Starlight Terrace

オリジナル写真で綴る夜空と夜景がメインのブログ
【注目の天文現象】
 6/3夜明け前 月と火星が接近

木星(2020/08/30)

2020-08-31 07:50:01 | 惑星

1日おいて撮影した木星です。


【木星 2020.8.30 20時台】
 タカハシμ-180望遠鏡+2.5倍バローレンズ+ADC+冷却CMOSカメラ(ZWO ASI1600MC-cool),合成F値=30,
 タカハシEM-200Temma2M赤道儀,約1分40秒間のキャプチャー動画から約2500コマをAS!2にてスタック,
 Registax6でwavelet処理

この日は南中する時間帯に大赤斑が前面に見えてました。
ただ、残念なことに夕方以降に広がってきた「かなとこ雲」崩れとみられる薄雲の邪魔が入り、
スッキリしない空模様の上に気流も安定せず、像が時々暴れる状態でした。
大赤斑を前面に捉えた前回の撮影時(6/9)よりはマシな画像になりましたけど、なんかイマイチな感じ。
なかなか好条件で大赤斑を撮れる機会に恵まれないなぁ・・・


巨大な「かなとこ雲」が・・・ (2020/08/30)

2020-08-30 18:00:21 | きまぐれ日記

西空に見えたでっかい「かなとこ雲」を撮影。

夕刻、関東南部を中心に広い地域から見られた模様。
天気予報サイトの雨雲レーダーをチェックすると、山梨県の甲府盆地東部付近で豪雨になっている模様なので、
その上空に広がっている積乱雲と思われます。ウチの上空の西半分を覆ってしまうような勢いです。


土星・月・木星のランデブー(2020/08/29)

2020-08-29 20:52:43 | 天文現象

南東天に見えた3天体の会合を撮影。


【土星と月と木星のトライアングル】
EOS Ra + Aiニッコール35mmF1.4S,ISO1600,F8,自動HDR露出(2セット),中型赤道儀使用,
フォトショップCS3にてマスク処理,ステライメージにて2画像コンポジット&スターエンハンス処理

カメラ任せのHDR撮影をしましたが、実際に見たとおりのイメージになってくれなかったんで、
2種類のHDR条件で撮影した画像を合成し、テキトーな処理をゴチャゴチャ重ねて仕上げました。
それでも肉眼で見たイメージからは程遠い感じ・・・
こういうシーンを撮影すると、あらためてヒトの視覚の優秀さに感心してしまいます。


土星(2020/08/28)

2020-08-29 11:23:05 | 惑星

土星も久々に撮影しました。


【土星 2020.8.28 22~23時台】
 タカハシμ-180望遠鏡+2.5倍バローレンズ+ADC+冷却CMOSカメラ(ZWO ASI1600MC-cool),合成F値=30,
 タカハシEM-200Temma2M赤道儀,約3分間のキャプチャー動画から約3500コマをAS!2にてスタック×8セット,
 Registax6でwavelet処理

土星の撮影は6月上旬以来です。キャプチャー中にカッシーニの空隙がよく見えてたんで、動画を8セット取得し、
各スタック画像(全て1.5倍Drizzle処理あり)を余すことなくコンポジットしました。これもシーズンベストです。
土星本体の影が環の左奥に落ちてるのが分かりますが、6月の撮影時には右奥にありました。
これは主に地球の公転により太陽と土星との相対的な位置関係が変わったせいで、時の流れを感じます。
ところで、画像強調処理が過ぎたのか、環にアーティファクト(偽模様)が出てるのがいただけません。
鑑賞写真としてはそれなりに綺麗であっても、観測写真としては失格ですねぇ。


木星(2020/08/28)

2020-08-29 01:29:55 | 惑星

久々に撮影した木星です。


【木星 2020.8.28 22時台】
 タカハシμ-180望遠鏡+2.5倍バローレンズ+ADC+冷却CMOSカメラ(ZWO ASI1600MC-cool),合成F値=30,
 タカハシEM-200Temma2M赤道儀,約1分40秒間のキャプチャー動画から約3500コマをAS!2にてスタック,
 Registax6でwavelet処理

木星の撮影は6月中旬以来です。気流は結構安定しており、動画上でも割と細かな模様が見えてたんで、
スタック処理の際に思い切って1.5倍のDrizzle処理をかけ、大きくしてみました。今年一番の写りです。
こういう好条件の時にかぎって大赤斑が裏に回ってたりします。残念だなぁ・・・
ちなみに、右下の黒いスポットは第4衛星カリストの影です。


カシオペヤ~ケフェウス境界付近の天体群

2020-08-24 18:05:43 | 遠征日誌

先日の八ヶ岳山麓☆撮り遠征での最後の釣果です。
秋の天の川の中に潜む星雲星団群を撮ってみました。


【M52,NGC7635,NGC7538,Sh2-157付近】
 キヤノンEOS Ra+タカハシε-180EDC,F2.8,ISO1600,ASTRO LPR Type2フィルター使用,
 総露出時間35分(5分×7コマ加算コンポジット),タカハシEM-200Temma2M赤道儀,
 口径25mmガイド鏡にて恒星オートガイド,若干トリミングあり

ギリシャ神話において、ケフェウスは古代エチオピア国王、カシオペヤはその王妃ということで、
王家ご夫妻ということになりますが、両星座の境界付近に点在する星雲星団の一角を狙った画像です。
左上にある粒揃いの星が密集した散開星団がM52、そのすぐ右下にある赤い星雲がNGC7635で、
バブル星雲」の異名を持っています。そこから少し右上に離れたところにある小星雲がNGC7538、
画面中央から右下寄りに広がる大きな星雲がSh2-157で、「クワガタ星雲」と呼ばれている天体です。
M52は小型双眼鏡でも確認できますが、その他の星雲たちは残念ながら眼視で楽しめるものではありません。
ちなみに、概ね画像の左上から右下にかけて銀緯0度(銀河系の銀河赤道面)の線が通っていて、
天の川の真っ只中にあるため、星が結構多くて賑やかなエリアになってます。
銀河系中心方向にあたるいて座付近の天の川と比べれば派手さは無いですけど・・・

例によって撮影エリアを天文シミュレーションソフトで図示(広域/拡大)すると、


AstroArts社ステラナビゲータによるシミュレーション

秋の天の川の優しい光芒の中にも、いろんな天体があって楽しいものです。


はくちょう座の網状星雲

2020-08-22 21:30:43 | 遠征日誌

先日の八ヶ岳山麓☆撮り遠征での釣果の続きです。
はくちょう座の東側の翼付近にある有名な超新星残骸を撮りました。


【網状星雲 NGC6992-5,IC1310,NGC6974,6979,6960】
 キヤノンEOS Ra+タカハシε-180EDC,F2.8,ISO1600,ASTRO LPR Type2フィルター使用,
 総露出時間80分(5分×16コマ加算コンポジット),タカハシEM-200Temma2M赤道儀,
 口径25mmガイド鏡にて恒星オートガイド,若干トリミングあり

数万年前にこの天域で起きた超新星爆発によりガスが広がって星雲を形成したとされてます。
いくつかのパーツに分かれており、それぞれに天体カタログ番号ニックネームなどが付けられてます。
空の暗い場所で口径30cm以上の望遠鏡に、ある特定の波長だけ透過するフィルターを装着して覗くと、
名前のとおり網のようなフィラメント状の構造が確認できて、なかなか興味深い天体です。
でも、写真でないと絡み合う網の2つの色を認識することはできません。
ちなみに、撮影エリアを天文シミュレーションソフトで図示すると、こんな天域です。


AstroArts社ステラナビゲータによるシミュレーション

はくちょう座は、やっぱり写真映えする天体がいろいろあって楽しい天域です。


サドル付近

2020-08-19 23:20:04 | 遠征日誌

自転車関連の話ではありません。
はくちょう座の胸に輝くγ(ガンマ)星は「サドル」という固有名を持っています。
その付近に広がる赤い星雲を撮影したのがこちら。


【散光星雲 IC1318】
 キヤノンEOS Ra+タカハシε-180EDC,F2.8,ISO1600,ASTRO LPR Type2フィルター使用,
 総露出時間40分(5分×8コマ加算コンポジット),タカハシEM-200Temma2M赤道儀,
 口径25mmガイド鏡にて恒星オートガイド,若干トリミングあり

先日の八ヶ岳山麓遠征で撮りました。
ほぼ中央に写っている輝星がサドルで、赤い星雲に囲まれているのが分かります。
特に明るく目立っているのがサドルの左にある「バタフライ星雲」で、残念ながら肉眼では見えませんが、
口径30cm以上の大きめの望遠鏡を使えば眼視で微かに見えることもあるようです。
ちなみに、撮影エリアを天文シミュレーションソフトで図示すると、こんな天域なのでした。


AstroArts社ステラナビゲータによるシミュレーション

個人的に最も好きな星座は何かというと、はくちょう座なんです。
理由は星座の形が整っていることと、フォトジェニックな天体がたくさんあるからです。


これで撮り納め? ネオワイズ彗星(C/2020 F3)

2020-08-16 21:04:33 | ほうき星

土曜日の晩、八ヶ岳山麓某所にてネオワイズ彗星を撮ってきました。


【ネオワイズ彗星(C/2020 F3)8/15】
 キヤノンEOS Ra+タカハシε-180EDC,F2.8,ISO1600,ASTRO LPR Type2フィルター使用,
 総露出時間16分(2分×8コマ,彗星核基準加算コンポジット),タカハシEM-200Temma2M赤道儀,
 口径25mmガイド鏡にて恒星オートガイド,トリミングあり

光度は7等台中盤から後半くらいまで低下した模様で、双眼鏡で頭部が何とか確認できるレベルでした。
尾はかなり短くなってしまい、写真でも大彗星の面影は無くなってます。
個人的には今回が2度目の撮影でしたが、これで撮り納めとなるかもしれません。

なお、17日20時における彗星の位置をシミュレーションしておくと


AstroArts社ステラナビゲータによるシミュレーション

うしかい座の1等星アルクトゥールスとおとめ座の1等星スピカの中間点付近に位置します。
ただ、既に暗くなっているので、双眼鏡で探すにしてもこのような大雑把な図では参考になるかどうか・・・
ちなみに、その後は日毎に南の方角(図では左方向)へ向かって移動していきます。