ブログ仙岩

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はかないつゆくさ(露草)

2018-09-18 06:06:12 | 問題
つゆくさは昨日の誕生花?とラジオで聞いたように思う。今我が家の畑のすみに雑草に交じって咲いている。

ツユクサ科の一年草、草全体は軟質で高さ30㎝余り、地に臥す傾向がある。葉柄はさや状で、夏から初秋にかけて藍色の左右相称の花をつける。我が家では雑草で困る草だが、色が鮮やかで、衣類を染めたことから「つきくさ」の名がついている。ぼうしくさともいう。朝から午前中に咲きおわり、葉の先端に余分な水を出す水孔と呼ばれる穴から、朝露で、しっとりと咲く様子も、人の哀れさを誘っている。

朝咲き夕べは消ぬるつきくさの消ぬべき恋も我はするかも(万葉集巻10)と、はかない恋と詠まれているように、昔からはかないものとして人の心をつかんみ誘ってきた。

6本の雄しべが虫たちで受粉するが、ハナアブなどの虫が来ないと受粉できないときは、雌しべが曲がって雄しべと自家受粉する。本当に自己演技の上手い植物である。