Starlight Terrace

オリジナル写真で綴る夜空と夜景がメインのブログ
【注目の天文現象】
 6/3夜明け前 月と火星が接近

真夜中の山中でバンカケとはねぇ・・・

2016-09-24 12:40:00 | 遠征日誌

9月初旬のある日、よく行く伊豆稲取某所へ☆撮りに出掛けた時のことです。
出発が遅れたため、現地到着は深夜0時近くになってしまいました。
上空には薄雲があって微妙な状況だったため、車内でリクライニングを倒してくつろいでたら、
赤色灯を回したパトカーがやってきて、すぐ傍に停車したかと思うと、
お巡りさんが2人降りてきて、自分の車の窓ガラスをノックしてきました。
ちゃんとした駐車エリアに停めてますし、アイドリングしてるわけでもなく、
何も咎められる状況ではないので、窓を開けて堂々とした態度で応対したところ、
単なる職質で、免許証チェックもされました。
一応、山に向かう方の安全確認(?)のためのパトロールだそうですが、
実際のところは何やら怪しまれて、どこか途中から後を付けて来たようです。
天体撮影目的で来たことを話すと、奥の方にも同じ趣味の人がいるとのことで、
そういう方々に出くわすことが多いらしく、また、星が綺麗な場所であることも認識していて
すぐ理解していただきました。しかしまぁ、深夜にこんな所まで追ってくるとはねぇー。
1人は婦警さんでしたから、そっちこそ夜遅くに何してんのーって感じでした。

そんなこともあってモチベーションは下がりまくり、天候も悪化していったため、
その日は諦めて帰ることとなりましたが、翌週にリベンジを果たします。
と言っても、成果は1つだけでした↓

ngc0891_16.jpg

【アンドロメダ座の銀河 NGC891】
 キヤノンEOS60Da+口径18cm写真撮影用反射望遠鏡,ISO800,F2.8,
 総露出時間56分(7分×8コマ加算合成),中型赤道儀使用,トリミングあり

アンドロメダ座にある天体としては、我々のいる銀河系のお隣にある大銀河が有名ですが、
この渦巻銀河も真横から見たいわゆるエッジオン銀河の典型例として書籍などによく登場します。
焦点距離500mmではあまり大きく写せませんが、中央の暗黒帯は十分確認できますね。
機会があれば、長焦点光学系で捉えたい天体の一つです。


新潟県津南町は☆降るところ

2016-09-17 20:48:00 | 星降るところ

8月のペルセウス座流星群は新潟県十日町市内某所で撮影してましたが、
それ以来の☆撮り遠征となった9月3日は、新たな撮影地探索を思い立って、
さらに西の津南町まで足を延ばしてみました。
十日町市内から信濃川沿いの国道117号線を西に進んでいくと、夜空はいっそう暗くなり、
ちょっと横道に入ればどこでも天の川が肉眼で見えそうな雰囲気になります。
もう少し進むと長野県というところで国道をそれて山の中へ入っていくと、
極上の星空が広がってました。この日、九州南部には台風が進んできており、
秋雨前線の活動が心配でしたが、日本海側は意外に影響はなく、乾燥した晴天に恵まれました。
東天から南天にかけて視界の良好な場所を運よく見つけ、日付が変わる前に機材をセットアップ。
最初の獲物として選んだのがこちら↓

ngc7293_16.jpg

【らせん星雲 NGC7293】
 キヤノンEOS60Da+口径18cm写真撮影用反射望遠鏡,ISO800,F2.8,
 総露出時間70分(7分×10コマ加算合成),中型赤道儀使用,トリミングあり

満月の半分ほどの視直径を持つ巨大な惑星状星雲で、みずがめ座にあります。
「神の目」の異名持ちますが、9年ほど前に出回ったチェーンメールで、
この目のような星雲の画像を見つめると7つの願いが叶うなどという文言とともに、
多くの人へシェアするよう書かれていたことで記憶されてる方もいるかと思います。
当ブログでは2度目の登場になりますが、前回の記事の時よりも画素数の多いカメラで
撮影したせいもあり、トリミングによるドアップにも堪えられる画像になった感じです。

続いて狙ったのはこちら↓

m002_16.jpg

【みずがめ座の球状星団 M2】
 キヤノンEOS60Da+口径18cm写真撮影用反射望遠鏡,ISO1600,F2.8,
 総露出時間37.5分(4,2,1,0.5分×各5コマ加算合成),中型赤道儀使用,トリミングあり

この星団は約1年前にも撮影しており、その際は雲に邪魔されて満足な結果が
得られなかったんですが、今回はまずまずの画像をものにできました。
段階露光の画像からいわゆるHDR合成に近い画像処理を施していますが、
集中度の高い星団であるせいか、中心部が飛び気味になってます。

3番目のターゲットはこちら↓

ngc55_16.jpg

【ちょうこくしつ座の銀河 NGC55】
 キヤノンEOS60Da+口径18cm写真撮影用反射望遠鏡,ISO1600,F2.8,
 総露出時間50分(5分×10コマ加算合成),中型赤道儀使用,トリミングあり

秋になると南天の低空に見られる銀河で、長軸方向は満月の視直径に匹敵する大きさがあり、
光度も約8等級と、双眼鏡で楽に見えそうなんですが、本州からでは南中高度が低くて、
とっても見辛い天体です。写真写りもイマイチで、他の天体を狙った方が良かったと少し後悔しました。

この晩のまともな撮影天体は以上の3つでおしまい。
今回の撮影場所は暗黒度も高く、特に西の空はとびきり暗い印象でした。
当然、カーナビの地点登録決定。津南町は豪雪地帯なんで、行けるのは11月までかな?