昨日は速やかな除染や放射性物質の拡散を防ぐスクリーニングポイントの活用を前提とすれば、避難シミュレーションは成り立たないことを明らかにした。
今日はヨウ素剤配布と避難シミュレーションの関係について書きたい。
今回の原子力防災計画の改定でヨウ素剤の配布方法に大きな変更があったことは以前紹介した(こちら)。
以前は国から服用の指示を受け、自治体の担当職員が保管場所から屋内退避施設へヨウ素剤を運び、住民が服用するという流れであったが、改定後は、5キロ圏(PAZ)は配布する時間的余裕がないので各世帯に事前配布となった。
一方、5~30キロ圏(UPZ)は、避難の際にあらかじめ指定された配布場所で受け渡しをすることが基本となった。
配布場所はまだ示されておらず、昨年の原子力防災訓練ではヨウ素剤の配布、服用に関する訓練は盛り込まれなかった。
ヨウ素剤は放射性ヨウ素が体内に入る前に服用してこそ効果がある。30キロ圏外に避難してからでは効果が薄く、避難開始後、速やかに配布場所に立ち寄り、ヨウ素剤を受け取り、直ちに服用することが重要だ。その時点ですでに空間線量は500μSvを超えているので一刻も猶予はならない。
果たしてドライブスルーのように次々と受け取って、スムーズに避難先へ向かうことができるのか。
配布場所が集落単位ならば混乱は比較的少ないかもしれない。公民館単位となれば周辺の渋滞は避けられないだろう。病院や保健所だけだと、延々車が数珠つなぎとなること必至である。
ヨウ素剤を服用するか、ヨウ素剤をあきらめ早期の避難を優先するか、住民に厳しい選択を迫るような局面も現れるかもしれない。
できるだけ身近なところに配布場所を設けた方がいいように思えるが、この場合、保管場所からの輸送に時間がかかることが懸念される。担当者も多く確保しておかなければならない。
私は甲状腺がんを防ぐには5~30キロ圏も住民に事前配布するしかないと思うが、災害対策指針、県防災計画はこれを認めていない。
さて、今回のシミュレーションは渋滞予想エリアとなるヨウ素剤の受け取り場所について全く考慮していない。どこを配布場所にするのかも決まっていないので致し方ないが、配布場所の選定、配布体制は避難時間と密接に関わる重要な問題であることを忘れてはならない。
今日はヨウ素剤配布と避難シミュレーションの関係について書きたい。
今回の原子力防災計画の改定でヨウ素剤の配布方法に大きな変更があったことは以前紹介した(こちら)。
以前は国から服用の指示を受け、自治体の担当職員が保管場所から屋内退避施設へヨウ素剤を運び、住民が服用するという流れであったが、改定後は、5キロ圏(PAZ)は配布する時間的余裕がないので各世帯に事前配布となった。
一方、5~30キロ圏(UPZ)は、避難の際にあらかじめ指定された配布場所で受け渡しをすることが基本となった。
配布場所はまだ示されておらず、昨年の原子力防災訓練ではヨウ素剤の配布、服用に関する訓練は盛り込まれなかった。
ヨウ素剤は放射性ヨウ素が体内に入る前に服用してこそ効果がある。30キロ圏外に避難してからでは効果が薄く、避難開始後、速やかに配布場所に立ち寄り、ヨウ素剤を受け取り、直ちに服用することが重要だ。その時点ですでに空間線量は500μSvを超えているので一刻も猶予はならない。
果たしてドライブスルーのように次々と受け取って、スムーズに避難先へ向かうことができるのか。
配布場所が集落単位ならば混乱は比較的少ないかもしれない。公民館単位となれば周辺の渋滞は避けられないだろう。病院や保健所だけだと、延々車が数珠つなぎとなること必至である。
ヨウ素剤を服用するか、ヨウ素剤をあきらめ早期の避難を優先するか、住民に厳しい選択を迫るような局面も現れるかもしれない。
できるだけ身近なところに配布場所を設けた方がいいように思えるが、この場合、保管場所からの輸送に時間がかかることが懸念される。担当者も多く確保しておかなければならない。
私は甲状腺がんを防ぐには5~30キロ圏も住民に事前配布するしかないと思うが、災害対策指針、県防災計画はこれを認めていない。
さて、今回のシミュレーションは渋滞予想エリアとなるヨウ素剤の受け取り場所について全く考慮していない。どこを配布場所にするのかも決まっていないので致し方ないが、配布場所の選定、配布体制は避難時間と密接に関わる重要な問題であることを忘れてはならない。
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