような気がします。平年値は3月24日ということですが、昨年までの10年間で最も遅かったのは
2014年の3月25日で、それよりも遅い記録となることが既に確定してしまいました。ちなみに、今世紀に入ってからの
最遅記録は2005年と2012年の3月31日ですが、さすがにそれよりは早く開花するでしょうね。


五島プラネタリウム リーフレット No.259(1978年10月)

2024-03-26 14:26:17 | タイムマシンにお願い

シリーズで紹介している五島プラネタリウムのリーフレットの第15弾は1978年10月配布のものです。

この月の話題は「宇宙のすがた」。表紙の掲載画像はM31銀河で、下のキャプションでは「アンドロメダ大星雲」と
表記されてます。今は「アンドロメダ大銀河」と呼ぶことが多いですが、当時は「大星雲」の呼称が一般的でした。
撮影者に関する情報等がありませんが、1970年代にこのレベルの撮影ができるのは著名な天文台しかなかったように
思います。このネタのシリーズ第1弾で紹介した1976年11月のリーフレットにも同一とみられる写真が使われましたが、
もしかすると米・パロマー山天文台で撮られたものかもしれません。

2ページ目には天の川の正体についての記述があり、我々は銀河系という星の大集団の中にいることとアンドロメダ
大星雲は銀河系と同様な天体であって、約220万光年の彼方にあると解説されてます。また、そのような星雲(銀河)
は他にもたくさん存在し、遠方のものほど速いスピードで遠ざかっていることが判明していて、宇宙は膨張している
との記述があります。実際の投影では代表的な星雲(銀河)が写真で紹介され、様々な形態のものがあるということも
説明していた記憶があります。

3ページ目の「観望メモ」によると10月2日に割と深めの部分日食あったようですが、個人的にノーマークだったのか
観望した記憶がありません。ちなみに、まだ手元にある『天文年鑑1978年版』によると日本では北へ行くほど食分が
大きかったみたいです。
星座に関する説明では、毎度お馴染み「夏の大三角形」とともに「秋の大四角形」が出てきます。これはペガスス座
の3つの星とアンドロメダ座の1つの星が形作るアステリズムで、今は「秋の大四辺形」っていう呼び方の方が一般的
な感じです。投影時の解説では、同四辺形の西側もしくは東側の辺を北へ延長していくと、どちらにしても北極星へ
辿り着くという話を聞いた憶えがあります。秋に北極星を探す場合、カシオペヤ座を使う方法が一般によく知られて
ますが、それ以外の見付け方もあるんだなぁーって、深く記憶に刻まれたのでした。


(Our Love) Don't Throw It All Away

2024-03-25 09:02:02 | エバーグリーン

1970年代後期に大人気となったビー・ジーズが関係した曲に、こんなのもありました。

ビー・ジーズはギブ3兄弟で構成されてましたが、彼らの下の弟で末っ子にあたるアンディ・ギブが1978年の秋に
シングルリリースした曲です。邦題は『愛をすてないで』。イントロからエレピの音で始まるバラード曲でした。
作詞を担当したのはビー・ジーズ最年長の兄バリー・ギブで、1977年公開の映画 "Saturday Night Fever" への様々な
提供曲を制作するセッション中に生まれた一曲らしい。残念ながら同映画には使われなかったものの、その後に弟へ
提供することになった模様。アンディが1978年にリリースしたアルバム "Shadow Dancing" からの3rdシングルとして
カットされ、全米ビルボードチャートでは最高位9位を記録しました。そのアルバムと同名タイトルの1stシングルは
1978年の年間チャートで、兄たちビー・ジーズの大ヒット曲 "Night Fever" や "Stayin' Alive"、"How Deep Is Your Love"
を抑えて1位に輝きましたが、それと比べれば地味なヒットに終わりました。ルックスも音楽性も優れていたアンディは
当時、アイドル的な人気を誇るアーティストで、全米デビューからノリの良いシングル曲をリリースしてきていたので、
こういうバラード曲はウケがあまり良くなかったのかもしれません。個人的には割と好みの曲風ですけどねぇ・・・

ちなみに、1980年代に入ると人気が衰え、薬物中毒やうつ病などもあって活動の場を失いますが、それらを克服して
復活を目指していた中、1988年に30歳という若さで急逝しました。ドラッグに体が蝕まれてなければ今月66歳を迎え、
まだ何らかの音楽活動に携わっていたかもしれません。


今朝の富士山(2024/03/24)

2024-03-24 08:58:51 | 富士山

今日は背景の曇り空に溶け込んでしまいそうな見え方です。

<今日のアメダス最低気温>
八王子:2.0℃  富士山:-12.5℃ 

昨日、高知で桜(ソメイヨシノ)の開花が発表されました。東京では今日(24日)開花するとの予想になってますが、
どうなるでしょうか。今年は全国的に開花が遅めになる見込みなので、4月に入っても散らずに楽しめそうです。


【アーカイブ】拡大率をいろいろ変えて月を撮影した日(1982/03/31)

2024-03-23 00:05:12 | タイムマシンにお願い

昔の銀塩写真のデジタル化画像シリーズの続き(第12弾)です。

大学入学直前の3月末に時間的余裕があったので、様々なアイテムを使って上弦前の月を撮ってみようと思い立ちます。
まずは焦点距離1000mmの反射望遠鏡+一眼レフカメラを接続しただけの直焦点撮影で撮ったのがコレです。


 F7.7,露出1/250秒

続いて、カメラと望遠鏡の間に2×テレコンバージョンレンズを入れて撮ったのがこちら。


 2倍テレプラス使用,F15.4,露出1/60秒

ここまでは撮影難易度があまり高くないので、割としっかり撮れた印象。
さらなる大写しを狙って、アイピースを用いた拡大撮影にチャレンジしたのが以下です。


 拡大撮影用カメラアダプター+K25mmアイピース使用,F32,露出1/30秒


 拡大撮影用カメラアダプター+Or12.5mmアイピース使用,F64,露出1/8秒


 拡大撮影用カメラアダプター+Or7mmアイピース使用,F90,露出1/4秒

拡大率が上がると像が暗くなり、カメラのファインダーを覗いてピント合わせをしっかり行うのが困難となり、
難易度が一気に上昇。また、シャッター速度を遅くしないと適正露出にならないためブレやすくなることもあり、
写真屋さんから上がってきたキレの悪いプリントイメージを見て、ダメだこりゃー😵って思ったものです。
なお、共通撮影データは次のとおり。
 カメラ:キヤノンEF
 望遠鏡:タカハシ13cmパラボラニュートン反射
 フィルム:サクラカラー400(ASA/ISO400)
 架台:タカハシ90S赤道儀使用(追尾なし)

で、この数日前の惑星撮影の時もそうでしたが、日周運動で被写体がファインダー視野内からどんどん逃げていき、
赤道儀の微動ハンドルを操作して元に引き戻しながらの撮影は結構面倒な作業で、いずれは後付けオプションの
モータードライブを装着して電動追尾したくなります。そうやってメーカーの思うツボに嵌っていくのか・・・
にしても、軍拡用資金はそろそろ自力で稼がねばと思うのでした。