北野進の活動日記

志賀原発の廃炉に向けた取り組みや珠洲の情報、ときにはうちの庭の様子も紹介。

富山生協連で核廃絶をテーマに講演

2014-04-17 | 活動報告


4月16日、富山県生活協同組合連合会が来年のNPT再検討会議に向けた取り組みを進めるために開催した「平和の取り組み学習交流会」で講演をさせてもらう。
なぜ、私が核兵器の廃絶のとりくみの学習会の講師?それも富山までいって?と疑問に思われるかもしれない。
その通りなのだが、富山県平和運動センターを通じて依頼を受け、せっかくの機会なのでありがたく引き受けさせてもらった。

実は私は2003年から2010年まで石川原水禁の事務局を務め、その間、8月4~6日は広島、長崎の原水禁世界大会にも参加し、原水禁国民会議の常任委員も務めていたことがある。そして現在も石川原水禁の特別執行委員という肩書もある。
もちろん私に依頼がきたということは現在の志賀原発差し止め訴訟の原告団長という立場もあるからで、核兵器と原発の関係もしっかり話さなければいけない。
毎年実施される非核平和行進でも奥能登集会には参加しているが、あらためて1時間余りの時間の講演となると、話の骨子を考え、さらに資料作りも含め、久々にいい勉強の機会となった。

テーマは「3.11が突きつけた現実から核廃絶を展望する」。
これまた大きく構えてしまったが、要するに長崎を最後の被爆地に、という決意の中での核廃絶の取り組みだったが、国内で3つ目の被ばく地をつくってしまったという現実、さらに二度と被ばく者をつくらないという決意のもとで取り組みだったが、子どもたちを含めた多くの被ばく者を生み出してしまった現実をふまえ、核兵器だけでなくあらゆる核の廃絶という視点で取運動を進めていかなければならないという趣旨である。
一方の脱原発に取り組む運動も広島、長崎の被ばく者の原爆認定のたたかいとの連帯や被ばくの実相を学ぶという面では取り組みが弱かったという反省がある。
ところが政府は一貫して被ばくの影響をより小さく、より狭く見せかけ、そしてその見解を原発の推進につなげてきたし、それが現在の福島の被ばく者対策にまでつながっている。
むしろ政府の方が原爆と原発を一連のものと捉えた政策展開をしてきたのである。

そんなところから話をはじめ、原発の危険と被害の話、NPTの経緯や課題、最近の動きなどを紹介し、そして世界のヒバクシャ、市民、NGO、自治体が核廃絶に向けた取り組みを進める中、安倍政権がいかに核廃絶に逆行した政策を次々と展開しているかを指摘する。
国連決議への対応や原発輸出、エネルギー基本計画の閣議決定、プルトニウム政策など、核廃絶に向け国際社会の先頭に立つどころか世界からは日本の核武装が警戒されている。
さらに加えて安倍軍拡路線が北東アジア非核地帯構想をさらに困難にしていることにも言及する。



会場は例年の学習会よりも多くの方が参加されていたとのこと。
平和があっての暮らしということで、生協の皆さんは平和活動にも大きく力を入れている。
8月に向けた取り組み、そして来年のNPT再検討会議に向けた取り組みの方針説明や活動報告なども聞かせてもらった。
あたらめて貴重な機会に感謝!


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