北野進の活動日記

志賀原発の廃炉に向けた取り組みや珠洲の情報、ときにはうちの庭の様子も紹介。

目から鱗 女性議員比率50%のフランス県議会

2015-12-10 | 雑感


今年3月、フランス全土で執行された県議会議員選挙で女性議員の比率がこれまでの13.9%から一気に50%に跳ね上がったという。
50%ちょうどである。
こう書くと読者の皆さんほぼ全員が女性比率50%のクオータ制度を導入したんやねと思うだろう。
ところがクオータ制度ではないのである。
フランス県議会が導入したのはなんと男女ペア選挙。
フランスのコミューンではすでに2001年から導入されていたというからご存知の方もいると思うが、私は1昨日届いた2016年1月号の「世界」の記事で初めて知った。
このアイデアがどこから出たかは不明のようだが、パリテ(男女同数)推進の政治家の党派を超えた議論の中から生まれたのは間違いなさそうだ。

女性の政界進出が進んでいるからこそこんな発想が生まれたんだろうと思いがちだが、フランス政界の女性進出は意外や意外、ヨーロッパの中で最後進国の一つとのこと。
国政選挙でも地方選挙でも女性進出を進めようと様々な改革が進められてきたが、それでも県議会はその流れから取り残されていたという。
こうした中、「女性に対してもっとも閉ざされた議会」だと批判されてきた県議会の「起死回生の策」がペア選挙だった。
もちろん、現職男性議員や保守層からの反対も大きかったようだが最終的には女性議員増加策そのものに反対する声は聞かれなくなったそうだ。
詳しくは世界1月号を読んでいただきたいが、ここでは選挙好きの人がわくわくするような課題をひとつ提供したい。

圧倒的多数を占めていた男性議員が再選を目指すためにペアを組む女性をどう選ぶか、あるいは県議会への参加を目指す女性が男性ぺアをどう選ぶか。
例えば、ベテラン男性議員は若手女性候補とペアを組む、あるいは、国政での自公連立の枠組みに合わせて自民党候補者が公明党候補者とペアを組む、あるいは社民と共産の少数コンビで支持拡大を狙う、あるいは産業振興に強い候補者が福祉・教育政策に精通した候補者とぺを組む等々。支持団体や地盤とする地域など様々な組み合わせが生まれてくる。

この男女ペア選挙が本当にいいのかどうか、私には即座に判断はできないが、いずれにしてもフランスは改革に積極的なことだけは間違いない。

ひるがえって日本の議会の女性議員の比率は・・・
衆議院:9.5%
参議院:15.9%
(世界190ヵ国中151位)
都道府県議会:8.9%
市議会:13.2%
町村議会:8.9%
(2014年末時点)
ちなみに珠洲市議会:0%


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