昨年7月に急逝された日本画家・勝田深氷氏の遺作展が今日から石川県立美術館で開催されています。
「最後の絵師―勝田深氷展」
以下、その紹介文です。
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最後の浮世絵師と呼ばれた父、伊東深水と洋画家小糸源太郎を師に画業に精進を重ね、昨年七月に急逝した勝田深氷氏(1937-2012)。水野年方、月岡芳年、さらには歌川国芳へと遡る浮世絵派の系統に連なる画家といえます。また、サンフランシスコと本県珠洲市に活動拠点(勝東庵)を構え、日本文化の橋渡しにも精力を注いできました。
日本絵画の伝統的な技法や精神性を継承した氏の技術、作風そして画業は、現代画壇においては異質です。一芸に達し、それを生業とした意味で「日本画家」というよりは「絵師」という言葉のニュアンスが相応しいのかもしれません。公募展などを中心に中央画壇で活躍する同時代の画家たちと比べ、その存在はあまり知られてはいません。今回の小特集では、現代における氏の画業を、大小約三十点の作品から検証しようとする試みです。
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勝田氏は1994年に珠洲市が設立した勝東庵の庵主を務め、創作活動の傍ら、珠洲の芸術の振興にも尽力され、また日本画という分野を超え、実に幅広い人たちとの交流を通じて、珠洲の秘められた魅力を国内外に伝えてこられました。
9月9日までです。ぜひ足を運んでください。
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勝東庵のこと、昨秋、そして今春と2回にわたって書いてきました。こちらもどうぞ。
◇ 春の勝東庵 来年は・・・
◇ 10年ぶりの勝東庵
(追加)
北陸中日新聞(7月26日)
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