珠洲市議会一般質問。
議会改革の一環で、かねてから設置の声が上がっていた質問席がようやく設けられて初めての一般質問。
多くの自治体議会では一般質問に一問一答方式が導入されていて、議員席側の一画に質問席を設けている。
質問の度に自席と演壇を往復していては非効率極まりないし、市長はじめ執行部側と議員が向き合うレイアウトの方が2元代表制の主旨にも適うことから、いまや質問席設置は議場の標準仕様と言ってもいいだろう。
珠洲市議会でも数年前から一問一答方式の導入と共に質問席の設置が必要との認識で議会側は一致していたが、それに異を唱え、議場改修の予算計上を認めなかったのが泉谷市長である。
一問一答の導入にはいまだ反対しており、議会側との折衷案で分割方式と一括方式の選択制となっているが、質問席の設置だけはようやく議会側が押し込んだ形だ。
と言っても質問席は議員席の左端。
ダメというわけではないが、演壇の真向かいに設置し、市長と質問者が正面で対峙する位置関係にある議場の方が多いように思う。
これに反対したのも市長である。
「議員が傍聴者にお尻を向けるのはいかがなものか」とのこと。
「市民の思いを背に受けて質問する」にはこの配置の方がいいではないか。
いずれにしても質問席を設置したからといって自動的に議論が活発化するわけではない。進行がスムーズになるだけである。
実際、今日の一般質問でも再質問は少なく、それどころか答弁に対して「ありがとうございました」との発言や、「質問」ではなく「要望」という言葉も何度も聞かれ、議会と執行部という2元代表制の構図はどこへやら、である。
質問項目は、言わずもがな新型コロナウイルス関連の諸課題への対応や見解を問うものが多かったが、さらに6月議会に突然飛び出した保育所統合問題や光ファイバー整備計画についても提案に至る経緯や内容を問う質問が相次いだ。
質問席からの再質問、再々質問を期待したが、議論はやや淡白で傍聴していても消化不良。
「質問席」が大いに存在感を発揮するよう、今後の議会に期待したい。
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