北野進の活動日記

志賀原発の廃炉に向けた取り組みや珠洲の情報、ときにはうちの庭の様子も紹介。

7年の歳月

2010-11-25 | 活動報告
 2003年の県議選で落選し、金沢に勤めて7年。市内各地に大勢の「7年間のご無沙汰」の人たちがいる。推進の立場にいた人の中にもそれなりの付き合いのあった人がいて、ご無沙汰している。

 今日訪れたNさんは原発誘致による珠洲の活性化を願いつつも、「推進派」の中では非主流派だった。当時の市長を中心とした行政に対しては批判的でよく私の事務所にも愚痴をこぼしに来ていた。
 言う相手が違うぞ、と思いながら時々話し相手になったが、とにかく若者の雇用の場を確保しなければならないと、自ら熱心に市外県外へと足を運ぶ人だった。

 久しぶりに会ったNさんはもう86歳だという。風貌は昔と変わらない。現在の珠洲の行政をどう見ているか聞こうと思ったのだが、かつての威勢のよさはない。

 だけど・・・
 「蛸島(の火葬場)にいつ行くかわからんようなもんのとこ来て、話聞いとってもだめや。若いもんの話を聞かにゃ」
 といきなりのあいさつ。

 「年寄りはすぐ福祉をもっと良くしろ、もっとカネをかけろというけど、もうすぐ蛸島行くようなもんにカネかけるよりも若いもんの働く場所つくるためにカネかけてやらにゃだめや」
 「年寄りに高い薬やっても年寄りは年寄りで死ぬだけや。安い薬でこれ効くぞっていうて使とりゃいいがや」
 と言いたい放題、かと思えば・・・

 「自転車には1週間に1回くらいは乗っとるけど交通事故が心配で。わしゃ死んでもいいけど、相手の人に気の毒やから」

 その通り!悟りでも開いたかいね?

 「地獄落ちるか、極楽いかせてもらうか、心配しとるがや」
 
 あんな会話したのが最後やったなぁ・・・ってなるかもしれんねと言って笑って別れた。
 
 まだまだ珠洲には元気な年寄りがいっぱいだ。
 
 



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