雑感日記

思ったこと、感じたことを、想い出を交えて書きたいと思います。

あの当時と今

2007-03-08 06:26:23 | カワサキ単車の昔話
今から40年も前1970年頃のことだが、
当時、東北はカワサキにとって最大の市場で岩手カワサキは毎年日本で一番の実績を挙げていた。

ただ私が本当に残念に思ったのは、当時メーカーの方針に協力し台数を売ったデーラーほど逆に経営は苦しかったのである。
メーカーの系列化政策もあって、当時お世話になった久保さん、門伝さん、斉藤さん、中西さんなどデーラー関係の方たちは業界を去って行かれたのである。

東北のあと、大阪で販売店の人たちとのお付き合いが始まった。
販売店は自転車屋さんが殆どで、取引店数は店数を増やせという従来のメーカー方針もあって500とも600とも、はっきり数も解らぬ状況だった。

世はA1,W1など大型スポーツ車のはしりで、これらスポーツ車に見合う新しい販売網が特にカワサキには求められた。

東北のデーラーのように、「消えて無くならない販売網」をと本当にそう思った。

育てる対象は誰なのか、明確に意識して500店の中から20数店を選んで特約店の前身その名も「共栄会」は大阪でスタートしたのである。

従来の店だけでなく、カワサキの従業員のなかから新しく店をやりたい人を援助する「のれんわけ制度」もスタートした。業界に新しい流れが出来たと思う。

現在、二輪車の主力店は新しい志で素人からこの業界に入った人が圧倒的に多いのである。
先日、30周年を迎えた服部カワサキもこの流れで独立開業を決心している。


今、二輪業界は新しい時代を迎えようとしていると思う。

ユーザーは二輪に何を求めているのだろうか。
それに応えることが、二輪というモノを売る前に考えないといけないのではないか。

昔のように社名に「販売」の文字はないのに、昔のように「販売台数」ばかりがアタマにあり過ぎるのではないか。
その販売も世の中の形態はどんどん変化しているのである。

メーカーが作った物を単に売る、そんな簡単な機能だけでは流通を専門に担当する部門として、専門家としての存在価値が問われると思うのだが。

今、日本ではハーレーが4銘柄を抑えてトップだとか、
あんなに高価なクルマが何故そんなに売れるのか。


世の中全て、ハードよりソフトの時代である。
ユーザーの真に求めているもの、それに対応しない限り成功はないと思う。

別に、二輪業界の話ではなく世の中一般の常識と思うのである。

コメント (5)
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする