北野進の活動日記

志賀原発の廃炉に向けた取り組みや珠洲の情報、ときにはうちの庭の様子も紹介。

「大地の芸術祭の里」視察報告3 ~伸びる「入込数」、伸び悩むパスポート販売~

2018-06-08 | 奥能登国際芸術祭
「大地の芸術祭の里」十日町市では、立派な拠点施設、数多くの常設作品で地域全体を里山美術館にしようと取り組みが進んでいるが、さて芸術祭カ開催中の入込数の推移はというと・・・



このように順調に増加している。

念のため、この入込客数のカウント方法について確認しておきたい。
カウント方法は、奥能登芸術祭でも議論してきたが、全国各地それぞれの芸術祭によって全く違うので他との比較はできない。
大地の芸術祭のカウント方法は、実行委員会の総括報告書に記載がないので直接担当者に確認をしたところ、25箇所の来場者の合計値とのこと。
第1回から25箇所の合計という方法は変更してないので、回を重ねるごとの推移の確認はできる。
なお、25箇所の選定方法だが、各地区の拠点施設や各回の目玉作品を中心に選んでいるとのこと。

さて、入込数のカウント数は順調に伸びているが、ではパスポートの販売実績はというと・・・



各回でパスポートの種類が若干異なるが、おおよその傾向を確認することはできる。
ちなみにパスポートとは、これ一冊購入すれば、会期中、どの作品も鑑賞することができるというもの。
第7回のパスポートの金額は3500円(当日)。
そんなにたくさんの作品見ないからって人は有料の作品の受付で個別鑑賞券を購入することもできる。

パスポートは第3回をピークに伸び悩んでいることがわかる。
第5回は、前年に中越地震や東日本大震災などがあり、厳しい環境だっと思われるが、第6回はさらにその数字を下回り、小中学生無料パスポートでなんとか前回並みの枚数を確保している。

概ね奥能登国際芸術祭の2倍強といったところ。

パスポートが伸びないのに、なんで入込客数が伸びるの?という疑問がわくが、作品数が毎回増え、作品展示密度が高まっているので、単純に一人当たりの鑑賞作品数が増えているということだろう。

昨日紹介したように、今回はさらに開催費用が大きく伸びている。
全国で芸術祭乱立状態の中、元祖とのいうべき大地の芸術祭は、作品数がさらに増加し、施設のグレードアップも進むが、パスポート販売数にどの程度つながるのか、注目である。

もちろん、会期中以外の来場者もいる。



私が農舞台を訪れたときも、中国(台湾?)からのグループや家族連れなどで人が途切れることはなかった。



近年の各施設の入場者数は下記の通り。



トータルでどうのように考えるか。

なお、実行委員会の総括報告書に記載されている経済波及効果は入込数をベースにしているとのこと。
う~~~ん

※表は十日町市作成資料より




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