新潟大学の立石雅昭名誉教授(地質学)を招いて、志賀原発差止訴訟の原告団として志賀原発周辺の活断層の視察をおこなった。
石川、富山の原告、そして弁護団を含め20人が参加。
今回の差止訴訟の最大の争点である活断層問題について、原告団として現地を把握することによってさらなる運動の拡大につなげること、そして弁護団としても今後提出予定の活断層関係の準備書面に活かすことが主たる目的である。
9時半に志賀町役場前集合。
最初に向かったのが志賀原発前の海岸。
北陸電力が波による浸食と言い張る断層が東西南北に何本も走る。
最大の問題となっている建屋直下のS-1断層などと同じような形状である。
北電は海岸部のものは海岸浸食によるものだから敷地内も同様に浸食だと主張する。
ところが、ここでもっとも大きく、かつ明瞭に現われているK-2断層は敷地下方向に傾いている。
とても浸食とは思えない。
北電は断層と認め、規模や活動年代の特定に向け調査をすべきだ。
K-2断層上を列をつくって歩く参加者。
次なる視察地点は福浦灯台下の断層群と海食ノッチ(波の浸食作用によってできる窪み)。
このように窪みが様々な高さで確認できる。
複数回に分かれて隆起したことを示す。
6000年前以降に隆起している可能性が強いという。
観光地「巌門」では標高38m地点に海成堆積物が確認できる。
海底だったところが、ここまで隆起したということ。
北陸電力は否定してきた中位段丘堆積物である。
12~13万年以降に隆起したことを示している。
巌門下の断層。
どういうふうにつくられたか。その影響は?
まったく調べられていない。
同じく巌門下で確認できる海食ノッチ。
福浦灯台下より高いところで確認できる。
並んだ海食ノッチ。北側の方が高くなるが、北側がより大きく隆起したように見える。
志賀原発からさらに北に向かい志賀町牛下(うしおろし)。
標高42mで海成堆積物が確認される。
富来港の海食ノッチ。さらに高く17.2mのところにも。
富来川の北部(富来川南岸断層の北側)である志賀町富来八幡。
標高22mのところに海成砂。
志賀原発から富来川南岸断層に向かってより高く隆起していたが、ここでガクンと下がる。
富来川南岸断層の存在を示している。
視察の最後は福浦断層。
昨年暮れに北電がようやく活断層と認めた。
ここは活断層の北端あたり。
この地点の調査をもって北電は活断層ではないと言い張ってきたが、南端の露頭が新たに発見され、その形状から活断層だと認めざるをえなくなった。
北端についても、活断層を否定した北電の解釈には無理があると立石さんは指摘する。
以上、今日の視察について、私のごくごく浅い理解による報告である。
海食ノッチの形成年代については、年代特定に必要な化石が発見されておらず、推定の域を出ないが、北電が原発を稼動させたいならばその活動年代を調査し、最低限、12~13万年以降の活動を否定すべきだ。
全体を通じて、志賀原発周辺の活断層や地形変動について、北電の手前味噌の解釈ばかりで、調査不足、説明不足であることがより鮮明になった。
原発周辺の多数の断層の存在、そして12~13万年以降に動いたと証拠となる中位段丘堆積物の存在、海食ノッチが示す複数回の海岸隆起。
原子力規制委員会はこのような疑問に対して、審査をスルーすることは許されないし、その前に裁判所がこのように杜撰な立地選定をした北電に対して運転差し止めを命じるべきだ。
石川、富山の原告、そして弁護団を含め20人が参加。
今回の差止訴訟の最大の争点である活断層問題について、原告団として現地を把握することによってさらなる運動の拡大につなげること、そして弁護団としても今後提出予定の活断層関係の準備書面に活かすことが主たる目的である。
9時半に志賀町役場前集合。
最初に向かったのが志賀原発前の海岸。
北陸電力が波による浸食と言い張る断層が東西南北に何本も走る。
最大の問題となっている建屋直下のS-1断層などと同じような形状である。
北電は海岸部のものは海岸浸食によるものだから敷地内も同様に浸食だと主張する。
ところが、ここでもっとも大きく、かつ明瞭に現われているK-2断層は敷地下方向に傾いている。
とても浸食とは思えない。
北電は断層と認め、規模や活動年代の特定に向け調査をすべきだ。
K-2断層上を列をつくって歩く参加者。
次なる視察地点は福浦灯台下の断層群と海食ノッチ(波の浸食作用によってできる窪み)。
このように窪みが様々な高さで確認できる。
複数回に分かれて隆起したことを示す。
6000年前以降に隆起している可能性が強いという。
観光地「巌門」では標高38m地点に海成堆積物が確認できる。
海底だったところが、ここまで隆起したということ。
北陸電力は否定してきた中位段丘堆積物である。
12~13万年以降に隆起したことを示している。
巌門下の断層。
どういうふうにつくられたか。その影響は?
まったく調べられていない。
同じく巌門下で確認できる海食ノッチ。
福浦灯台下より高いところで確認できる。
並んだ海食ノッチ。北側の方が高くなるが、北側がより大きく隆起したように見える。
志賀原発からさらに北に向かい志賀町牛下(うしおろし)。
標高42mで海成堆積物が確認される。
富来港の海食ノッチ。さらに高く17.2mのところにも。
富来川の北部(富来川南岸断層の北側)である志賀町富来八幡。
標高22mのところに海成砂。
志賀原発から富来川南岸断層に向かってより高く隆起していたが、ここでガクンと下がる。
富来川南岸断層の存在を示している。
視察の最後は福浦断層。
昨年暮れに北電がようやく活断層と認めた。
ここは活断層の北端あたり。
この地点の調査をもって北電は活断層ではないと言い張ってきたが、南端の露頭が新たに発見され、その形状から活断層だと認めざるをえなくなった。
北端についても、活断層を否定した北電の解釈には無理があると立石さんは指摘する。
以上、今日の視察について、私のごくごく浅い理解による報告である。
海食ノッチの形成年代については、年代特定に必要な化石が発見されておらず、推定の域を出ないが、北電が原発を稼動させたいならばその活動年代を調査し、最低限、12~13万年以降の活動を否定すべきだ。
全体を通じて、志賀原発周辺の活断層や地形変動について、北電の手前味噌の解釈ばかりで、調査不足、説明不足であることがより鮮明になった。
原発周辺の多数の断層の存在、そして12~13万年以降に動いたと証拠となる中位段丘堆積物の存在、海食ノッチが示す複数回の海岸隆起。
原子力規制委員会はこのような疑問に対して、審査をスルーすることは許されないし、その前に裁判所がこのように杜撰な立地選定をした北電に対して運転差し止めを命じるべきだ。
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