徒然なか話

誰も聞いてくれないおやじのしょうもない話

熊本城本丸御殿 思い出の宴(4)

2017-06-15 20:05:10 | 音楽芸能
 本丸御殿における宴の大きな楽しみの一つが、斯界で活躍されている邦楽演奏家のナマ演奏を間近で聴けること。初めて本丸御殿で聴いた時、西洋音楽の吹奏楽は長年聴きなれていた僕も、その迫力には驚いた。これまで多くの演奏家の皆さんが出演されたが、僕が聴いた中から、特に心に残っている曲を3曲選んでみた。

★くまもとをどり2013(2013年4月6日)から「檜垣水汲み踊り」
 
 これは本来、野外の二の丸広場特設ステージで演奏される予定だったが、雨のため、本丸御殿に会場を移して演奏されたもの。野外を想定して準備されたためか、参加された演奏家も多く、いつもの本丸御殿の演奏よりも迫力のある音が御殿内に響き渡った。杵屋六花登さんの作詞作曲、中村花誠さんの作調。
 この時以来、この曲をナマ演奏で聴く機会はない。なんとかもう一度、ナマで聴いてみたいものだ。立方は城北高校ダンス部。



★春の宴2012(2012年4月28日)より「おいでまっせ」
 作詞:佐藤幸一、作曲:今藤珠美、作調:中村寿誠のトリオによる軽妙洒脱な新邦楽とでもいったらいいだろうか。このトリオによるもう一つの「とっとっと」と一対をなす。ふだんはザ・わらべの舞踊付きで見ることが多いが、こうして演奏だけで聴いても実に味わい深い名曲だ。今藤珠美社中、中村花誠と花と誠の会による演奏。



★春の宴2011(2011年5月28日)より「俚奏楽 島めぐり」
 民謡・端唄の大御所、本條秀太郎さんが創始した「俚奏楽」の中でも、この「島めぐり」は伊豆諸島や小笠原諸島に残る民謡を集めて歌い込んだ異色の組曲。神津節(神津島)、御蔵島節(御蔵島)、八丈ショメ節(八丈島)などの伊豆諸島民謡に、「夜明け前」、「ギダイ」、「ウワドロ」などの小笠原諸島民謡などが織り込まれている。本條流直門師範の本條秀美さんの演目の中でも最も好きな曲の一つである。本條秀美社中、中村花誠と花と誠の会演奏。合唱は秀美会の子供たち。立方はザ・わらべ。