Starlight Terrace

オリジナル写真で綴る夜空と夜景がメインのブログ
【注目の天文現象】
 6/3夜明け前 月と火星が接近

梅雨入り後のほうき星パパラッチ(2017/06/16)

2017-06-20 20:30:00 | ほうき星

今年はカラ梅雨なのか、しっかりとした雨降りの日が少ない感じです。
かと言って快晴の日が多いわけでもなく、やはりこの時期の晴天日は☆撮り屋には貴重です。
そんな晴天夜が金曜日にやってきたので、富士見高原まで☆撮り遠征してきました。
最初のターゲットは梅雨入り前から撮っているこの彗星↓

2015v2_20170616.jpg

【ジョンソン彗星(C/2015 V2)】
 総露出時間24分(3分×8コマ,彗星の動きに合わせて加算合成),トリミングあり

今月12日に太陽最接近となりました。ダストの尾はアンチテイルとして相変わらず目立っています。
一方、左下に伸びるイオンテイルは淡くて捉え難い状況が続いているようです。
揮発性成分より固体微粒子の多い彗星なんでしょうね。
もっと太陽に近づく軌道を持っていたら、素晴らしい姿を見せてくれたかもしれません。

続いては南天に見えているこの彗星↓

71p_20170616.jpg

【クラーク彗星(71P)】
 総露出時間24分(2分×12コマ,彗星の動きに合わせて加算合成),トリミングあり

小さいので等倍トリミング画像も用意しました↓

71p_20170616_等倍.jpg

コイツは火星と木星の各公転軌道の間を廻る楕円軌道上を約5年半で周回する短周期彗星です。
発見されたのは1973年ということですから、40年以上も前になります。
こちらは今月30日に太陽最接近を迎えますが、火星軌道の外側ですから、あまり明るくなりません。
これを撮影した時の予報光度は10等台でしたので、小口径望遠鏡では観望が厳しいです。
個人的には初めて写した天体で、コレクションが増えました。

この彗星の撮影中に下弦近くの月が昇ってきたため、また2ショットでおしまい。
梅雨時でも週末だけ晴れてくれないものかと願って止まないfornax8なのでした。

なお、共通撮影データは次のとおり。
 キヤノンEOS60Da+口径18cm写真撮影用反射望遠鏡,ISO1600,F2.8,中型赤道儀使用


海越しに眺める熱海の夜景

2017-06-12 12:00:00 | 夜景

6/10の晩、今年に入って4度目となる熱海海上花火大会を撮りに出撃しました。
今までは伊豆スカイライン・滝知山駐車場から狙ってきましたが、そろそろ飽きてきたのと、
標高が高いとガスられそうな予感がしたので、別な穴場を探索しようと考えて、
事前にGoogle mapで目を付けてた某所に行ってみました。
で、花火は概ね目論見どおりに見えたものの、自分が持ってるコンデジで動画撮影するには
ちょっと遠過ぎたようで、残念ながら満足いく成果は得られずじまい。
ただそのまま帰るのも寂しいし、帰りの渋滞を回避する目的もあって、花火が終わった後も
その場にとどまり、デジイチ+望遠レンズで熱海の夜景を狙ってみました↓

熱海の夜景_2017-06a.jpg

海越しに最も賑やかなエリアを200mm望遠レンズでフレーミングしています。

さらにその右のエリアも撮ってパノラマ合成した画像がこちら↓

熱海の夜景_パノラマ_l.jpg

熱海の夜景はこれまでも何度か撮ってきましたが、いずれも見下ろす場所からの撮影だったんで、
海抜の低いところから狙ったのは今回が初めてです。
熱海は「東洋のナポリ」とも呼ばれるそうですが、夜景が結構綺麗なことを再認識しました。


梅雨入り前のほうき星パパラッチ(2017/06/02)

2017-06-04 20:35:00 | ほうき星

もうすぐ梅雨入りという時期になりました。
この週末は季節外れの寒気流入で関東甲信では乾燥した好天に恵まれ、☆撮り日和になりました。
そうなるとやっぱり・・・出撃せずにはいられません。
ということで、金曜日の晩に八ヶ岳高原まで☆撮り遠征してきました。
その夜は上弦過ぎの月が沈むのが深夜0時台後半で、1時ぐらいから撮影を開始。
最初に狙ったのは旬を迎えているこの彗星↓

2015v2_20170603.jpg

【ジョンソン彗星(C/2015 V2)】
 総露出時間80分(4分×20コマ,彗星の動きに合わせて加算合成),トリミングあり

5/20の撮影から2週間後の姿です。前回の撮影時より明るくなって、尾も伸びた感じです。
ところで左下方にごく薄くイオンの尾が写っているんですが、そっちが本来の尾の伸びる方向です。
右上方の目立って写っているダストテイルは、実は見掛け上太陽方向に伸びる所謂アンチテイルに
相当するもので、この彗星はダストが豊富であると推定されます。
太陽最接近は12日ですが、その頃は運悪くちょうど満月の時期なので観測条件が悪いです。
次の撮影チャンスは再来週末になりそうですが、関東甲信は梅雨入りしているでしょうから、
晴天率的に不利な状況が予想され、日本では最盛期における観測が厳しいかもしれません。

続いては明け方に昇ってくるこの彗星↓

2015ER61-03.jpg

【パンスターズ彗星(C/2015 ER61)】
 総露出時間20分(2分×10コマ,彗星の動きに合わせて加算合成),トリミングあり

こちらは4/29の撮影から1ヶ月以上経過した後の姿になります。
太陽最接近は5/7で、既に約4週間が過ぎてますが、まだ尾を伸ばした姿が捉えられました。
もう明るくなることはなさそうですが、今後は明け方の東天で高度が上がってくるので、
暗くなっていく様子を追跡してみたいです。

なお、共通撮影データは次のとおり。
 キヤノンEOS60Da+口径18cm写真撮影用反射望遠鏡,ISO1600,F2.8,中型赤道儀使用

この夜は2ショットでおしまい。高標高地の上、寒気のせいもあって、明け方には気温が2℃まで低下。
機材撤収時には、驚いたことにクルマのフロントガラスに付いた夜露が凍ってました。