ブログ仙岩

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「一切なりゆき」を読んで

2019-01-31 05:57:46 | エッセイ
昨日の福島民報「あぶくま抄」に、女優樹木希林さんが昨年9月に亡くなり、4か月余りたつ。その言葉の数々が今も人々を魅了する。県内の書店でも売り上げ上位となった。

「わたしはつねに個人的にものを考える」「しっかり傷ついたりへこんだりすれば、自分の足や幅になる」。確固とした哲学があり、良きも悪しきも受け入れる。ひょうひょうとしているようで、時に厳しい。凛とした生き方に、読者は思わず引き寄せられる。

2015年秋、福島県内の中学校で「あん」が上映、ハンセン病の元患者を演じ「ハンセン病の患者のように隔離されて、つらい思いをしながらも生きている人がいる。頂いた命の尊さを考えて大事に生きてほしい」と語った。

第1章生きることの中に、「モノがあるとモノに追いかけられます」「私に縁のあった人達、皆キラキラしてほしい」「絶対こうでなければいけないという鉄則はない」「欲や執着があると、それが弱みになって、人がつけ込みやすくなる」いい言葉だね。オレオレにひっかるような人です。「統計なんていうのは、わたしは全然しんじてないの」「人は死ぬと実感できれば、しっかり生きられる」「子供は飾りの材料にしない方がいい」・・・・など、中でも大好きな言葉は「おごらず、他人と比べず、面白がって、平気に生きればいい」や「求めすぎない。欲なんてきりなくあるんですから」など、いいですね。