好曲好盤探訪

名曲か、名盤か、というより、個人的好みで好きな曲の好きな演奏との出会いを求めてボチボチと。同じような方の参考になれば

ドヴォルザーク 交響曲第8番 ドホナーニ/クリーヴランド管

2017-06-10 10:36:56 | ドヴォルザーク 交響曲第8番
ドヴォルザーク 
交響曲第8番 

指揮…ドホナーニ
演奏…クリーヴランド管
好み度…5(5点満点)

このコンビは特に思い入れを露にしたり仰々しい表現をすることはないが、非常にクリアな音で縦の線を揃えて各パートを明快に響かせ、ときにティンパニも効果的に効かせたりして活力のある響きを繰り広げる。
録音も概してクリアで適度な残響を伴って優秀である。
フィナーレなど思い入れを込めて重厚に鳴らしたり、といったタイプではないが単調だったりつまらない演奏にならずに明晰で活力ある演奏になっているところが両者優秀なところだろうと感じる。明るさを帯びているところも特長かと思う。
そんな両者の明るさと快活でクリアな厚い響きはこの曲によく合っていて、内声もクリアに聴かせながら、明るい民族色漂うこの曲特有の雰囲気と、無邪気で透明で明るいドヴォルザークらしい響きもよく引き出して、この曲の名盤と思う。
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チャイコフスキー 交響曲第6番「悲愴」 オイストラフ/ベルリンフィル

2017-06-10 10:34:10 | チャイコフスキー 交響曲第6番「悲愴」
チャイコフスキー 
交響曲第6番「悲愴」 

指揮…オイストラフ
演奏…ベルリンフィル
好み度…3(3点満点)

これベルリンフィルか?って思うくらい、かっちり縦を揃えて重くならずに一丸となって迫るような独特の明るい厚みも格も感じられず、何か普通だし、指揮ぶりもレンジの幅を使えずに、音を小さく出来ず、反対に展開部の迫力にもやや欠け、といった感があり、展開部クライマックスをゆっくりやって少し情感を出しているほかは特に新鮮味にも欠け、それなりに鳴っているようで特に何者にもなっていないような、そんな感のある演奏、といった印象。
オイストラフさんってヴァイオリンが本職みたいですね。逆に指揮者次第でオケって音色も、緊迫感も、やっぱり変わるもんなんだな、と感じるような盤でした。
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ブラームス 交響曲第4番 シャイー/コンセルトヘボウ管

2017-06-09 22:25:07 | ブラームス 交響曲第4番
ブラームス 
交響曲第4番 

指揮…シャイー
演奏…コンセルトヘボウ管
好み度…4.5(5点満点)

2003ライブ
響きが美しい。指揮がよいのかオケがよいのか会場がよいのか、清らかな、抑え気味だけど透明感ある厚みと深みのある、この曲にあった美しさである。
叙情的になりすぎないシャイーの指揮もまたあたっていると思う。
第1楽章終了時に拍手が少し起こっているのも、多分曲の終了と間違えたのではなく起こったものであろうと頷けてしまう。第1楽章の、特に後半が圧巻のようにも感じられるが、第2楽章も随所にうっとりするような弦と木管の織り成す深く包み込まれるような美しい響きが聴かれ、第3楽章も圧迫感や耳に障る騒ぎはなく、終楽章も過剰に激することなく厚く情感も漂わせた美しい響きであり、全編深みを湛えた清らかな弦と優しく情感あふれる木管の響きが印象的な名演だと思う。
シャイーはライブのほうがよい演奏が多いように思う。もっとライブ盤を出してもらえないだろうか。
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ドヴォルザーク 交響曲第9番「新世界より」 ヤルヴィ(ネーメ)/スコティッシュ・ナショナル管

2017-06-03 15:19:08 | ドヴォルザーク 交響曲第9番 新世界より
ドヴォルザーク 
交響曲第9番「新世界より」 

指揮…ヤルヴィ(ネーメ)
演奏…スコティッシュ・ナショナル管
好み度…4.5(5点満点)

