過激なタイトルに惹かれて図書館で借りてきました。
医学不要論
三語館 内海聡著
著者は東京警察病院などに勤務した現役の精神科医。
1974年生まれなので、現在54歳。
引退したわけでもないのに勇気あるなあ。
精神科の枠を超えて医学界全体の問題点を細かく理論的に書いていました。
本当の医学の目的とはなにか。
今の医療は本当の医学の目的を見失っているのではないか。
それはなぜか。
著者は、医療として必要なのは「救急医療」と言っています。
最後まで読むとなるほど~と理解できました。
このような状態を作った社会も悪いけれど、国民も目を覚ましてほしい。
害があるとわかっているもの(たとえば煙草、食品添加物など)を摂って、具合が悪くなり
病院へ行き健康保険で診てもらう・・・この悪循環を国民自らが改善することによってしか
現在の医療はよくならないということも書かれていて、納得でした。
健康保険に格差をつけることは実際には不可能のような気もしますが
医療に頼りすぎの面は確かにあると思います。
老人の終末医療についても踏み込んでおり、考えさせられました。
本当の医療とは、その治療によって病院にいかなくてもよくなること。
病気の本体を突き止めることというのが著者の考えでした。
当たり前みたいなことですが、それがいかにできていないか、
医療を頼りすぎずに暮らすにはどうしたらいいのか、参考になるところがたくさんあります。
いくつになっても、知らない事だらけ・・・