世の中、まだまだ断捨離ブームは続き
私もそのブームのしんがりあたりにくっついている訳ですが。
先日、亡くなったばあちゃんの実家にお世話になった挨拶に行った時のこと。
ここのおっさん(家を継いでいる、70代)が
「断捨離とかいって、5年使わなかったら捨てましょうというけれど
100年使わない物はどうしろっていうんだ」と
ほぼ冗談だと思われる発言をしておりました。
うーーん、確かに。問題は骨董品ですな。
この家は17代続く薬屋さんで、漢方薬品をずっと作ってきて
羽振りの良かった時期があったらしく、びっくりするようなものが蔵に保管されています。
いい物は区の美術館に寄贈したり、貸したりしているそうです。
おっさんの言うように、100年やそこら蔵から出ていないものもあるかも。
挨拶に行った時、「芭蕉展に行った」と自慢げに知ったかぶり丸出しで話したら
なんとか田中(でんちゅう)作の「芭蕉像」を見せてくれた。
(苗字を忘れてしまって・・・・櫛田だったかな平櫛だったかな)
まあ、これも使ってないと言えば使ってない。
芭蕉と与謝蕪村の話も出て、与謝蕪村の「ほうき図」というのを見せてくれた。
普通、ガラスの向こう側にあるやつだね、これ。
年末に飾るものらしいけれど、数年飾ってないそう。
真贋がはっきりしないので、美術館には見せてないんだって。
ジーッと見て、先日見た蕪村の絵や字を思い出そうとしたけれど
なんせ、箒の絵なのでちーっともわからん。字も読めないし。
ここで私は考えた。
5年使ってなければ、100年持ってみたらどうだろう。
そうすれば「逆お宝」になるのではないか。
蕪村は最初から評価されていたわけでもなかったみたいだし。
だってさ、もしかしたら有名になるかもしれないじゃない?
まあ、そうだね。比べる物がまちがっていました。
先祖が買い求めて100年とっておいたけど、結局ガラクタだったということもあるよね。
(↑ なんでも鑑定団でよくあるケース)
この家は継ぐ人がいないので、様々なお宝は美術館などにいくことになるみたい。
ということで親戚のおっさんの「100年使ってない物」は
後継ぎがいれば引き続き保管する。
後継ぎがいなければ、家から出て美術館にいく。
美術館に行かれない物(贋作とか)は、さてどうなる?