まい、ガーデン

しなしなと日々の暮らしを楽しんで・・・

『銭の戦争』

2015-02-07 13:03:08 | TV


昨夜、初任同僚友人(例のドラマ鑑賞中にメールの友)と電話。要件が終わって、
「銭の戦争1話の後、続けて観てる」って。
面白いでしょ、と言うと、「ツヨシの演技下手ね、もうヤメナ」なんてとんでもない方向に。
「ツヨシクンの演技で持ってるんだよ」と反論すると、電話の向こうで「えーーっ!」の悲鳴が。
分からんかね、とやり取り1回。電話じゃらちが明かん、今度会ったとき、ゆっくり論争しようってことになって。はああ、である。

 (写真は、虎の門ヒルズ ホテル アンダーズ東京最上階の装飾)

先週だったかしら、サワコの朝を観ていたら、ゲストの西田敏行さんが、俳優と役者の違いについて自論を語っていた。
自分の中に役を溶け込ませるのが俳優で、役の中に自分を溶け込ませるのが役者、みたいなことを。
高倉健さんは俳優で藤山寛美さんは役者。自分は役者でいたいと。

ふんふん、納得納得、よく分かる。
SMAPの中でいったら、木村拓哉さんは俳優、ツヨシクンは役者。はっきりしている。
どちらがどうという問題じゃない、資質の問題 。観る側の好みの問題。ちなみに私は役者の方が好きだ。
故つかこうへいさんが、ツヨシクンを称して「高倉健になる」と言ったそうだが、どうも腑に落ちない。

で、「銭の戦争」
パソコン入院している間に始まっていたから、感想が書きたいのにすっかり出遅れて。

ひと言でいうなら「ぞくぞく」の連続。
ストーリーも音楽もツヨシクンもほかの出演者の人たちも。息つかせない、見入ってしまう。
「金でなくした俺の人生、金で全部取り戻してやる」なんてドラマ、あんまり好きじゃないの、
ツヨシクンが出ていなければ、たぶん観ないだろうな、とは思うけれど。
細かいこと四の五の言わずに単純に純粋にドラマを楽しんでいるわ、面白いからね。いやほんと。

ツヨシクンね。
今回のドラマ、表情アップが多いからじっくり堪能。いやいや多彩な目の表情唇の表情で演じているから、最高。
そしてね、涙を流さない。目が潤ってくる場面多々ありなのだけれど、涙こぼさない。珍しい。
ツヨシクンの映画やドラマは、泣く場面とっても多いのに。嗚咽することも多々あるのに。
任侠ヘルパーの強面彦一だって、涙流して泣いているのに。
銭の戦争では、どんなに悲しい場面、悔しい場面、安堵している場面でも、涙が眼の表面を覆ってくるだけ。

凄いね、ツヨシクンの目の演技。じわじわじわって微妙に変化していくから、よけい観ているものの感情が揺さぶられる。
ツヨシクンの切れ長な目の形、右まぶたの傷までが演技しているわ。

1話 自殺したお父さんと霊安室で対面。
なにやってんだよ、こんなとこでって親父さんを見つめるツヨシクンの目がみるみる・・・でも零れ落ちる前の寸止め。

5話
借金の取り立てに行っている美容院に高校生の女の子、いじめられて帰宅したときの彼女を見る目。
女の子がさぼって商店街にいるときの姿を見かけたときの目
それぞれ全部違う複雑な目の表情、動き。

美容師一家が家を売り払って借金返済を決めて再出発を決意したとき、それを見つめるツヨシクンの瞼の淵まで涙が。
でもこぼさない、それで借金で自殺した父親、助けられなかった自分、そうならなくてよかった、との思いがすべて表れている。
いやあ、凄いね。そんな表現のしかたって。

なんて、ツヨシクン演技の奥深さをどんだけ熱く語っても、100%贔屓目線の私が力説したんじゃあ、
彼女は「なにそれ」とか「どこが」とか「セリフ、棒読み」とか言って、ふんってなもんだろうな。ま、それが世間一般の評価か。


あっ、それと。
元婚約者役の木村文乃ちゃん(私は初見)、この女優さんもお見事。大きな黒目が心の内を雄弁に物語る。
とってもきれいな女優さんが冷たく目を動かすと冷酷さが増して。
早くツヨシクンと真っ向対決しないかな、と待ち望んでいるわけよ。

コメント (2)
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