北野進の活動日記

志賀原発の廃炉に向けた取り組みや珠洲の情報、ときにはうちの庭の様子も紹介。

瀬戸内芸術祭を訪れて・・・空き家は財産

2016-11-07 | 活動報告
地方を舞台とした地域アートでは、作品は山にあったり、海岸にあったり、畑にあったりと、ガイドブックがなければ何気なく通り過ぎるてしまいそうだ。
中でも空き家は作品の展示スペースであったり、空き家自体がアート作品になったりと、空き家抜きでは地域アートは考えられないほど重要なアイテムとなっている。

瀬戸内国際芸術祭も同様で、私が見てきたなかの一部を紹介すると・・・



豊島の「あなたが愛するものは、あなたを泣かせもする」。
建物の中はアート空間でカフェもある。



同じく豊島の「豊穣:海のフルーツ 豊穣:山の恵み」。
地元の人たちが参加して作った海苔がアートになっている。



行列ができる食プロジェクト、レストランイアラ女木島。



男木島の「島と食&アート」のドリームカフェ。



男木港に面した「LightHouse Keeper」。
男木島灯台が登場する。



男木島の「SEA VINE」。
この作品はつるも含め九谷焼でできている。

こんなふうに、空き家は芸術祭の展示スペースとしてとても貴重で、珠洲市でも空き家の確保に実行委員会事務局は苦労している。
一方、空き家は移住者の住居としてもますます価値は高まっている。
ここ3年間で30人が移住したという男木島でも、さらに移住希望者がいるが空き家を確保できない状態だという。



そんな中、上は女木島、下は男木島だが、きれいに更地になったところもあちこちで目につく。



聞くと、島を出る決心をし、もう帰って来ないと決めた人の多くは、島に残った人に迷惑がかからないよう更地にして出ていくとのこと。
こんなに空き家の需要が高まるのがわかっていれば、空き家を島の財産として残していく手もあったと思うが、後の祭りである。



もちろん、空き家期間が長くなると家は朽ち果て、周囲の安全や景観にも影響を及ぼしている。

作品として建物自体をアートにしたところはもう住めないだろうけど、作品展示だけの空き家活用なら、芸術祭期間終了後、Iターン者に貸し出すこともありかもしれない。
空いずれにして空き家が田舎の貴重な財産となってきた事だけは間違いない。


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