お父ちゃんヤルヴィの新世界。
特に新鮮味があるわけではないけれど、どっしり構えたスケール感のある響きで、金管もしっかり鳴ってかつ浮くことなく一体となって響き、旋律もしっかり謳われていて、心地よく聴ける盤のように思う。
楽団はあまり聞いたことのないところだけど、しっかり緊張感も維持しつつ残響多めの録音の中、輪郭がぼけることもなくしっかりした響きをつくっている。
この曲は普通にやってもどこか軽く聴こえたりあまりにも普通に聴こえてしまったり、あるいは金管だけが上ずって聴こえたりすることがあるけれど、この演奏は叙情性はあんまりかんじないまでも、どっしり構えた結構重厚な雰囲気を湛えながら、しっかりシンフォニーを聴いた印象を感じさせてくれている。
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サン=サーンス 交響曲第3番 コルゼンパ/ワールト/ロッテルダムフィル

2017-06-03 15:05:18 | サン=サーンス
サン=サーンス 
交響曲第3番 

オルガン…コルゼンパ
指揮…ワールト
演奏…ロッテルダムフィル
好み度…5(5点満点)

派手さはあまり感じられないが、素朴で、ちょっと妖艶な雰囲気も漂わせた好感の持てる演奏。
オルガンが主役の演奏、との印象を受ける。オルガンの音がうるさすぎるのではなく、オケがちょっと控えめな印象で、第1楽章2部などではオルガンとオケはよいバランスで素朴なよさを聴かせているが、終楽章はちょっとオケが控えめ過ぎかなぁ、との感はある。第2楽章1部は音量的にも表現的にも少し控えめ。
好感の持てる盤ではあるが、終楽章はもう少しオケに力強さだったり華麗さだったりが欲しいなぁ、といったところ。

202104追記 なんでか、この演奏、好きなんですよね。何の変哲もないようで、地味といえば地味なのかもしれないけど、もっともこの曲らしい演奏を聴いているような。久しぶりにペンタトーン盤で聴いて改めて。
多分オケの音質もよくなってるし、やはり終楽章は部分的にもうちょっと特に弦が聞こえても、というところもあったけど、主役と聴こえるオルガンの音もよくなって、それが響き渡る様は他盤ではなかなか出会えないむしろこの曲ならではの醍醐味を聴いてるようにも思うし。ちなみにこの盤は珍しくオルガン別録ではないそうですね。この曲はやっぱり音質の良し悪しが結構大きな要素にもなり、ペンタトーンの音質向上した盤を聴いて改めて、やっぱりなんかこの盤いいなぁ、と。
※好み度4から5に変更
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ブラームス 交響曲第2番 ケーゲル/ドレスデンフィル

2017-06-03 15:02:32 | ブラームス 交響曲第2番
ブラームス 
交響曲第2番 

指揮…ケーゲル
演奏…ドレスデンフィル
好み度…4.5(5点満点)

1988年ライブ。高めの、なぜか敬虔な雰囲気を帯びた弦の響きと、重くはないが結構鳴る金管、たまに外すホルン、漂うひたむきな情感…、ケーゲルとドレスデンフィルのコンビのイメージがそのまま出ている演奏と思う。
うまいオケではないんだと思う。特に深い響きがあるわけでも鉄壁のアンサンブルがあるわけでもない。でも、そんなオケと厳格なケーゲルの組み合わせは何だかかえって真摯さを受けるような気もする。弦も金管も特別な厚さや重厚感という響きではないが、漫然とでなく結構鳴っている。
第1楽章の弦のかけあう箇所以降の力感や弦による主題部での情感、第2楽章の弦の趣ある響き、終楽章での力感やフィナーレの力感伴う爽快さ等、印象的。うまくはないけど、うまく明るく美しいだけの演奏にはない、ブラ2なんだけど濃い陰影を伴ったほの暗い敬虔な情感と欲のない力感とでもいおうか、特有の雰囲気をもった好感のもてる盤と思う。
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