じじい日記

日々の雑感と戯言を綴っております

ナムチェ バザール

2014-12-03 15:27:18 | ネパール旅日記 2014
ナムチェには市が立つ。
元々は土曜日が市の日だったのだが、近頃は金曜と土曜、続けて市は立つらしい。

河口慧海の本などを読むと山の集落の市はチベットとの交易の場として栄えたようであったが、今の市はカトマンズから運んだ日用品や近郷近在の農産物の販売所になっている。

観光客の大半はカトマンズから飛行機で30~40分飛んでルクラまで来て、翌日半日程歩いてナムチェに着く。
だからあまり遠い場所との感覚は持た無いが、バスと徒歩でカトマンズからやって来ると、バスを降りてからナムチェまで、現地の人の足でも4~5日掛かる。
観光客用の店が建ち並ぶナムチェだが、街の人や近郷近在の人の為の店は少なく物も乏しい。
だから市は必要なのだと思う。

 
野菜が主食の山の民 野菜は豊富だった


何でも売る 売れそうでも そうでなくても


流石に肉屋は露天では無い(水牛の肉らしい)


生姜だけを売る人


卵と唐辛子を売る人


ドルジに似ているのでシェルパ族かと思ったら違った


皺の深さが土地の暮らしを物語る?


ほぼ市の全景 賑やかと言ってもこれだけの物です


ドライチーズ (乾燥してカチカチのチーズ)


バター 無塩で塩気は無い


チベットの人達か? 歌を歌いながら練り歩く

市でみかんを買った。
思ったよりも高くて驚いた、が、観光客価格だろうか?

ナムチェの街を歩きながら人にカメラを向けると嫌な顔をされる事が多かった。
6~7歳と思われる女の子にカメラを向けた時には強烈にNOと言われた。
そして、バザーで見掛けた人の中にも写真を嫌がる人が少なからず居た。

観光客価格のみかんと写真を嫌がる街の人達には共通点が有ると思った。

私は初めて訪れたナムチェで、見る物総てが珍しく写真にも撮りたいのだが、撮られる方は毎日毎日新たにやって来る観光客にカメラを向けられるのだ・・・たぶん私が住人なら辟易して怒り出すだろうと思った。

昨年歩いたゴレパニまでの山道で子供達がミカンを売っていた。
それは3個で20ルピー程だったが、ここでは1個40RPだった。
いや、解らない。
それがナムチェの相場だったのかも知れないが、エベレスト街道では何もかもが昨年のアンナプルナサーキットよりもかなり高く感じられていた。

それでも売れるのだろうし、観光客は引きも切らずにやって来る。
そして、買ってくれとは一言も言わずにただ道端に並べているだけの物を観光客が勝手に買って行く。
みかんばかりでは無い。
水でもトイレットペーパーでもコーラでも、だ。

ヒマラヤは魅力的だ。
数有るトレッキングルートの中でもエベレスト街道は輝いている。

クライミングを抜きにして、カラパタールに登るトレッキングでも2週間程度は歩かなくてはなら無い。
その間は街の暮らしの便利や快適とは隔絶された日々を味わうのに、不便や辛さや苦痛を承知の上で世界中から大勢の人がやって来るのは不思議だとつくづく思う。

不思議な人の中に自分も入るのだが、相当嫌な思いをするにも拘らず、しかも、昨年の経験でそれに懲りる事も無くまたヒマラヤを歩きに来てしまっている事の理由は自分でも解らない。

私の感覚と常識からは相当に理不尽な事の多い毎日なのだが、後になるとそれらが皆懐かしい思い出に脚色されてしまうヒマラヤの旅。

一個50円のみかんの話しも、忘れる事無くしっかりと思い出された。

そうだ、彼からは旅の良い思い出をオマケに貰っていたのだなと、なんでもかんでも許せてしまうと、またヒマラヤに行きたくなるのかも知れない、と思う。




コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ナムチェ 散策

2014-12-03 13:11:39 | ネパール旅日記 2014
 11月7日 金曜日 ナムチェからエベレストビューホテルへ

本日はナムチェに連泊です。
目的は、第一段階の高度順応です。
標高3400mのナムチェから3860mのエベレストビューホテルまで登って降りて来る、軽いハイキングです。


ホテルにはヘリタクシーでも来られます

エベレストビューホテルは今から40年程も前に日本人が立てた本格的なホテルで今でもエベレスト街道方面では抜群の知名度と格式を保っている・・・らしい。
「らしい」と控えめな表現なってしまうのは、行って外観を見、ロビーを通り、エベレストを眺める絶景のテラスで、一杯300RPのブラックティーを飲んでは来ましたが、ただそれだけなので他の事は解らないのが正直なところなのです。
しかし、ナムチェの宿で40RPのブラックティーが300RPと言うのは、エベレストビューの拝観料を含んでも中々のものだと思うのですが。


ホテルの高価なお茶代に渋い顔の謎の東洋人

ナムチェからエベレストビューホテルまでは比較的なだらかな丘陵地を登りました。
汗を書く事も無く、息切れする事も無く、未だ緑の残る牧歌的とも言える景色に和みながらのハイキングでした。


峠から コン デ と ナムチェの街を見下ろす
これで殆ど街の全景で、私としては村だと思いますが「街」です
ナムチェはルクラに次いでエベレスト街道で二番目に大きな街です




たぶん前衛がヌプツェからローツェで後にエベレスト


手前のタボチェからエベレストとローツェとヤク

私としてはまだまだ遠くて小さなエベレストよりも眼前に迫るアマダブラムの迫力に目を奪われていた。
アマダブラムは標高6856mとそれ程の高峰では無いが、頂上を空に突き出したような鋭角的な姿と、登っては標高の割りに雪氷が発達した登攀的要素から人気の山だった。
組織を持たないアマチュアクライマーが自前の力でアタック出来る最高峰の山だと私は思っていますが、自分には手が出ない技量の山なので推測です。


アマダブラム 10年前、いや5年前なら登れたさ、と、思ってみる


俺が見るヒマラヤの花って こればかりだな、と


絵のような景色の中に絵描きさんが居た

私としてはエベレストビューホテルよりもこちらの景色の方が好みだなと言うところにホテルが在って、そこに滞在して絵を描いている人が居た。
大きめのビデオカメラや中盤のスチルカメラが据えられていたので本職の画家で名の有る人なのかも知れないと思いつつキャンバスを覗いたが、目の前に広がる景色とは随分印象の違う絵で良く判らなかった。

そうだなぁ~・・・こう言う場所に三脚を立ててじっくりと撮るのが写真だろうなぁ、と、思う反面、それをやってしまって何も撮れなかったら後が無くなるから、持ち歩いているのがオモチャのカメラなのでろくな写真が撮れないと言う免罪符は外せないな、とも思ったり。
しかし、いずれ足腰が弱ったら、こう言う場所で定点の写真を撮る日が来るのだろうな、この場所は覚えておこう、などと、暢気にナムチェへの道を下った。

ナムチェの宿には11時に戻った。
天気が良く陽が当たって暖かかった。
ラムさんがナムチェから先は寒くなるからシャワーは諦めろと言っていたのを思い出し、この天気なら洗濯も出来ると踏んで350RPを支払ってシャワーを浴び下着の洗濯をした。

昼食を食べていると、今日はバザーの日だからと教えられ出掛ける事に・・・。

11月7日 血中酸素濃度データー
ナムチェ (3400m) 90% 心拍数90 (散策から戻ってすぐ AM11:30)




コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする