好曲好盤探訪

名曲か、名盤か、というより、個人的好みで好きな曲の好きな演奏との出会いを求めてボチボチと。同じような方の参考になれば

ベートーヴェン 交響曲第6番「田園」 テンシュテット/ロンドンフィル

2016-06-04 09:10:15 | ベートーヴェン 交響曲第6番「田園」
ベートーヴェン
交響曲第6番「田園」

指揮…テンシュテット
演奏…ロンドンフィル
好み度…4.5(5点満点)

明るく素朴で伸びやかな田園である。
弦の伸びやかな明るい響きが美しく、他の楽器も明るく絡んで清清しい。
小気味よく整った明るく爽やかな、ある意味テンシュテットのイメージとはちょっとちがうような演奏である。
少しテンポの速めの第1、2楽章など陽光をたっぷり浴びた田園風景を彷彿とさせ(特に第1楽章は結構速い印象)、心地よい。
嵐はしっかり力感をもって聴かせるが特にティンパニが炸裂とか、というわけではない。
終楽章も他の多くの演奏と比べるとほんの少し早めの印象だが、あっさりというわけではなく、この演奏ならではの清清しい明るさと素朴な美しさにあふれている
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ベートーヴェン 交響曲第6番「田園」 エルムレル/ロイヤルフィル

2016-04-30 10:27:17 | ベートーヴェン 交響曲第6番「田園」
ベートーヴェン
交響曲第6番「田園」

指揮…エルムレル
演奏…ロイヤルフィル
好み度…4(5点満点)

ゆっくりたっぷり謳う田園である。
世間で「名盤」とか取りざたされるタイプの演奏ではないのだろうけど、こういう田園があってもいいと思う。
タイム的には反復があるとはいえ第1楽章が14分を超え、終楽章も11分を超えているからかなりゆっくりといえると思う。
ただ、間延びした感覚はなく、シャープさや軽快さや活気を感じるといったタイプではないが、ロイヤルフィルの厚く明るい響きもよいほうに作用しつつ各パートが素朴に慌てず騒がず奏されていて、懐の深さのようなものを感じる田園である。
終楽章の終盤の強奏の部分では、ゆっくりしたテンポが活かされ、弦のたっぷり高らかな響きは、他の田園にはない力強い域にまで達して輝くような賛歌を奏でていて印象的である。
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ベートーヴェン 交響曲第6番「田園 ケンペ/ミュンヘンフィル

2016-04-17 09:32:42 | ベートーヴェン 交響曲第6番「田園」
ベートーヴェン
交響曲第6番「田園」

指揮…ケンペ
演奏…ミュンヘンフィル
好み度…3.5(5点満点)

第1楽章は少し余裕をもったテンポと適度な厚みと清清しさを併せ持った響きで美しい。
第2楽章は結構な音量で鳴っている。最初は結構新鮮だが、ずっと同じように鳴っていることもあり、小川のほとりという叙情的な情景はあまり出ていないようにも感じる。
第3楽章はやや控えめな印象。特に感謝の祭りという喜びの情景が伝わるような印象も受けなく、第4楽章は標準的といえば標準的。特に緊迫感を感じたり強い響きを感じるということはない。
終楽章も今ひとつ雰囲気がなく味気ない印象ではある。弦の響きにもホルンの響きにも艶というか奥行きというか、そういったものが感じられず、少し速めのテンポでさらりと過ぎてしまうような印象を受ける。
第1楽章はいい感じなのだが、他はちょっと今ひとつ感を個人的には感じる。
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ベートーヴェン 交響曲第6番「田園」 ベーム/ウィーンフィル

2016-01-29 22:25:36 | ベートーヴェン 交響曲第6番「田園」
ベートーヴェン
交響曲第6番「田園」

指揮…ベーム
演奏…ウィーンフィル
好み度…4(5点満点)

東京ライブ。
明るさや軽やかさ、あるいは喜びにあふれた響きといったものはあまり感じない。しっかりした肉厚な田園である。
ただ、その厚みは野暮ったいものではなく、その中に、ときに優しい深みが感じられるようである。
第2、第3楽章等も少しゆっくりめのテンポも手伝って、明るさや快活さよりは少し重めの「しっかり」とした印象を与えるあたりベームらしいといえばベームらしいか。
終盤2楽章ではこのふくよかな厚みはこの演奏ならでは雰囲気をつくって、嵐は厚く力強く、終楽章では、その響きは何か胸にジンとくるような慈しみに似た厚みと深みを湛えて、この盤が名演と言われる所以は終盤2楽章にあるのだろうと思わせる。
面白みはあまりないのかもしれないが、やはり名演なのだろうと思う。
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ベートーヴェン 交響曲第6番「田園」 デイヴィス/ドレスデンシュターツカペレ

2016-01-03 22:56:32 | ベートーヴェン 交響曲第6番「田園」
ベートーヴェン
交響曲第6番「田園」

指揮…デイヴィス
演奏…ドレスデンシュターツカペレ
好み度…3.5(5点満点)

このコンビにしかない何か極上のシルクのような弦の美しさや重なりがあるかな、と思って聴いてみたが、さすがに良演にはちがいないと思うが、この盤でなければ、というほどのものも特には感じられなかった。
美しさではスクロヴァに分があるように思うし、明るさや活力ある田園ならクーベリック等に分があるといった印象。
同じデイヴィスの田園でも個人的にはストレートな明るさや伸びやかさが感じられるBBCのほうが好みかな、といった感。
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ベートーヴェン 交響曲第6番「田園」 スクロヴァチェフスキ/ザールブリュッケン放送響

