雑感日記

思ったこと、感じたことを、想い出を交えて書きたいと思います。

部品補給

2007-02-01 06:30:00 | カワサキ単車の昔話
二輪車という商品は部品補給の頻度は非常に多い。これが悪いと即サービスが悪いということになる。

全国各県に営業所などの出先があった時代、
1970年代の部品管理、部品補給のポリシーは各出先の部品庫に出来る限り効率的に、且つ大量に部品を確保し顧客の要望に応えるという漠然としたものだった。

何万点もある部品を、動きの多いものを中心に人間のカンで在庫として揃えるという作業は、容易なことではなかった。

持たぬと揃わない、持ちすぎると不良在庫になる。
更に、1機種で大量に売れたヒット商品が少ない時代、部品は常に経営の足を引っ張っていた。

そんな時代、大阪の浜寺モータースの親父さんに「9点部品を注文しているのに6点しか届いていない。6点の請求書だけは来た。9点揃わぬと修理は出来ないのだ。」とこっぴどく怒られた。

これがヒントで、大掛かりな部品補給システムの大改革に取り組んだ。

1.出先は部品倉庫も部品も一切持たない。
2.根元に大規模な部品倉庫を一つだけ持つ。
3.そこから出先までの発送を出来る限り早く送る方法を考える。

今では、殆どの企業がこのような仕組みを持っているが、当時そんな発想は画期的だったと思う。
社内で反対するところが続出したが、そんなところは、放っておいて賛成する拠点だけ順番に実施した。

結果は大成功で、悪い悪いと言われていたカワサキの部品補給は一挙に改善されたのである。
専門の部品会社の経営を苧野豊秋さんがどんどん改良されて、全国殆どのところが注文の翌日には部品が届く状況になった。

10年後、同じ発想でヨーロッパの部品をオランダに集めて、そこから各国のデーラーに直送するシステムを組んだ。

あれほど、経営の足を引っ張っていた部品が、今、多分経営を維持する基盤の一つになっていると思う。


部品を必要とするのは新車ばかりではない、むしろ中古車に部品は絶対に必要である。


東京にINT-MURASIMAという部品専門のお店がある。全国どこにでも、部品発送をしてくれている。
開店以来のお付き合いだが、つい先日メールを頂いた。

村島さんの感覚は素晴らしものを持っている。是非今後も頑張って欲しいと思う。
コメント (2)
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