北野進の活動日記

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理解しがたい河村市長の辞意

2010-11-26 | ニュースコメント
 何を問う?名古屋市長選挙。

 名古屋市の河村たかし名古屋市長が辞意を表明した。先の議会リコール署名運動の失敗責任をとっての辞任とのことである。市長が議会リコール運動の先頭に立つこと自体、市長としての立場をわきまえない動きであり、失敗の責任ではなく、リコールの音頭をとったこと自体の責任をとって辞職するのならばわからないではない。

 ところが辞職して再度市長選に出馬するそうである。
 議会の意思と市長の意思が食い違う中で、市長があらためて民意を問うために辞職し、再度立候補するというのは、岩国市などでも行われている。しかし、市長がこの間訴えてきた住民税の減税は市議会側も一定程度受け入れる方向であり、今後の大きな方向性は来春の市議会議員選挙で問えばいい。なぜいま市長選挙なのか?

 しかもすぐに辞職するのではなく、12月下旬に先延ばしし、愛知知事選とのダブル選挙にするそうである。知事選で特定の候補者を応援するのは一人の政治家として自由である。しかし、特定の候補者が有利になるように、任期途中の市長の職を辞して再選挙に持ち込むとは、辞職の「権利」(※議会の承認が必要だが)と立候補の権利の究極の乱用ではないか。

 結果として名古屋市民が河村氏の市長としての適格性を問う選挙になるのだろうが、基本的には4年間職務を全うして、その上で市民判断をあおぐのが、地方自治法の原則ではないのか。
 
 河村氏は民主党代議士の時代、住基ネットに反対し、裁判の支援で石川県にも足を運んでもらったこともある。思想的には多くの面で理解できない河村氏であったが、この一点で彼に期待をしたこともあった。今、岡田幹事長同様「不明を恥じる」気分である。
 
 かつて河村氏の秘書を務めた田中美絵子代議士は、今回の件、どのように受け止めているだろうか 
 


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