いや、コロナ騒動も一段落と思いますが、私の仕事も一段落であります。
あれ、植木屋の仕事なんてのは天気次第で伸びたり縮んだりで定まりつかないんですがずーっと好天続きで詰まっていたはずり予定もさっさと終わった次第であります。
今日も軽く剪定に行ってきたんですが、家のご主人が自己流で切っていていよいよ手に負えないといいますか、格好がつかなくなったんで植木屋に依頼したということでありました。
こういう言い方って顰蹙をかうんでしょうが・・・ヘチャムクレにどんな衣装を着せてもヘチャはヘチャでして、整えるったって限界があるわけです。
で、私ゃ思うんですが・・・ご面相は大したことが無く、おみ脚もそれなりではあるものの、際どいミニスカートなどをはかれるとついつい目がいってしまう訳ですが、植木もそれと似たようなもんでして、どーせ崩れたんなら思い切り切り詰めて奇をてらえばお客さんは魂消て声も出なくなるんであります・・・なんちゃって。
まっ、ヘチャムクレでもミニスカートだと見逃せないのは男の性でして女性には当てはまらないかと思いますが、まっ、いいでしょう。
で、私なんぞは3流以下のやっつけ仕事しか出来ない自称植木屋なんで本物プロは断るような仕事も率先して受ける訳ですが、そういうシロートの注文は無理難題が多いと思うのは私の勘違いでありましょうか?
なので私の十八番の言葉は「へい、切っちまったもんはくっつきませんけど2年も経てば生え揃いますから」でして、大概はまさかと思うほどに切詰めるんであります。
いや、年に2回、今頃と秋の終わりに呼んでもらえるんなら先を見た剪定をするんですが、今暴れているのをなんとかしてくれや、自分で切ってどーしようも無いのを今回だけでなんとかしてくれなんてのは無理難題以外のものでは無いと思うんであります。
まっ、腕は3流料金は1流を旨としていますので誰が見ても植木屋が来たな、という雰囲気と結果は残して帰りたい訳です。
そーなれば、切らないことには木の姿は変化しないのでまさかと思うほどに切り刻むんであります。
いや、本日の御宅は簡単といったら失礼ですが、自分の得意のモミジが二本・・・これの格好をつけるのは簡単でして、切り詰めても少し枝と葉っぱさえ残っていればなんとでもなるんで好きな木であります。
しかし、かなり伸びていたのをズッポリ切って低くしたら驚いていましたね・・・そこまでやるのか、と唸ってました。
で、ご依頼の木にヤマボウシがあったんですがほとんど手をつけずに張り出して邪魔なのを落としただけだったのは逆に、なんで切らないんですか? と聞かれる訳であります。
いや、そんなに伸びないし樹勢も強く無い木は自然に伸ばしたほうが良いんで、と言うと「背が高くなったら?」と問う訳です。
そん時はまた私を呼んでください・・・腕は3流値段は一流でお受けしますんで、と答える訳であります。
で、今が盛りと咲き誇るオオデマリやライラックやハナズオウも詰めたんですが、ライラックなんて切るところは無い訳でして、朝の8時半から初めて11時半には終わっちまいました。
いや、植木屋ってのは使われてやるもんでは無いなとしみじみ思うんであります。
あれ・・・知らない木があったら軽トラに道具を取りに行くふりをして「庭木剪定大百科事典」をこっそり覗いてやればなんとかなるもんでありまして、分かったような顔を崩さずに鋏を持ったらそれなりに見えるもんであります。
で、まっ、会社にもよるんでしょうけどそこそこの職人で日当2万が良いところでありましょう。
ですが、軽トラと脚立とを持って、技術より大切な面の皮さえ厚ければ一人親方で日当2万は普通に稼げると思うんであります・・・あっ、仕事を始めて客が無い当初は営業力が少し必要ですけどね。
で、今時はコロナ騒動で在宅勤務とかテレワークなんてのが流行っている訳ですが、現場仕事はそんな事とは無縁であります。
昔ながらに天候に左右され、照る日は暑さにやられ、木枯らしなど吹く季節には鋏を持つ手がかじかむ訳ですが、帰り道は諭吉と一緒だと思うとやる気が出ます。
そして、仕事は1日完結なのが良いんであります。
どーですか? 植木屋って良い仕事だと思いませんか? なんちゃって。