北野進の活動日記

志賀原発の廃炉に向けた取り組みや珠洲の情報、ときにはうちの庭の様子も紹介。

「再稼働なしでは経済立ちゆかぬ」首相より正直な西川知事

2012-06-18 | 脱原発
 原子力ムラの利権を守るための再稼働を「国民の生活を守るため」と言い換えた野田首相の8日の会見は、電力会社や財界、そして再稼働ドミノを期待する谷本知事ら一部の原発立地県の首長らには評価を得ているが、支離滅裂の内容は概ね国民の間ではボロクソの評価である。
 6月14日の北陸中日「こちら特報部」はそうしたコメントを集めて特集。「地震国日本に立地する原発そのもの。土台がすぐに崩壊」「首相は洗濯機のカビに見える。最初影が薄かったが突然手が付けられないほど繁殖」「詭弁を弄して零点レポート」「官邸に入って原発中毒」「思考停止」「電力会社の広告塔」「しゃべる人形」などなど。
 
 これに対して16日の西川知事の会見は正直だった。
 「(県内原発を)全部とめたままでは地域経済は立ち行かない」
 野田首相らに求めた8項目をみると、
①再稼働への国民の理解を促進すること → まだ国民の再稼働への理解は得られていない
②原子力の安全性向上と人材育成 → 現状の安全性は不十分、熟練労働者はいなくなり、若手研究者や学生は原子力離れ、人材難は深刻に
③原子力に依存せざるを得ない状況を踏まえ、エネルギー政策を現実的に議論すること
→ 原発社会を維持しろ 福島を教訓にした政策転換は許さない
④原発の長期停止などで地元産業に与える影響に配慮、支援すること
→ 止まっていても金が落ちる仕組みを作ってくれ 地域経済は立ち行かない
⑤使用済み燃料の中間貯蔵対策の強化 → 再処理はストップ、中間貯蔵なしではどっちにしろ遠からず運転停止してしまう
⑥原発立地地域と政府・国との連携強化 → いままでいかになかったか。もんじゅ含め原発の再稼働カードを切らないと政府は福井を向いてくれない
⑦日本海側の地震、津波評価をすすめること → いつ大地震、大津波が来るかわからない 安全の保証なしの再稼働だ
⑧県議会や県原子力安全委員会の要望 → 防災計画の見直しなし シビアアクシデント対策なし 

 こういう要望を再稼働の際に突き付けなければならないほど、原発推進体制はすでにボロボロになっているということだ。

 政府は大飯再稼働を決めたが、まだ再稼働したわけではない。
 全国各地で再稼働阻止のたたかいは続く。

 


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