2015-07-31 21:32:57 | ベートーヴェン 交響曲第6番「田園」
ベートーヴェン
交響曲第6番「田園」

指揮…スクロヴァチェフスキ
演奏…ザールブリュッケン放送響
好み度…5(5点満点)

洗練された美しい響きの田園である。
録音も大変よく、第1楽章から重なり合う明るく美しい弦の響きが印象的。
全編通して、高音も低音も弦の美しさは印象的。
第2楽章は 田園風景の小川のせせらぎというよりむしろ静かなしずくの光る山中の源流のような静けさの印象。
第3楽章は明るく美しく快活に踊りの風景が奏されている。
嵐は十分な響きの厚さと緊迫感を伴って美しくも激しい仕上がり。
続く終楽章は弦の調べにのるピチカートも美しく始まり、続くホルンも大変美しい。
その後も大げさに騒がず、清らかに自然への感謝がにじみでるような美しさで、
最後の高揚部はワルターほどではないが少し波のような処理をしつつも引ききらず高揚は持続させ、
終盤は厳かなほどに美しく、終始美しかったこの演奏にふさわしいフィナーレを形作っている。
終始丁寧な音作りはスクロヴァの長所が非常によく出ていて、アンサンブルの完成度も高く、何とも美しい田園であり、これは名盤といってよいと思う。
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ベートーヴェン 交響曲第6番「田園」 クーベリック/バイエルン放送響

2015-05-23 23:03:23 | ベートーヴェン 交響曲第6番「田園」
ベートーヴェン
交響曲第6番「田園」

指揮…クーベリック
演奏…バイエルン放送響
好み度…5(5点満点)

何と瑞々しく、透明感があって、明るく虚飾のない活力に満ちた響きであろうか。
明るく伸びやかで透明感のあるこのオケの音色と瑞々しく様々な音を重ねられるクーベリックの音づくりがピッタリはまっている。
正直眠くなってしまうことの多かった第2楽章も瑞々しく伸びやかで新鮮な音にあふれているし(小川の情景だからといってひっそりやらずにこれくらい伸びやかにいろんな音が出入りすると結構聴き応えのある楽章であることに気がついた)、嵐も十分に激しく、終楽章は喜びがあふれ出るかのような、瑞々しく清らかで活力に満ち溢れた弦の響きであり、最後の高揚部も力があって美しい。
田園ではあるが終わったときには即「ブラボー」と叫びたくなるような、純粋で輝くような、田園の名盤である。
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ベートーヴェン 交響曲第6番「田園」 クリュイタンス/ベルリンフィル

2015-05-07 23:16:01 | ベートーヴェン 交響曲第6番「田園」
ベートーヴェン
交響曲第6番「田園」

指揮…クリュイタンス
演奏…ベルリンフィル
好み度…4(5点満点)

ベーム、ワルターと並んで名盤の誉れ高い盤。
終始弦楽器、特にヴァイオリンの清らかな響きの美しい、美しい田園である。
逆を言えば、ホルンなど他の牧歌的な楽器は他の演奏に比べるとずい分控えめな印象ではある。
特によさを感じるのはやはり終楽章か。清らかな弦にピチカートも美しく、ゆっくりめに、優しい響きで歌われる旋律と美しい弦の重なりは、牧歌的だったり、土の香りあるいは人の営み、というよりは、天上の美しさを思わせるようである。
美しい田園である。
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ベートーヴェン 交響曲第6番「田園」 アバド/ウィーンフィル

2015-04-25 22:32:31 | ベートーヴェン 交響曲第6番「田園」
ベートーヴェン
交響曲第6番「田園」

指揮…アバド
演奏…ウィーンフィル
好み度…4(5点満点)

しっとり美しいけど、テンポにしても音の響かせ方にしても特にメリハリなく、よくも悪くも何も耳に障ることなく、どこかのフレーズが特に意識されるでもなく、安穏に通り過ぎていく、私にはそんな印象の田園でした。
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ベートーヴェン 交響曲第6番「田園」 ベーム/ウィーンフィル

2015-01-11 12:52:42 | ベートーヴェン 交響曲第6番「田園」
ベートーヴェン
交響曲第6番「田園」

指揮…ベーム
演奏…ウィーンフィル

好み度…4.5(5点満点)

田園の名盤として誉れ高い盤。
何よりウィーンフィルの弦の明るい美しさがやっぱり第一に印象的。
それに、弦に沿うかのように響く美しい木管やホルンなどが華やかに彩りを添えているのもまた他盤にない点として印象的で、
アンサンブルとして明るく豊かな演奏となっており、名盤といわれるのも頷ける。
これはウィーンフィルにしかできない演奏だなぁ、とも思う。
第2楽章は美しいとはいえ、特に変化をつけるでもなくある意味淡々とした印象、
第3楽章も少し速度をおとしめで格別に農村の楽しさが出ているというわけでもないが、続く嵐は結構な緊迫感と迫力を出しており、
終楽章は、おそらくこの演奏をこれだけの名盤と言わしめている楽章であり、
弦はますます美しく、美しいだけでなく溌剌とした明るさを帯び、ここでも木管などどのアンサンブルは自然にて絶妙、また、ピチカートすら美しい。
特に変わったことはしていないのだが、喜びを感じさせる美しい響きを聴かせている。
ベームとウィーンフィルの田園といえば来日ライブ盤も有名で、普通に完成度とか美しさならこちらのセッション版だろうが、
ライブ版には何やら深みのようなものが感じられ、別物と考えたほうがよいように思う。
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