力をぬいて
銀色夏生
角川書店 2019年
図書館でぶらぶらしていましたら、懐かしい作家を見つけました。
銀色夏生さん。詩人。
10年くらい前によく読んでいました。
いつの間にか新刊が出なくなりだんだん忘れていました。
この本を読んだら理由がわかりました。
本が売れなくなって、違う仕事をしていたんだって。
独特のことばで、さらっとしていてよくかんがえるとぐさりとささっている
・・・というような詩が多かった。
「力をぬいて」はエッセイと詩と写真で構成されていて
写真は自然というよりは何とも普通なんだけど趣がある。
そうだなあ、日常って切り取るとこんな感じなんだなあと思わせる。
最初の頃から変わってない。
約束しなくても また明日会える
約束しなくてもまた明日会えることがどんなにいいことか
約束しなければもう次に会えないという身になってみてよくわかる
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怒りやこだわりのすべては
人の怒りやこだわりはすべて過去のことについてだ
飾らない普通のことなんだけど、なんとなく落ち着く。