好曲好盤探訪

名曲か、名盤か、というより、個人的好みで好きな曲の好きな演奏との出会いを求めてボチボチと。同じような方の参考になれば

ブラームス 交響曲第2番 サラステ/ケルン放送響

2020-08-09 09:14:25 | ブラームス 交響曲第2番
ブラームス 
交響曲第2番

指揮…サラステ 
演奏…ケルン放送響 
好み度…4(5点満点)

印象として至って普通の印象。
悪い演奏とは思わないが、特別な響きというわけでもなく、特に覇気も感じず、躍動感や明るさあるいは反対にブラームスっぽい重さなんかも感じず、特に謳うわけでも情感漂うわけでもなく、ちゃんとはしてるがちょっと腰が据わりきってないような感もあり、言ってみればとにかく特別は何もなく、まぁ、普通かな、といった感想。
ブラ1が結構よかったので期待した分、少し残念でもあった。

チャイコフスキー 交響曲第5番 カヒッゼ/トビリシ響

2020-08-09 09:11:25 | チャイコフスキー 交響曲第5番
チャイコフスキー 
交響曲第5番

指揮…カヒッゼ 
演奏…トビリシ響 
好み度…4.5(5点満点)

冒頭の木管からしてロシア情緒たっぷりの響きである。何を以ってロシア的になるのかはわからないがそうなのであり、ロシアの寒く大きな大地が連想されるようである。
その後の混沌としたまま塊として押し寄せる強奏もチャイコフスキーらしい。
第1楽章は繊細な甘さを強調することもなく、太く情感濃く力強く押し切る感を受け、武骨なまでに太く大きな第1楽章であるが、弦も金管もたっぷり鳴らして(けどうるさくない)謳ってどこか甘美でもある。
第2楽章もホルンのソロはじめ太く音量大きめの響きで強奏部と弱奏部で音量の差はあまりない中での起伏だが、単調な印象はなくむしろこの曲を大きく骨太に聴かせているようである。
第3楽章は少し力を抜いた明るめの響きで前2楽章とはよいコントラストになっているように感じる。
終楽章は大きな音にこちらが慣れてしまったのか、少し迫力に欠け単調な感もないではないが、フィナーレは大きな構えと響きだし、全体としておおらかに力強く鳴らしつつ甘さの漂う、何ともロシア的、チャイコフスキー的な魅力を感じさせるチャイ5のように思う。

ベートーヴェン 交響曲第9番「合唱」 トーマス/サンフランシスコ響&合唱団 他 

2020-08-09 09:07:26 | べートーヴェン 交響曲第9「合唱」
ベートーヴェン 
交響曲第9番「合唱」

指揮…トーマス 
演奏…サンフランシスコ響&合唱団 他 
好み度…4.5(5点満点)
 
情念とか深刻さとか敬虔とか、そういうものを感じる演奏ではなく、音楽的にしっかり均整のとれた厚みとアンサンブルがこのコンビらしい、堂々としたシンフォニーに仕上がっている。
演奏後の拍手を聴いてライブであったことに気付く響きやアンサンブルの完成度の高さや厚く堂々と響きつつ情や熱が突出しないあたりもこのコンビらしい。
第1楽章ではしっかり響く低弦が重みも与え、第2楽章は重さは感じさせないが均整のとれた厚く程よい力感と柔らかさを備えた印象を与え、第3楽章はうっとりするようなというよりはさっぱり感のある明るさを帯びた美しさ。
終楽章の合唱はよく分離しつつ若々しい透明感ある力感漲り声量十分にてアンサンブルも美しく、歓喜の歌もアンサンブル豊かに壮快に歌い上げ、フィナーレも大きく〆て、自然と湧き上がるような歓声も頷ける。
激しさとか苦悩とか濃い情感とかは感じさせず、明るく爽快で均整のとれた力強い、厚い響きと豊かなアンサンブルが印象的な、よくできた演奏だと思う。