映画館で映画を観るのはせいぜい年に1~2回だが、今日、金沢に出たついでに久しぶりに映画館へ寄り、「図書館戦争」を観る。
本を読む自由と国家による検閲というかなり硬く重たいテーマの映画だが、榮倉奈々と岡田准一の共演で、図書館をめぐる銃撃戦が展開されるなど、アクションシーンも多く、あっという間の2時間である。
原作の有川浩がこの作品を書くきっかけになったのが「図書館の自由に関する宣言」である。図書館職員や司書資格をもった人なら知らない人はいないと思うが、一般の人にはあまり馴染みがない「宣言」である。
(能美市立根上図書館のパンフレットより抜粋)
資料収集の自由が掲げられているが、かつて90年前後の珠洲市の図書館には原発推進の書籍に対し原発に反対する立場から書かれた本はほんの数冊、それも古いものばかりだったと記憶している。図書館側の自主規制か市長の意向が購入図書の選定に反映されていたのかはわからないが、こうしたことがおこらないようにするのがまさにこの宣言である。
最後の文章がすごい。
「図書館の自由が侵される時、われわれは団結して、あくまで自由を守る」
ストーリーは、あらゆるメディアを取り締まる「メディア良化法」が施行され、武装化された「メディア良化隊」が、まちの本屋さんや図書館の本を検閲し「有害図書」を焼却していく。これに対し「本を読む自由」を守るために編成された図書館の自衛組織「図書隊」が「良化隊」に対し自衛のたたかいを展開する。
図書館や本をめぐり銃撃戦が展開されるのだが、非現実的でリアリティを感じない人も多いかもしれない。
だけど言論統制、表現の自由の規制強化の動きが強まる中、この映画が訴えるテーマは近未来を想定したかなり現実的なものだ。
朝日新聞(5月2日)
たまたま今日の朝日新聞は「表現の自由 制限の足音」との見出しで、自民党の憲法改正草案の問題点を指摘している。7月の参議院選挙の大きな争点に浮上した憲法第96条が改悪(改正要件の緩和)されると、次は9条だけでなく21条も大きな制限が加えられていくことを忘れてはならない。
「図書館の自由に関する宣言」も風前の灯であり、図書館職員が命をはる「図書館隊」も架空の組織と笑っていられなくなる。
映画で、石坂浩二が演じる図書館隊の仁科司令の「こんな状況になったのは人々の無関心」という指摘はまさにいまの社会状況を指摘した言葉だ。
本を読む自由と国家による検閲というかなり硬く重たいテーマの映画だが、榮倉奈々と岡田准一の共演で、図書館をめぐる銃撃戦が展開されるなど、アクションシーンも多く、あっという間の2時間である。
原作の有川浩がこの作品を書くきっかけになったのが「図書館の自由に関する宣言」である。図書館職員や司書資格をもった人なら知らない人はいないと思うが、一般の人にはあまり馴染みがない「宣言」である。
(能美市立根上図書館のパンフレットより抜粋)
資料収集の自由が掲げられているが、かつて90年前後の珠洲市の図書館には原発推進の書籍に対し原発に反対する立場から書かれた本はほんの数冊、それも古いものばかりだったと記憶している。図書館側の自主規制か市長の意向が購入図書の選定に反映されていたのかはわからないが、こうしたことがおこらないようにするのがまさにこの宣言である。
最後の文章がすごい。
「図書館の自由が侵される時、われわれは団結して、あくまで自由を守る」
ストーリーは、あらゆるメディアを取り締まる「メディア良化法」が施行され、武装化された「メディア良化隊」が、まちの本屋さんや図書館の本を検閲し「有害図書」を焼却していく。これに対し「本を読む自由」を守るために編成された図書館の自衛組織「図書隊」が「良化隊」に対し自衛のたたかいを展開する。
図書館や本をめぐり銃撃戦が展開されるのだが、非現実的でリアリティを感じない人も多いかもしれない。
だけど言論統制、表現の自由の規制強化の動きが強まる中、この映画が訴えるテーマは近未来を想定したかなり現実的なものだ。
朝日新聞(5月2日)
たまたま今日の朝日新聞は「表現の自由 制限の足音」との見出しで、自民党の憲法改正草案の問題点を指摘している。7月の参議院選挙の大きな争点に浮上した憲法第96条が改悪(改正要件の緩和)されると、次は9条だけでなく21条も大きな制限が加えられていくことを忘れてはならない。
「図書館の自由に関する宣言」も風前の灯であり、図書館職員が命をはる「図書館隊」も架空の組織と笑っていられなくなる。
映画で、石坂浩二が演じる図書館隊の仁科司令の「こんな状況になったのは人々の無関心」という指摘はまさにいまの社会状況を指摘した言葉だ。
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