プロフェッショナル草木に光を当てたポール・スミザー

昨夜フオレスタ昭和追想ラスト「わが人生に悔いなし」を見て、寝るはずが、プロフェッショナル「大事なものは足元にある」デザイナーまでもやる庭師ポール・スミザー(44)が見向きもされなかった日本の草木の魅力に取りつかれ自然の中の人間を見つめていた。まず、イギリスではイネ科のススキはお金を出して園芸するのに日本は自然に生えていると、徹底して野山を観察していた。

イギリス・バークシャー生まれ、王立園芸協会で学び野草の専門書で自宅に16歳で庭を造っていた。葉の形など変化にとんだ日本植物に魅せられ19才で日本に来て25年、野草を育てるため農薬や化学肥料を使わない園芸庭つくりに取り組んできた。

まず、18年前から、山梨の自宅に湿地や砂利などの土地に300種の植物を実験場で育て観察、自然野草をガーデニングに活かしている。まず、八ヶ岳の麓テーマパークの取り組みで、楓の枝おろし、日陰に強い植物や木漏れ日に擬帽子など、時間で変化する日当たりにあう冬に蒔いた野草を深緑の時期にデッサンして植えつけた。

涙が出る様な紅葉の庭園を依頼され鳥取までの移動で飛行機使わず電車のなかでデッサン、風景を観察して着くと一年草の都市緑化でなく、楓の他に女郎花のような色づく多年草で足もとに、風を感じるススキなどを配した。

また、自然野草の庭園が10年で閉園の教訓から、海跡湖の砂地の緑化では外来種が蔓延り、市民と共に在来の野草を生かす地味な活動で、世界に優れた植物を守るため野鳥や蝶などを迎い入れる園芸であった。

里山が荒れクマが出る。特に原発で留守になった周辺地はサル、イノシシの棲家と化している。セイダカアワダチソウなどの外来種から野草を守り、トベラ、浜菊など在来種を育てる環境が望まれる。