北野進の活動日記

志賀原発の廃炉に向けた取り組みや珠洲の情報、ときにはうちの庭の様子も紹介。

毎月開催の議会全員協議会スタート

2011-11-25 | 珠洲市議会
 それがどうしたの?という声が市民の皆さんから聞こえてきそうだが、一歩一歩議会が変わっていくスタートだと受け止めていただきたい。

 10月31日の議会全員協議会(以下「全協」)で原則毎月開催(定例会のある月は開会日、閉会日に開催される)が確認されて以降、初めての全協が開催された。

 内容は、
(1)議長、副議長が出席した会議等の概要報告
  ・地域医療政策セミナー
  ・県市議会議長会知事要望
(2)常任委員会行政視察の概要報告
  ・佐渡市視察(総務)
  ・川越市視察(産業建設)
(3)一部事務組合議会等の近況報告等
  ・奥能登クリーン組合議会
  ・国民健康保険運営協議会
  ・総合病院運営委員会
  ・公害対策審議会
  ・奥能登広域圏事務組合
 さらにその他として、昨日の北國新聞でも報道されていたが、
  ・珠洲市への行政視察の受け入れ状況について

 それぞれの報告は、欲を言えばキリがないが、事務局作成の資料の棒読みのようなものはなく、報告者への質疑もあり、情報の共有化という開催目的に照らせば、まずまずの滑り出しといえるのではないか。

 今後、回数を重ねる中で、より掘り下げた報告、質疑が展開されるだろうし、課題によっては議員間討議につながっていけばいい。

 今日の会議の中でも、行政視察の受け入れに関連して、市内宿泊の促進や土産の紹介などについて積極的な意見交換が行なわれた。

 今後の課題ということで言えば、これらの情報を議員間で共有するだけに止まらず、市民の皆さんと共有していくことが大切であり、これも議会改革のテーマのひとつだ。

 行革特別委員会で引き続き議会改革について議論されることが先般確認されているが、今後の協議に向け、各委員は議会活性化への取り組みや改善事項についての意見を本日締め切りで新谷栄作委員長に提出している。

 私の提出した意見は下記の通り。
 
【取り組み事項①】

  市議会便りの年4回の発行
【現状における問題点】
・「広報すず」に議会報告のコーナーが設けられているが、作成は総務課。市長の立場から掲載したい質問・答弁が選ばれている。
・定例会以外の議会情報が市民に伝わらない。
・議会が行政の一部との誤解を招きかねない。
【期待される効果】
・議会からみた市政の争点、論点を市民に提示できる。
・定例会以外の情報、例えば視察の成果や広域圏議会などの情報を掲載し、議会の動きを市民に伝えやすくなる。
・「広報すず」とは独立して発行されることで、市長と議会の2元代表制を市民にアピールできる。

【取り組み事項②】 
  議案賛否の公開(市議会便り、ホームページ等)
【現状における問題点】
・議案採決については、市民には結果(可決、否決)しかわからず、個々の議員の判断が確認できない。
【期待される効果】
・有権者が議員を評価するために必要な情報の提供となる。
・議員の議決責任の自覚につながる。

【取り組み事項③】
  本会議での一問一答方式の導入。
【現状における問題点】
・質問と答弁の関係が傍聴者やケーブルテレビ視聴者にわかりにくい。
・再質問が原則1回(慣例でも2回まで)で、質疑が不完全燃焼で終わることが多い。
【期待される効果】
・市民にわかりやすい議会となる。
・市政の論点をより深めやすい。
・緊張感ある一般質問となる。

【取り組み事項④】
  市議会傍聴規則の見直し、常任委員会、特別委員会、議会運営委員会の傍聴に関する委員会条例の見直し(許可制から原則自由、先着順へ)。
【現状における問題点】
・本会議の傍聴規則はケーブルテレビで放映されている現状にそぐわない(写真や録音の禁止など)。
・服装などの規定も時代にそぐわない。
・各委員会の傍聴申込みがほとんどない。
【期待される効果】
・住民に開かれた議会の促進。

【取り組み事項⑤】
 一般質問の通告受付開始日を見直し、開会日翌日とする。
【現状における問題点】
・定例会開会日となっており、市長の議案提案理由を聞く前の通告もある。そのため、質問に対する回答が提案理由に述べられることがある。
・市長の提案理由に対するチェック機能を放棄することになる。
【期待される効果】
・緊張感ある議会づくり。

【取り組み事項⑥】
  意見書(案)、決議(案)は、緊急を要する場合以外は、原則として定例会最終日に上程することとする。各会派から提出された案を調整するための調整機関として意見書調整会議を設置し、会期中にその会議において、最終的に提案するか取り下げるか、提案する場合は提案者および文面にどのようにするか協議することとする。
【現状における問題点】
・定例会開会日1週間目前に意見書(案)を提出するが、開会日までに各会派で検討されることはなく本会議に上程、常任委員会付託となる。
・開会日前の全協や最終日の全協での文面調整は実務的に無理。常任委員会での修正論議は全会派の調整とはならない。
【期待される効果】
・意見書、決議による議会の意思表明がよりスムーズになり、政策提案の活性化につながる。

【取り組み事項⑦】
  各種団体との意見交換会の開催
【現状における問題点】
・各団体の要望の議会への反映は、請願・陳情が提出されるか、あるいは各議員個々の活動に委ねられている。
【期待される効果】
・市政に関する諸課題を、議会として幅広く受け止めることができる。
・議員間で各団体の要望に対する共通認識を形成することができる。
・市民に身近な議会の実現。

【取り組み事項⑧】
  定例会終了後の議会報告会を市内10地区で開催する。
【現状における問題点】
・議会として、市民に議会の審議の経過や結果を報告する場がない。
・議会として、市民との意見交換をする場がない。
【期待される効果】
・議会の説明責任を果す。
・市民に身近な議会の実現。

【取り組み事項⑨】
  地方分権が進む中、議会に求められる役割や改革の基本的方向性を明らかにした議会基本条例を制定する。制定にあたっては、住民アンケートやパブリックコメントをおこない、市民参加のもとで議論を進める。
【現状における問題点】
・国の制度改正が進み、議会の重要性が高まる一方で、市民に議会の役割の大きさが認識されていない。
・全国的に広がる議会改革の動きがマスコミ等で報道される中、珠洲市議会の改革の決意を市民に示すことができなければ、市民の議会に対する失望感が加速する。
【期待される効果】
・2元代表制による地方自治の推進。


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