まい、ガーデン

しなしなと日々の暮らしを楽しんで・・・

寄り道して帰ろう

2016-07-28 09:28:19 | くらし

上越妙高のクラス会にマキチャンは佐渡の実家から来た。
聞けば2週間実家にいて、お母さんのお世話やら家のあれこれに奮闘していたそうな。
「家に帰るとすぐ草刈りよ。広いから大変、草刈り機使ってやってるわよ」って。

マキチャンのお母さんは91歳、親戚が皆長生きの家系だから10年は覚悟しているわ、でもくたびれるって。
マキチャンの月1回の実家通いも長い。
私が佐渡生活をしていたときから彼女も首都圏から通っていたので、
もうかれこれ10年は行ったり来たりの生活を送っていることになる。
お母さんは、まだご自分のことはひとりでできるから通いで済むけれど、この先どうなることかと他人事でない心配になる。

ホテル2日目、我らはマイクロバスで社会見学だったけれど、マキチャンは自宅に帰る。

北陸新幹線で「佐久平」まで行って
小海線に乗り換えて
中央本線に乗り換えて
自宅まで帰るという。

新幹線なら1本でスッと帰ることができるのに、膝が悪くて歩きづらくても何本も乗り換えて小旅行を楽しんで帰るという。
もう、痛いほど分かる、寄り道せざるを得ないその無意識の気持ちがよく分かる。

「磐越西線に乗って佐渡に帰ったことがあるけど長かったわ」なんて聞くと、ここにもいたのねとエールを送るわ。
「前はね、電車も船も寝てたのよ、でも寝るのはどこでも寝れると思って」寄り道するようになったそうな。

自分を振り返る。
まっすぐ佐渡に帰ったことも横浜に帰ったこともない。
郡山、会津若松経由新潟。谷川岳ロープーウェー。越後湯沢アルプの里。越後丘陵公園。見附イングリッシュガーデン。
東御苑、公園庭園、美術館等々の寄り道。
好奇心や興味があったことも事実だけれど、父の世話をしながらの佐渡暮らしに不服があったわけではないけれど。
精神の疲れはじわじわと滓のようにたまっていってたのね、今から思うと。やっぱり不自然な生活だから。


どこかで逡巡する気持ちをリセットして「さあ、佐渡へ行くぞ」と覚悟し、
「やれやれ」とまた胸に交錯する複雑な思いをリセットして自宅に帰る。
自分のためにやってるの、と言うマキチャン、どうか自分の体にも気を付けてお母さんのお世話してあげてね。
お母さんは、あなたが来てくれることが唯一の楽しみなはずだから、あなたを待つことが張り合いだから。と思うわ。

コメント (2)
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